Systemwalker Centric Managerのデーモンを選択して起動する手順を説明します。
Systemwalker Centric Managerの全デーモンを停止するために、pcentricmgrコマンドを使用します。
/etc/opt/FJSVftlc/daemon/custom/rc2.iniファイルを編集します。
デーモン起動・停止制御ファイル【UNIX版】のカスタマイズ方法については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
Systemwalker Centric Managerの全デーモンを起動するために、scentricmgrコマンドを使用します。
注意
デーモン起動制御ファイルのカスタマイズについての注意事項
デーモン起動制御ファイルのカスタマイズは、Systemwalker Centric Managerを停止した状態で行ってください。起動中に編集を行った場合、プロセス監視機能が正常な監視を行えなくなる場合があります。
デーモン起動制御ファイルのカスタマイズを行った場合、あわせて該当の機能(デーモン)をプロセス監視機能の監視対象から外してください。プロセス監視機能のカスタマイズを行っていないと、該当の機能(デーモン)の異常が通知されることがあります。プロセス監視機能のカスタマイズ(監視対象)については、"プロセス監視の監視機能や動作環境を変更する"を参照してください。
以下にデーモン起動制御ファイルの一部をサンプルとして示します。また、デーモン起動制御ファイルでカスタマイズできるデーモンを“Systemwalker Centric Manager デーモン一覧”に示します。
@ @ /etc/opt/FJSVftlc/daemon/custom/rc2.ini : @ "rc2.ini" for user customizing run level 2 daemon @ @ If you want some daemons not to run in your system, put "#" at the first @ column on the daemon command line. @ The followings are examples. @ @ DAEMONXX(XX)="/opt/FJSVfwntc/startntc" ---- run @ #DAEMONXX(XX)="/opt/FJSVfwntc/startntc" ---- stop @ @ 本ファイルは、インストールした全機能を使用する場合には、編集する @ 必要はありません。 @ 各daemonごとの説明を読み、不要な機能のdaemonを停止する場合は、以下の @ のようにdaemonのコマンド行を編集します。 @ @ DAEMONXX(XX)="/opt/FJSVfwntc/startntc" ---- 使用する @ #DAEMONXX(XX)="/opt/FJSVfwntc/startntc" ---- 使用しない @ @ 各daemonについては、以下の順序で説明されています。 @ 機能名: @ 運用停止の可否: 運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバの順で @ ○、△、×の記号で説明します @ ○ :停止できます。他の機能への影響はありません。 @ △(機能名):停止可能ですが、停止すると括弧内の機能も使用でき @ ません。 @ × :停止できません。 @ - :インストールされません。または、起動できません。 @ 機能概要: @ 注意事項: 機能を停止する場合等の注意事項 @====================================================================== @ [SEC] @ 機能名: セキュリティ @ 運用停止の可否: 運用管理サーバ × @ 部門管理サーバ × @ 業務サーバ × DAEMON01(Lo)="/opt/systemwalker/bin/rc.mpfwsec start" @ : :
注意
システムブート時のデーモン起動コマンドについての注意事項
Systemwalker Centric Manager のデーモンの起動では、デーモン起動制御ファイルの他に自動起動シェルスクリプトが登録されているため、システムブート時にデーモンの起動を抑止するにはこのシェルスクリプトをリネームします。後述のシェルスクリプトのファイル名を変更(先頭の大文字のSを小文字のsに変更)することにより、システムの起動時にSystemwalker Centric Manager のデーモンは自動起動されなくなります。
資源配付機能のデーモンを自動起動しないようにする
以下のシェルスクリプトのファイル名を変更(先頭の大文字のSを小文字のsに変更)します。
【Solaris版】
/etc/rc2.d/S76drmsiapl /etc/rc2.d/Sb0strdrms
【Linux版】
OSがRed Hat Enterprise Linux 6以前の場合/
OSがRed Hat Enterprise Linux 7、かつ、V15.2.0以前の場合
/etc/rc2.d/S99mpsdl /etc/rc3.d/S99mpsdl /etc/rc5.d/S99mpsdl
OSがRed Hat Enterprise Linux 7、かつ、V15.3.0以降の場合/
OSがRed Hat Enterprise Linux 8以降の場合
以下のコマンドを使用して、systemdからの自動起動を無効にします。
systemctl disable mpsdl
自動起動を有効にするには、以下のコマンドを実行します。
systemctl enable mpsdl
【HP-UX版】
/sbin/rc2.d/S911FHPdrms
【AIX版】
/etc/inittabファイルに資源配付機能の自動起動処理がエントリされています。以下の行をコメントアウトしてください。
FAIXmpsdl:2:wait:/usr/FAIXmpsdl/sys/strdrms > /dev/console 2>&1
すべてのデーモンを自動起動しないようにする
以下のようにシェルスクリプトのファイル名を変更(先頭の大文字のSを小文字のsに変更)します。
資源配付機能のデーモンを自動起動しないようにする
前述の“資源配付機能のデーモンを自動起動しないようにする”を行います。
syslog連携機能のデーモンを自動起動しないようにする
【Solaris版】
OSがSolaris 9の場合
/etc/rc2.d/S73opagt.syslog
OSがSolaris 10以降の場合
以下のコマンドを実行して、SMFからの自動起動を無効にします。
/usr/sbin/svcadm disable svc:/application/management/fjsvsagt-syslog:default
自動起動を有効にするには、以下のコマンドを実行します。
/usr/sbin/svcadm enable svc:/application/management/fjsvsagt-syslog:default
【Linux版】
OSがRed Hat Enterprise Linux 6以前の場合
/etc/rc2.d/S11opagt.syslog /etc/rc3.d/S11opagt.syslog /etc/rc5.d/S11opagt.syslog
OSがRed Hat Enterprise Linux 7以降の場合
以下のコマンドを使用して、Systemdからの自動起動を無効にします。
systemctl disable opagt.syslog
自動起動を有効にするには、以下のコマンドを実行します。
systemctl enable opagt.syslog
【HP-UX版】
/sbin/rc2.d/S200opagt.syslog
【AIX版】
/etc/inittabファイルにsyslog連携の自動起動処理がエントリされています。以下の行をコメントアウトしてください。
FJSVsagt73:2:wait:/opt/$PKGNAME/etc/script/S73opagt.syslog start > /dev/console 2>&1
その他のデーモンを自動起動しないようにする
【Solaris版】
/etc/rc2.d/S72SwCentClsetup /etc/rc2.d/S76startswCentric /etc/rc2.d/S90mpfwsec /etc/rc2.d/S99MpShrsv /etc/rc3.d/S99sorm
【Linux版】
OSがRed Hat Enterprise Linux 6以前の場合/
OSがRed Hat Enterprise Linux 7、かつ、V15.2.0以前の場合
/etc/rc2.d/S20svac /etc/rc2.d/S64mpipcmgrc /etc/rc2.d/S72SwCentClsetup /etc/rc2.d/S90mpfwsec /etc/rc2.d/S99MpShrsv /etc/rc2.d/S99startswCentric /etc/rc3.d/S20svac /etc/rc3.d/S64mpipcmgrc /etc/rc3.d/S72SwCentClsetup /etc/rc3.d/S90mpfwsec /etc/rc3.d/S99MpShrsv /etc/rc3.d/S99sorm /etc/rc3.d/S99startswCentric /etc/rc3.d/S99swpmexa /etc/rc4.d/S99swpmexa /etc/rc5.d/S20svac /etc/rc5.d/S64mpipcmgrc /etc/rc5.d/S72SwCentClsetup /etc/rc5.d/S90mpfwsec /etc/rc5.d/S99MpShrsv /etc/rc5.d/S99sorm /etc/rc5.d/S99startswCentric /etc/rc5.d/S99swpmexa
OSがRed Hat Enterprise Linux 7、かつ、V15.3.0以降の場合/
OSがRed Hat Enterprise Linux 8以降の場合
以下のコマンドを使用して、systemdからの自動起動を無効にします。
systemctl disable svac systemctl disable mpipcmgrc systemctl disable SwCentClsetup systemctl disable mpfwsec systemctl disable MpShrsv systemctl disable startswCentric systemctl disable sorm systemctl disable swpmexa
自動起動を有効にするには、以下のコマンドを実行します。
systemctl enable svac systemctl enable mpipcmgrc systemctl enable SwCentClsetup systemctl enable mpfwsec systemctl enable MpShrsv systemctl enable startswCentric systemctl enable sorm systemctl enable swpmexa
【HP-UX版】
/sbin/rc2.d/S90mpfwsec /sbin/rc3.d/S99startswCentric
【AIX版】
/etc/inittabファイルにsyslog連携の自動起動処理がエントリされています。以下の文字列(識別子)で始まる行をコメントアウトしてください。コメントアウトすることによりOSの起動時にも自動起動されなくなります。
mpfwsecd Centric99
注意
OSがRed Hat Enterprise Linux 7、かつ、V15.3.0以降の場合/
OSがRed Hat Enterprise Linux 8以降の場合
各デーモンに対して実行できるsystemctlコマンドの運用操作は、以下のみとなります。
systemctl disable
systemctl enable
systemctl is-enabled
上記以外の運用操作は、Systemwalker Centric Managerが提供しているコマンドを利用してください。
Systemwalker Centric Manager デーモン一覧
○:停止可能
△:停止可能だが関連機能に影響があり注意が必要
×:停止できません
-:インストールされません。または起動されません。
項番 | 機能 | パッケージ名 | [機能名](注2) | 停止区分 | 初期起動状態 | サーバ別停止可否(注5) | 備考 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
運用管理サーバ | 部門管理サーバ | 業務サーバ | |||||||||
エージェント | イベント監視エージェント | 資源配付エージェント | |||||||||
1 | 認証・通信基盤 | FJSVftlc | [共通振分けサーバ] | 部分停止不可 | 自動 | × | × | × | × | × | |
FJSVfwsec | [セキュリティ] | 自動 | × | × | × | × | × | ||||
サーバアクセス制御 | FJSVsvac | [サーバアクセス制御] | 自動 | × | × | × | × | × | Linux版のみの機能です。 | ||
2 | 監視機能 | FJSVfwbs | [Systemwalker基盤機能] | FS1 | 自動 | × | - | - | - | - | |
FJSVfwnm | [ネットワーク管理構成情報リポジトリ] | 自動 | △ | - | - | - | - | 本機能を停止すると、NO.9のネットワーク管理機能、およびNO.10のネットワーク性能監視機能が使用できなくなります。 | |||
FJSVsagt | [システム監視] | 自動 | × | × | × | × | × | ||||
FJSVsals | [システム監視-インストールレス型エージェント] | 自動 | ○ | ○ | - | - | - | 本機能を停止する場合、Systemwalker Centric Managerを導入しないシステムの監視はできません。 | |||
3 | Systemwalkerスクリプト | FJSVssc | [スクリプト] | 自動 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
4 | ポリシー配付 | FJSVfwtrs | [ポリシー配付] | 自動 | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
5 | イベント監視の条件定義 | FJSVfwaos | [自動運用支援] | 自動 | × | × | × | × | × | ||
6 | Systemwalkerコンソール | FJSVfwgui | [システム監視機能] 注6 | FS2 | 自動 | × | - | - | - | - | |
[業務監視機能] | 自動 | × | - | - | - | - | |||||
7 | Systemwalker Webコンソール | FJSVftlc | [Webサーバ] | 自動 | × | - | - | - | - | ||
8 | アプリケーション管理 | FJSVsapag | [アプリケーション管理] | FS1 | 自動 | ○ | - | - | - | - | 運用管理サーバでこれらの機能を停止する場合は、両方の機能を停止させてください。 |
[アプリケーション管理] | FS3 | 自動 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
9 | ネットワーク管理 | FJSVsttr | [SNMPトラップ転送] SNMPトラップを他の製品と共有する機能です。 | 部分停止不可 | 手動 | × | × | - | - | - | |
FJSVfwnm | [新ノード検出] | FS4 | 自動 | ○ | - | - | - | - | |||
FJSVsnm | [ネットワーク管理] | 自動 | ○ | ○ | - | - | - | ||||
FJSVfwnm | [トラップデーモン] | 自動 | △ | △ | - | - | - | 本機能を停止すると、SNMPトラップの監視ができなくなります。また、性能監視機能および稼働状態の監視、MIB監視機能が使用できなくなります。 | |||
FJSVfwntc | [NTC(Network Trap Converter)] | 自動 | △ | △ | - | - | - | 本機能を停止すると、SNMPトラップの監視ができなくなります。また、性能監視機能および稼働状態の監視、MIB監視機能が使用できなくなります。 | |||
10 | ネットワーク/サーバ性能 | FJSVspmex | [性能監視] | 自動 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 本機能を停止する場合は、以下のコマンドを実行してアンセットアップします。
snmpdも一緒に停止されるため、snmpdの再起動が必要になります。 | |
FJSVspmag | [性能監視] | 自動 | ○ | ○ | - | - | - | 運用管理サーバでこれらの機能を停止する場合は、両方の機能を停止させてください。 | |||
FJSVspmmg | 自動 | ○ | - | - | - | - | |||||
11 | ファイル転送 | FJSVftsv | [ファイル転送] | FS6 | 自動 | △ | △ | △ | △ | △ | 停止する場合は、以下の機能を使用していないことを確認してください。 ・監査ログ管理 |
12 | リモート電源制御 | FJSVspwrc | [リモート電源制御] | 自動 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
13 | コンソール操作制御 | FJSVsopct | [コンソール操作制御] | FS6 | 自動 | ○ | - | - | - | - | EE/GEE版の機能です。 |
14 | 資源配付 | FJSVmpsdl | [資源配付] | FD | 自動 | △ | △ | △ | △ | △ | |
15 | インベントリ管理 | FJSVsivmg | [インベントリ管理] | 自動 | ○ | - | - | - | - | ||
インベントリ管理エージェント | FJSVsivag | [インベントリ管理エージェント] | 自動 | ○ | ○ | - | - | - | |||
16 | プロセス監視 | FJSVftlc | [プロセス監視] | 部分停止不可 | 自動 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
FJSVftlc | [プロセス監視] | 自動 | × | × | - | - | - | EE/GEE版の機能です。 |
パッケージ名は、プロセスの動作状況表示コマンド(mppviewc)で表示されるパッケージ名を表しています。
起動制御ファイルでの機能名は、デーモン起動制御ファイル(/etc/opt/FJSVftlc/daemon/custom/rc2.ini)に記載されている機能名を表しています。
部分停止区分は、pcentricmgrコマンドの部分停止オプション指定で停止される区分を表しています。
初期起動時に自動起動されるか、手動起動として起動されないかを表しています。
サーバ別停止可否は、デーモン起動制御ファイルの定義による停止可能/停止不可を表しています。
また、インストール種別に対するOSは、以下のとおりです。
- 運用管理サーバ: Solaris、Linux
- 部門管理サーバ: Solaris、Linux
- 業務サーバ: Solaris、Linux、AIX、HP-UX
Solaris、Linuxの場合です。
同時にFS1~FS4まで停止されます。
カスタマイズできないデーモン一覧
○: デーモンが存在する(自動)
×: デーモンは存在しない
機能 | 機能概要 | 運用管理 | 部門管理 | 業務 |
---|---|---|---|---|
ObjectDirector | Systemwalker内通信の通信基盤 | ○ | × | × |
Symfoware | Systemwalker で利用するデータベース | ○ | × | × |