クライアント(CT)の接続先管理サーバのIPアドレス等を変更する場合に使用する、移行対象情報ファイルについて説明します。
注意
管理サーバ上のCTに対しては、管理サーバは自コンピュータ以外は指定できません。そのため、管理サーバ上にCT機能が同居している場合、通信ポート(送信用3)、通信ポート(送信用4)および通信方式以外の設定は無視します。
ファイル名
DTKServerChange.txt
使用用途
本ファイルは、管理サーバで、クライアント(CT)の接続先管理サーバのIPアドレス等を変更する場合に使用します。
設定情報は、CTポリシーとしてクライアント(CT)に通知されます。
本ファイルが"格納場所"に存在する場合、接続先管理サーバのIPアドレス等が変更されます。したがって、接続先管理サーバのIPアドレス等の変更が完了した後は、本ファイルを削除するか、格納場所以外の場所へ移動してください。
本ファイルの使用方法は、“運用ガイド 管理者編”の“接続先の管理サーバ/統合管理サーバを変更する”を参照してください。
格納場所
[OSインストールドライブ]\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
管理サーバのインストール時に、上記格納場所にサンプルファイル(DTKServerChange_sample.txt)が作成されます。
ファイル形式
入力するファイルの項目名と説明は、以下のとおりです。
文字コードは、Shift JISまたはUTF-8のどちらかで、サーバ設定ツールで指定したエンコード形式になります。
空行は無視されます。
ファイル形式に違反した行は無視され、エラーファイル(DTKServerChange.err)にエラー内容が出力されます。ファイルの格納場所は、本ファイルと同じです。
先頭文字が「#」の場合は、コメント行と判断します。
各項目は、"(ダブルクォーテーション)で囲みます。
項目間は、,(カンマ)で区切ります。
No. | 項目名 | 説明 |
---|---|---|
1 | 指定方法(必須) (注1) | 接続先管理サーバのIPアドレスを変更するCTの指定方法です。
|
2 | 対象CTの条件指定(必須) (注1) |
|
3 | サーバIPアドレス | 切り替え後のIPアドレスまたはサーバ名を指定します。管理サーバを切り替えずに、ポート番号、通信方式を切り替えるだけの場合は、空欄を設定してください。
注)ローカル・ループバック・アドレスは指定できません。 |
4 | サーバIPアドレス | 切り替え後のIPアドレスまたはサーバ名を指定します。以下の形式で設定してください。
注)ローカル・ループバック・アドレスは指定できません。 |
5 | 切替日 | クライアント(CT)で、接続先管理サーバのIPアドレスを切り替える日を指定します。
CT起動中にシステム日付が指定日以上になった場合、またはCT起動時にすでに指定日が到来していた場合に切り替わります。 |
6 | 通信ポート | 標準値は10010です。 |
7 | 通信ポート | 標準値は10010です。 |
8 | 通信ポート | 標準値は10014です。 |
9 | 通信ポート | 標準値は48443です。 |
10 | 通信ポート | 標準値は48081です。 |
11 | 通信方式 | クライアント(CT)、XenApp監視が使用する通信方式を指定します。値の意味は以下のとおりです。
|
スマートデバイス(エージェント)は、本ファイルを使用して同期用URLや接続先の中継サーバおよび管理サーバを変更することはできません。
注1)V14.3.0より前のクライアント(CT)に対しては、IPv6アドレスを指定しないでください。リンクローカルアドレスは入力しないでください。リンクローカルアドレスを指定した場合の動作は保証していません。
使用例
管理サーバ配下のすべてのクライアント(CT)を指定する場合(正/副管理サーバを192.168.5.10に変更する場合)
# 管理サーバの変更を行う「移行対象情報ファイル」 "A","ALL","192.168.5.10",""
上記ファイルでは、5項目目以降の設定を省略しています。
クライアント(CT)をIPアドレスの範囲で指定する場合(正/副管理サーバを個々に指定/変更し、切替日を指定する場合)
# 管理サーバの変更を行う「移行対象情報ファイル」 "I","192.168.0.20-240","192.168.4.10","192.168.4.11","20090611","0","0","0","0","0","0" "I","192.168.1.20-240","192.168.4.10","192.168.4.11","20090611","0","0","0","0","0","0" "I","192.168.2.20-240","192.168.4.10","192.168.4.11","20090611","0","0","0","0","0","0"
管理サーバ配下のすべてのクライアント(CT)を指定して、独自通信方式を使用させる場合
# 管理サーバの変更を行う「移行対象情報ファイル」 "A","ALL","","","","0","0","0","0","0","2"
管理サーバ配下の「192.168.0.1-254」の範囲のクライアント(CT)を指定して、デフォルトポート番号で、独自通信方式を使用させる場合
# 管理サーバの変更を行う「移行対象情報ファイル」 "I","192.168.0.1-254","","","","10010","10010","10014","0","0","2"
管理サーバ配下の「192.168.0.1-254」の範囲のクライアント(CT)を指定して、指定したポート番号で、セキュア通信方式を使用させる場合
# 管理サーバの変更を行う「移行対象情報ファイル」 "I","192.168.0.1-254","","","","0","0","0","444","48082","3"
実行結果
移行対象情報ファイルに設定された情報が、CTポリシーとしてクライアント(CT)に通知されると、移行対象情報ファイル・実行ログが、管理サーバに出力されます。
[OSインストールドライブ]\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
DTKServerChange.log
"2009/06/11 13:16:02","192.168.1.34","DTKCT","192.168.4.10","192.168.4.11","20090611","0","0","0","444","48082","3"
出力内容の詳細は、以下のとおりです。
No. | 項目名 | 説明 |
1 | 応答日時 | クライアント(CT)が、切り替え前の管理サーバから切り替え情報を受信した日時です。YYYY/MM/DD HH:MM:SSの形式です。 |
2 | CTのIPアドレス | 応答したクライアント(CT)のIPアドレスです。 |
3 | CTのコンピュータ名 | 応答したクライアント(CT)のコンピュータ名です。 |
4 | サーバIPアドレス | 切り替え情報を送信した管理サーバのIPアドレスです。 |
5 | サーバIPアドレス | クライアント(CT)に応答した代替管理サーバのIPアドレスです。 |
6 | 切替日 | クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの切替日の設定値です。 |
7 | 通信ポート(受信用) | クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信ポート(受信用)の設定値です。 |
8 | 通信ポート(送信用) | クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信ポート(送信用)の設定値です。 |
9 | 通信ポート(送信用2) | クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信ポート(送信用2)の設定値です。 |
10 | 通信ポート(送信用3) | クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信ポート(送信用3)の設定値です。 |
11 | 通信ポート(送信用4) | クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信ポート(送信用4)の設定値です。 |
12 | 通信方式 | クライアント(CT)に送信された情報です。移行対象情報ファイルの通信方式の設定値です。 |