コネクタの運用形態は、リソースアダプタの種別によって異なります。配備から各種リソース作成までの手順を以下に示します。asadminコマンドから実行します。
アウトバウンド・リソースアダプタ
単体、またはearモジュールに含めたコネクタモジュールの配備
コネクタ接続プールの作成
コネクタリソースの作成
管理オブジェクトリソースの作成
インバウンド・リソースアダプタ
単体、またはearモジュールに含めたコネクタモジュールの配備
受信用アプリケーション(Message-driven Bean)の設定
詳細は、「2.9.2 Message-driven Beanの実行環境」を参照してください。
管理オブジェクトリソースの作成
管理オブジェクトリソースについては、必要に応じて作成してください。また、リソースアダプタの定義情報や各種リソースの定義情報についても、asadminコマンドから設定可能です。以下の情報もあわせて参照してください。
関連リソースの説明および主要な機能について:
「2.20 コネクタの提供機能」を参照してください。
コネクタ接続プールのチューニング可能な項目の詳細について:
「6.9 コネクタのチューニング」を参照してください。
asadminのコネクタ関連サブコマンド/setサブコマンドから指定可能な項目について:
「10.1 asadmin」を参照してください。
コネクタモジュールの配備
コネクタモジュールの配備に関して、リソースアダプタの定義情報を作成することが可能です。リソースアダプタ名だけ動作に必須の情報です。IJServerクラスタで一意の名前を指定する必要があり、配備を通してコネクタモジュール単位で設定します。リソースアダプタ名以外は、任意の項目のため必要に応じて定義してください。配備の詳細は、「4.5 アプリケーションの配備」を参照してください。
リソースアダプタの定義情報の詳細
配備されたコネクタモジュールを識別するための名前です。コネクタ接続プールの作成や、受信用アプリケーション(Message-driven Bean)の連携時に使用されます。
以下のように単体配備とearモジュールに含めて配備する場合で指定方法が異なります(アプリケーション名だけユーザから指定可能)。
単体配備の場合:
リソースアダプタ名 = 「アプリケーション名」
earモジュールに含めて配備する場合:
リソースアダプタ名 =
「アプリケーション名#コネクタモジュール名から拡張子(.rar)を除いた文字列」
例
sampleRar.rarをsampleEar.earに含めて配備した場合(アプリケーション名はデフォルト値を使用)
リソースアダプタ名:sampleEar#sampleRar
スレッドプールのための識別子です。WorkManagerが利用するスレッドプールをユーザが指定する場合に使用します。指定しなかった場合は、デフォルトのスレッドプールが使用されます。詳細は、「2.20.6 スレッドプールを利用したWorkの実行」を参照してください。
リソースアダプタの定義情報の作成方法
以下のように単体配備とearモジュールに含めて配備する場合で指定方法が異なります。
単体配備の場合:
asadminコマンドのcreate-resource-adapter-configサブコマンドで作成します。
earモジュールに含めて配備する場合:
配備後にasadminコマンドのcreate-resource-adapter-configサブコマンドで作成可能です。
作成したリソースアダプタの定義情報を更新するには、asadminコマンドのsetサブコマンドを使用します。リソースアダプタの定義情報を更新した場合は、更新後の定義情報を有効にするために、コネクタモジュールが配備されたIJServerクラスタ、またはInterstage Java EE 7 DASサービスを再起動してください。
コネクタ接続プールの作成
以下の情報を指定して作成します。
プール名
配備されたコネクタモジュールのリソースアダプタ名
接続定義名(ConnectionFactoryのインタフェース名)
追加のプロパティ
コネクタリソースの作成
以下の情報を指定して作成します。
ConnectionFactoryをJNDIでlookupするためのJNDI名
作成したコネクタ接続プールのプール名
コネクタリソースを参照可能にするIJServerクラスタ名
管理オブジェクトリソースの作成
以下の情報を指定して作成します。
管理対象オブジェクトをJNDIでlookupするためのJNDI名
配備されたコネクタモジュールのリソースアダプタ名
リソースタイプ(管理対象オブジェクトのインタフェース名)
管理オブジェクトリソースを参照可能にするIJServerクラスタ名
追加のプロパティ
コネクタの環境設定
ネイティブライブラリを使用したコネクタを運用する場合は、「2.22.5 クラスローダ使用時の注意事項」の「コネクタを使用する際の注意事項」を参照して環境設定を行います。
注意
組み込みのリソースアダプタについて
Interstage Java EEには組み込みのリソースアダプタが用意されています。
jmsra
jmsraはJMSのための組み込みのリソースアダプタです。JMSリソースを作成すると、対応したコネクタ接続プール/コネクタリソース/管理オブジェクトリソースが自動的に作成されます。
jaxr-ra, __ds_jdbc_ra, __cp_jdbc_ra, __xa_jdbc_ra, __dm_jdbc_ra
jaxr-ra, __ds_jdbc_ra, __cp_jdbc_ra, __xa_jdbc_ra, __dm_jdbc_raは、システム内部で使用される組み込みのリソースアダプタです。配備時のリソースアダプタ名に、組み込みのリソースアダプタの名前を指定しないでください。また、リソース作成時のリソースアダプタ名に、jmsraを除いた組み込みのリソースアダプタの名前を指定しないでください。指定した場合は、動作保証されません。