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NETSTAGE/FIC V1.0 説明書ANSER接続オプション編
FUJITSU Software

5.2.6 情報収集系コマンド

5.2.6.1 nfictrace

nfictraceコマンドは、トレースの採取を開始または停止します。

形式
/usr/sbin/nfictrace { -s | -p } [-n FIC識別子]
オプション
-s

トレースの採取を開始します。

-p

トレースの採取を停止します。

-n

FIC識別子を指定してトレース採取の操作をします。

本オプションを省略した場合は、FIC識別子“01”のトレース採取を操作します。

オペランド
FIC識別子

FIC識別子を01から99の数字で指定します。

実行例
  • トレースの採取を開始する場合

    # /usr/sbin/nfictrace -s -n 10
    INFO: 30001: NETSTAGE/FIC(10)のnfictraceコマンドを受け付けました。
    INFO: 31176: NETSTAGE/FIC(10)のトレースの採取を開始しました。
    # 
  • トレースの採取を停止する場合

    # /usr/sbin/nfictrace -p -n 10
    INFO: 30001: NETSTAGE/FIC(10)のnfictraceコマンドを受け付けました。
    INFO: 31177: NETSTAGE/FIC(10)のトレースの採取を停止しました。
    # 
復帰値

0    : コマンドが正常終了しました。

0以外: コマンドが異常終了しました。

注意

  • sys定義のtrclogオペランドに“yes”が設定されている、または省略されている場合、NETSTAGE/FICの起動時にトレースの採取を開始するため、新たにトレースの採取を開始する必要はありません。

5.2.6.2 nficprtrace

nficprtraceコマンドは、採取したトレースを表示します。

形式
/usr/sbin/nficprtrace { -g | -s }[ -t 資源種別 -r 資源名 ]
                       [ -b 開始時刻 ] [ -e 終了時刻 ] [ -n FIC識別子 ]
オプション
-g

EONFonTCP/IPプロトコルトレースを形式化出力する場合に指定します。

-gオプションと-sオプションは、どちらか片方のみ必ず指定してください。

-s

ANSERセンタとのプロトコルトレースを形式化出力する場合に指定します。

-gオプションと-sオプションは、どちらか片方のみ必ず指定してください。

-t

表示したいトレース情報の資源種別を指定します。

本オプションを省略した場合は、すべての資源のトレースが出力されます。

必ず-rオプションと同時に指定してください。

-r

指定した資源名のトレース情報を表示します。

必ず-tオプションと同時に指定してください。

-b

表示したいトレース情報の開始時間を指定します。

本オプションを省略した場合は、トレースファイルの先頭から表示されます。

-e

表示したいトレース情報の終了時間を指定します。

本オプションを省略した場合は、トレースファイルの最後まで出力されます。

-n

FIC識別子を指定してトレース情報を表示します。

本オプションを省略した場合は、FIC識別子“01”のトレース情報を表示します。

オペランド
資源種別

資源種別の指定と操作される資源の関係を5.4に示します。

表5.4 資源種別ごとに表示される資源

オプション

指定値

資源種別

-g

dhost

相手ホストシステム

enrsc

相手通信資源

vlu

LU資源(extrsc定義文のsendluオペランドまたはrecvluオペランドのLU名)

-s

tcpg

TCPグループ資源

資源名

-tオプションのオペランドに指定した資源種別に該当する資源名を指定します。

開始時間

開始時刻を[YYYY]MMDDhhmm[ss]で指定します。

YYYYを省略した場合は、本コマンドを入力した年が設定されます。

ssを省略した場合は、00が設定されます。

終了時間

終了時刻を[YYYY]MMDDhhmm[ss]で指定します。

YYYYを省略した場合は、本コマンドを入力した年が設定されます。

ssを省略した場合は、59が設定されます。

FIC識別子

FIC識別子を01から99の数字で指定します。

出力情報
  • TCPグループ資源(tcpg)のトレース情報を表示する場合

    [EXT] トレース採取時刻
     flow       = 送受信種別     total length = データ長   info = 採取時情報
     trctype    = トレース種別
     tcpg       = TCPグループ資源名
     procgr     = プロセスグループ名
     srcip      = 送信元IPアドレス
     srcport    = 送信元ポート番号
     dstip      = あて先IPアドレス
     dstport    = あて先ポート番号
    [DATA]
     採取データ

    表示情報

    表示情報値

    [EXT] YYYY/MM/DDhh:mm:ss.sss

    採取箇所 日付 時刻

    flow

    送受信種別

    send:NETSTAGE/FIC ANSER接続オプションからANSERセンタへ送信した電文

    recv:NETSTAGE/FIC ANSER接続オプションがANSERセンタから受信した電文

    total length

    総データ長

    info

    採取時情報(固定値0x00000000)

    trctype

    トレース種別

    対外センタ名(anser)

    tcpg

    TCPグループ資源名

    procgr

    プロセスグループ名

    srcip

    送信元IPアドレス

    srcport

    送信元ポート番号

    dstip

    あて先IPアドレス

    dstport

    あて先ポート番号

    [DATA]

    データ表示部の開始

    データ

    データのバイナリダンプ + ASCII文字表示

実行例
  • TCPグループ資源(tcpg)のトレース情報を表示する場合

    # /usr/sbin/nficprtrace -s -t tcpg -r tcp#01 -n 10
    INFO: 31178: NETSTAGE/FIC(10)のトレースの表示処理を開始しました。トレース種別(3)
    [EXT] 2012/03/15 16:49:10.339
     flow       = send     total length = 88    info = 0x00000000
     trctype    = anser
     tcpg       = tcp#01
     procgr     = proc01
     srcip      = 10.124.32.217
     srcport    = 59001
     dstip      = 10.124.32.215
     dstport    = 49816
    [DATA]
    00000000      00582000 00000000 01100101 00000000   .X . .... .... ....
    00000010      00000000 00000000 30303030 30303030   .... .... 0000 0000
    00000020      30313131 30303020 20202020 20303030   0111 000        000
    00000030      30303030 30303030 30303030 30303030   0000 0000 0000 0000
    00000040      30303033 35313030 30303030 30303030   0003 5100 0000 0000
    00000050      30303030 30303131                     0000 0011
    
    INFO: 31179: NETSTAGE/FIC(10)のトレースの表示処理が正常終了しました。
    # 
復帰値

0    : コマンドが正常終了しました。

0以外: コマンドが異常終了しました。

注意

  • 本コマンドはトレースの採取中に実行することはできません。トレースの採取を停止するにはnfictraceコマンドを実行してください。nfictraceコマンドの詳細は“5.2.6.1 nfictrace”を参照してください。