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NETSTAGE/FIC V1.0 説明書セション振分けオプション編
FUJITSU Software

1.2.6 富士通メインフレームのホットスタンバイへの対応

富士通メインフレームのホットスタンバイの方式には、以下の2つの方式があります。それぞれの方式に対応する方法について説明します。

1.2.6.1 振分け先の切替え方式への対応

セション振分けにおいて、振分け先の富士通メインフレームを切り替えることにより、現用システムと待機システムの切替えを行う方式です。通常は現用システムにのみ振分けを行い、現用システムに問題が発生した場合、振分け先を現用システムから待機システムに切り替えることにより、富士通メインフレームのホットスタンバイに対応する方式です。

本方式による富士通メインフレームのホットスタンバイへの対応は、サーバ負荷分散装置の機能を使用して行います。

n現用・1待機のシステム構成の場合

本構成の場合、サーバ負荷分散装置のバックアップ・サーバ機能を使用することで、ホットスタンバイが行われた場合、自動的に振分け先の富士通メインフレームを現用システムから待機システムに切り替えることができます。

n現用・1待機のシステム構成が複数ある場合

システム構成が、平日用の現用システム・待機システムと休日用の現用システム・待機システムのように、複数の現用システム・待機システム構成がある場合、サーバ負荷分散装置において、振分け定義を操作(変更)することで運用を実現できます。

TCPコネクションの回収

富士通メインフレームのホットスタンバイ時、旧現用システムのTCPコネクションを切断する場合、サーバ負荷分散装置では、サーバに対するポート故障監視を行い、かつ、故障検出時にはTCPコネクションを切断するように設定してください。サーバ負荷分散装置におけるTCPコネクションの切断をコネクション・リセットと呼びます。

図1.18 振分け先の切替え方式による富士通メインフレームのホットスタンバイの実現

1.2.6.2 仮想IPアドレスの引継ぎ方式への対応

NETSTAGE/AGSを用いて仮想IPアドレスを引き継ぐことにより富士通メインフレームのホットスタンバイを行う方法です。この方式に対応する方法について説明します。

この方式では、富士通メインフレームの仮想IPアドレスが現用システムから待機システムに引き継がれます。対応は、サーバ負荷分散装置の機能を使用して対応することができます。

富士通メインフレームホットスタンバイの認識

富士通メインフレームのホットスタンバイ時、富士通メインフレームから仮想IPアドレスのRIPが送信されます。富士通メインフレームの仮想IPアドレスが現用システムから待機システムに引き継がれたことは、富士通メインフレームからのRIPをサーバ負荷分散装置が受信することで認識します。サーバ負荷分散装置では、富士通メインフレームからのRIPを受信するように設定してください。

TCPコネクションの回収

富士通メインフレームのホットスタンバイ時、旧現用システムのTCPコネクションを切断する場合、サーバ負荷分散装置において、サーバの故障監視を行い、かつ、故障時にはTCPコネクションを切断(コネクション・リセット)するように設定してください。

このとき、サーバ負荷分散装置におけるサーバの故障監視時間は、富士通メインフレームの切り替え時間より短くなるように設定してください。

図1.19 仮想IPアドレスの引継ぎ方式による富士通メインフレームのホットスタンバイの実現