NETSTAGE/FICのTN通信機能におけるトレースマスキング利用者出口プログラムについて説明します。
TN通信では、TN端末と送受信されるデータ(本章ではこれを業務データと呼びます)をトレースマスキング利用者出口プログラムに通知します。トレースマスキング利用者出口プログラムの位置付けを図13.1に示します。
図13.1 トレースマスキング利用者出口プログラムの位置付け
以降では、トレースマスキング利用者出口プログラムに通知されるデータについて説明します。なお、EONFonTCP/IPプロトコル固有のデータについては“EONFonTCP/IPプロトコルのデータ” で説明し、接続先通信プロトコル固有のデータについては“接続先通信プロトコルのデータ”で説明します。
業務データのデータ形式(フォーマット)は、使用する業務アプリケーションによって異なります。業務アプリケーションが送受信するデータ形式(フォーマット)については、使用する業務アプリケーションの仕様を確認してください。
NETSTAGE/FICのTN通信における文字コードは、EBCDICコードを使用します。
トレースマスキング利用者出口プログラムにおいて、業務データのマスキングを行う場合は、次のことに注意してください。
1つの業務データは、データ送受信時には分割されたデータとして通知されることがあります。業務データの一部分が通知された場合でも正しく処理できるようにしてください。
例えば、あるデータのサイズが4バイトであるとき、4バイトの途中までしか通知されていないことがあります。残りのデータは次回通知されます。
ネットワークから異常なデータ長のデータを受信することがあることを考慮してください。
常にプロトコルで規定された正しいデータが通知されるとは限りません。例えば、プロトコルで規定されたデータ長より短いまたは長い、異常なデータが通知されることがあることを考慮してください。または、データ長が格納される領域に0や負の値が設定されることがあることを考慮してください。