機能概要
本コマンドは、各PCで収集された製品情報からソフトウェア辞書の定義を作成し、ソフトウェア辞書のユーザー定義に追加するコマンドです。
ライセンス管理を行うソフトウェアの追加を行う際に、必要に応じて適時実行します。
また、SAMACのソフトウェア辞書をユーザー定義に追加します。
記述形式
dtplocaldic.exe | [/g ソフトウェア辞書グループ名] [/u ユーザーID] [/p PC名] [/a] [/d] |
または
dtplocaldic.exe | /s SAMAC辞書ファイル [/v ベンダ名] [/t ソフトウェア種別] [/g ソフトウェア辞書グループ名] |
オプション
管理するグループ名を指定します。指定できる文字は、全角30文字、半角60文字以内です。
指定されたグループ名はメインメニューの以下の位置に追加されます。
[環境設定]-[監査ソフトウェアの設定]画面の[ソフトウェア辞書]-[ユーザー定義]-[グループ名]ツリー |
本オプションを省略した場合は、メインメニューの以下のグループ名がデフォルト値として使用されます。
[環境設定]-[監査ソフトウェアの設定]画面の[ソフトウェア辞書]-[ユーザー定義]-[導入ソフトウェア]ツリー |
SAMACのソフトウェア辞書をユーザー定義に追加するときに本オプションを省略した場合は、メインメニューの以下のグループ名がデフォルト値として使用されます。
[環境設定]-[監査ソフトウェアの設定]画面の[ソフトウェア辞書]-[ユーザー定義]-[SAMAC]ツリー |
指定したユーザーIDの製品情報をもとに、ソフトウェア辞書の定義の作成を行います。ユーザーIDで絞込みを行うことで、すべてのユーザーの情報と比較して、作成される定義の情報量を少なくできます。
指定したPC名の製品情報をもとに、ソフトウェア辞書の定義の作成を行います。PC名で絞込みを行うことにより、ライセンス管理モデルPCのような運用を行えます。
ソフトウェア辞書に同一のソフトウェア名が存在した場合でも、ソフトウェア名を変名して追加します。変名後のソフトウェア名の末尾には“(Duplicate)”が付加されます。
ソフトウェア辞書に同一のソフトウェア名が存在した場合、その追加できなかった定義のソフトウェア名を標準出力します。/aオプションを同時に指定した場合は、変名したソフトウェア名を標準出力します。
SAMACのソフトウェア辞書のファイルを絶対パスで指定します。指定したSAMACのソフトウェア辞書をもとに、ソフトウェア辞書のユーザー定義を作成します。
SAMACのソフトウェア辞書に登録されているベンダ名をもとに、ソフトウェア辞書のユーザー定義を作成します。指定したベンダ名で絞り込みを行うことで、作成される定義の情報量を少なくできます。
SAMACのソフトウェア辞書に登録されているソフトウェア種別をもとに、ソフトウェア辞書のユーザー定義を作成します。指定したソフトウェア種別で絞り込みを行うことで、作成される定義の情報量を少なくできます。
本オプションを省略した場合は、ソフトウェア種別が「有償ソフトウェア」、「フリーソフトウェア」、「ドライバー・ユーティリティ等」、「ホットフィックス」、「アドウェア系」の情報をもとにユーザー定義を作成します。ソフトウェア種別が「不明」の情報をもとにユーザー定義を作成する場合は、本オプションに“unknown”を指定してください。
指定できるソフトウェア種別を以下に示します。複数指定する場合はカンマ区切りで指定してください。
paid (有償ソフトウェア)
free (フリーソフトウェア)
driver(ドライバー・ユーティリティ等)
hotfix(ホットフィックス)
adware (アドウェア系)
unknown (不明)
ポイント
ライセンス管理モデルPCについて
ライセンス管理対象のソフトウェア製品が導入済みのPCを表します。
ライセンスを管理したいソフトウェア製品をあらかじめ特定のPCにインストールしておき、インベントリ収集しておきます。ユーザー資産ソフトウェア辞書作成コマンドでこのPC名を指定して実行することで、ライセンス管理対象とするユーザー定義の情報量を少なくできます。
復帰値
0: 正常終了
0以外: 異常終了
コマンド格納場所
CSの以下のフォルダ
CSのインストールディレクトリ\FJSVsbtrs\bin |
実行に必要な権限/実行環境
Administrator権限を持つユーザーで実行してください。
本コマンドはCSで実行する必要があります。
注意事項
ソフトウェア辞書に同一のソフトウェア名が存在した場合は、追加は行われずに、すでに存在する定義が優先されます。
ただし、/aオプションを指定した場合は、ソフトウェア辞書に同一のソフトウェア名が存在した場合でも定義が追加されます。/aオプションを指定して追加したソフトウェアは、名称の末尾に“(Duplicate)”が付加されています。
本コマンドで作成したソフトウェア辞書グループを、削除、移動、または名称変更した後、再度本コマンドを実行すると、削除、移動、または変更前の名称のソフトウェア辞書グループが追加されます。
本コマンドで作成したソフトウェアの名称を変更した後、再度本コマンドを実行すると変更前の名称のソフトウェアが追加されます。
本コマンドで作成したソフトウェアの定義を削除した後、再度本コマンドを実行すると削除前のソフトウェアの定義が追加されます。
SAMACのソフトウァア辞書は、文字コードShift JISのファイルを使用してください。
SAMACのソフトウェア辞書のソフトウェア種別が「文字化け」の情報は登録しません。
SAMACのソフトウェア辞書ファイルには文字化けした文字列が定義されていることがあります。この情報を取り込むとソフトウェアの名称も文字化けして表示されます。文字化けして表示されているソフトウェアの名称は変名してください。
SAMACのソフトウェア辞書を使用する場合は、64ビット版の本製品を使用してください。SAMACのソフトウェア辞書の定義数が多いため、32ビット版ではデータを扱えないことがあります。
使用例
“user01”、“PC01”の製品情報をもとに、グループ名“部門資産アプリ”でユーザー定義を作成します。
"C:\Program Files\Fujitsu\Systemwalker Desktop Patrol\FJSVsbtrs\bin\dtplocaldic.exe" /g 部門資産アプリ /u user01 /p PC01 |
SAMACのソフトウェア辞書でユーザー定義を作成します。
"C:\Program Files\Fujitsu\Systemwalker Desktop Patrol\FJSVsbtrs\bin\dtplocaldic.exe" /s "C:\temp\samac.dic" |
実行結果/出力形式
実行後、以下のメッセージを出力します。
/dオプションを指定しなかった場合
SoftwareLicense applied OK. |
/dオプションを指定して実行した場合
SoftwareLicense applied OK. - Enterprise: Systemwalker 資産管理 CT - Local: Systemwalker Desktop Patrol CT |
/a、/dオプションを指定して実行した場合
SoftwareLicense applied OK. - Renamed: Systemwalker 資産管理 CT(Duplicate) |
処理が失敗した場合は、エラーメッセージが出力されます。詳細は、“3.3.15 ユーザー資産ソフトウェア辞書作成コマンドで出力するメッセージ”を参照してください。