nfictraceコマンドは、トレースの採取を開始または停止します。
/usr/sbin/nfictrace { -s | -p } [-n FIC識別子]
トレースの採取を開始します。
トレースの採取を停止します。
FIC識別子を指定してトレース採取の操作をします。
本オプションを省略した場合は、FIC識別子“01”のトレース採取を操作します。
FIC識別子を01から99の数字で指定します。
トレースの採取を開始する場合
# /usr/sbin/nfictrace -s -n 10 INFO: 30001: NETSTAGE/FIC(10)のnfictraceコマンドを受け付けました。 INFO: 31176: NETSTAGE/FIC(10)のトレースの採取を開始しました。 #
トレースの採取を停止する場合
# /usr/sbin/nfictrace -p -n 10 INFO: 30001: NETSTAGE/FIC(10)のnfictraceコマンドを受け付けました。 INFO: 31177: NETSTAGE/FIC(10)のトレースの採取を停止しました。 #
0 : コマンドが正常終了しました。
0以外: コマンドが異常終了しました。
注意
sys定義のtrclogオペランドに“yes”が設定されている、または省略されている場合、NETSTAGE/FICの起動時にトレースの採取を開始するため、新たにトレースの採取を開始する必要はありません。
nficprtraceコマンドは、採取したトレースを表示します。
/usr/sbin/nficprtrace { -g | -s }[ -t 資源種別 -r 資源名 ] [ -b 開始時刻 ] [ -e 終了時刻 ] [ -n FIC識別子 ]
EONFonTCP/IPプロトコルトレースを形式化出力する場合に指定します。
-gオプションと-sオプションは、どちらか片方のみ必ず指定してください。
ANSERセンタとのプロトコルトレースを形式化出力する場合に指定します。
-gオプションと-sオプションは、どちらか片方のみ必ず指定してください。
表示したいトレース情報の資源種別を指定します。
本オプションを省略した場合は、すべての資源のトレースが出力されます。
必ず-rオプションと同時に指定してください。
指定した資源名のトレース情報を表示します。
必ず-tオプションと同時に指定してください。
表示したいトレース情報の開始時間を指定します。
本オプションを省略した場合は、トレースファイルの先頭から表示されます。
表示したいトレース情報の終了時間を指定します。
本オプションを省略した場合は、トレースファイルの最後まで出力されます。
FIC識別子を指定してトレース情報を表示します。
本オプションを省略した場合は、FIC識別子“01”のトレース情報を表示します。
資源種別の指定と操作される資源の関係を表5.4に示します。
オプション | 指定値 | 資源種別 |
---|---|---|
-g | dhost | 相手ホストシステム |
enrsc | 相手通信資源 | |
vlu | LU資源(extrsc定義文のsendluオペランドまたはrecvluオペランドのLU名) | |
-s | tcpg | TCPグループ資源 |
-tオプションのオペランドに指定した資源種別に該当する資源名を指定します。
開始時刻を[YYYY]MMDDhhmm[ss]で指定します。
YYYYを省略した場合は、本コマンドを入力した年が設定されます。
ssを省略した場合は、00が設定されます。
終了時刻を[YYYY]MMDDhhmm[ss]で指定します。
YYYYを省略した場合は、本コマンドを入力した年が設定されます。
ssを省略した場合は、59が設定されます。
FIC識別子を01から99の数字で指定します。
TCPグループ資源(tcpg)のトレース情報を表示する場合
[EXT] トレース採取時刻 flow = 送受信種別 total length = データ長 info = 採取時情報 trctype = トレース種別 tcpg = TCPグループ資源名 procgr = プロセスグループ名 srcip = 送信元IPアドレス srcport = 送信元ポート番号 dstip = あて先IPアドレス dstport = あて先ポート番号 [DATA] 採取データ
表示情報 | 表示情報値 |
---|---|
[EXT] YYYY/MM/DDhh:mm:ss.sss | 採取箇所 日付 時刻 |
flow | 送受信種別 send:NETSTAGE/FIC ANSER接続オプションからANSERセンタへ送信した電文 recv:NETSTAGE/FIC ANSER接続オプションがANSERセンタから受信した電文 |
total length | 総データ長 |
info | 採取時情報(固定値0x00000000) |
trctype | トレース種別 対外センタ名(anser) |
tcpg | TCPグループ資源名 |
procgr | プロセスグループ名 |
srcip | 送信元IPアドレス |
srcport | 送信元ポート番号 |
dstip | あて先IPアドレス |
dstport | あて先ポート番号 |
[DATA] | データ表示部の開始 |
データ | データのバイナリダンプ + ASCII文字表示 |
TCPグループ資源(tcpg)のトレース情報を表示する場合
# /usr/sbin/nficprtrace -s -t tcpg -r tcp#01 -n 10 INFO: 31178: NETSTAGE/FIC(10)のトレースの表示処理を開始しました。トレース種別(3) [EXT] 2012/03/15 16:49:10.339 flow = send total length = 88 info = 0x00000000 trctype = anser tcpg = tcp#01 procgr = proc01 srcip = 10.124.32.217 srcport = 59001 dstip = 10.124.32.215 dstport = 49816 [DATA] 00000000 00582000 00000000 01100101 00000000 .X . .... .... .... 00000010 00000000 00000000 30303030 30303030 .... .... 0000 0000 00000020 30313131 30303020 20202020 20303030 0111 000 000 00000030 30303030 30303030 30303030 30303030 0000 0000 0000 0000 00000040 30303033 35313030 30303030 30303030 0003 5100 0000 0000 00000050 30303030 30303131 0000 0011 INFO: 31179: NETSTAGE/FIC(10)のトレースの表示処理が正常終了しました。 #
0 : コマンドが正常終了しました。
0以外: コマンドが異常終了しました。
注意
本コマンドはトレースの採取中に実行することはできません。トレースの採取を停止するにはnfictraceコマンドを実行してください。nfictraceコマンドの詳細は“5.2.6.1 nfictrace”を参照してください。