多重度の違いによる運用形態について説明します。
小規模な単一業務のシステムや開発環境などで選択される運用形態です。
Webサーバ固有の機能を使用する必要がない場合はこの運用形態を選択します。
WebブラウザからIJServerクラスタ上に配備されたWebアプリケーションへアクセスするポート番号は80番ではなく、28494番からの連番です。必要に応じてHTTPリスナーやHTTPSリスナーのポート番号を変更してください。ポート番号の変更方法については、「付録D ポート番号」を参照してください。
Webサーバ固有の機能を利用する場合はこの運用形態を選択します。
小規模な複数業務のシステムを運用する場合に選択される運用形態です。
多重プロセスによる運用には、1つのIJServerクラスタの中に複数のサーバーインスタンスを作成する場合と、複数のIJServerクラスタを作成して運用する場合があります。
多重プロセスの詳細は、「2.4.2 IJServerクラスタの複数プロセス構成」を参照してください。
この運用形態を用いる場合、Webブラウザから多重プロセスであることを意識させずにWebブラウザからのリクエストを各プロセスに振り分けるために、負荷分散装置を別途用意する必要があります。IJServerクラスタを運用するマシンとは別に負荷分散装置を用意する必要があるため、小規模なシステムでは選択しません。また、負荷分散装置がない場合は、Webブラウザでアクセスする際に、各プロセスのポート番号を指定する必要があります。
負荷分散装置の設定は、負荷分散装置のマニュアルを参照してください。
Webブラウザからのリクエストを各プロセスに振り分けるためにWebサーバ(Webサーバコネクタ)を使用します。IJServerクラスタを運用するマシンと別に負荷分散装置を用意する必要がないため、小規模な複数業務を運用するシステムの場合はこの運用形態を選択します。
また、Webサーバ固有の機能を使用したい場合もこの運用形態を選択する必要があります。
Webサーバコネクタによるリクエスト振り分けの詳細は、「2.8 Webサーバコネクタ」を参照してください。
中規模・大規模なシステムで同一構成のマシンを複数用意し、負荷分散するシステムを運用する場合に、この運用形態を選択します。この運用形態では、IJServerクラスタを運用するマシンの他に負荷分散装置が必要になります。
また、負荷分散装置を用意せず、Webサーバによって負荷分散を実現することも可能です。
Webサーバ固有の機能を使用しない場合は、この運用形態を選択します。リクエストが適切なサーバーインスタンスに割り振られるように、負荷分散装置を設定する必要があります。
Webサーバ固有の機能を利用する場合はこの運用形態を選択します。
リクエストが適切なサーバーに割り振られるように、負荷分散装置を設定する必要があります。
Webサーバに割り振られたリクエストは、Webサーバコネクタによってサーバーインスタンスに割り振られます。
WebサーバをDMZに設置する場合に、この運用形態を選択します。IJServerクラスタの動作するサーバを安全な内部ネットワークに配置することで、外部ネットワークから不正に操作される脅威の対策になります。