本章では、RORコンソールの起動と終了について説明します。
事前準備
RORコンソールを起動する前に準備と確認が必要な事項は、以下のとおりです。
RORコンソールは、Webブラウザの標準フォントを使用し、1024×768の画面サイズを最小サイズとして動作するように作られています。これより高解像度のディスプレイを利用する場合、画面サイズを広げて使うことをお奨めします。Webブラウザのサイズを極端に変更すると表示が崩れる場合があります。
RORコンソールでは、サロゲートペアの文字は使用できません。
管理サーバがWindowsで複数のIPアドレスを持つ環境の場合、WebブラウザのURLに指定したIPアドレス、またはホスト名(FQDN)と異なるURLにリダイレクトされ、以下のどれかの現象が発生することがあります。
ログイン画面が表示されない
証明書をWebブラウザにインストールしたにも関わらず証明書のエラーが表示される
上記の場合の対処として、以下の対処を行ってください。
Windows Server 2008の場合
管理LANで使用しているネットワークアダプターのバインド優先順位を、ほかのネットワークアダプターより高く設定してください。
例
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 R2 Enterpriseで、ネットワークアダプターのバインド優先順位を変更する場合
[スタート]ボタンをクリックし、[コントロール パネル]をクリックします。
[ネットワークとインターネット]が表示されている場合は、これをクリックします。
表示されていない場合、クリックせずに次の手順に進みます。
[ネットワークと共有センター]をクリックし、左側の[アダプターの設定の変更]をクリックします。
[詳細設定]メニューの[詳細設定]をクリックします。
[詳細設定]メニューが表示されていない場合、[Alt]キーを押してください。
[アダプタとバインド]タブの[接続]の一覧で、変更する接続をクリックし、上矢印ボタンまたは下矢印ボタンをクリックして順序を並べ替えます。
[OK]ボタンをクリックします。
Windows Server 2012以降の場合
管理LANで使用しているインターフェースのメトリックを、管理サーバで使用している他のインターフェースより小さい値に設定してください。
各インターフェースのメトリック値は"netstat -r"コマンドで確認できます。
例
Microsoft(R) Windows Server(R) 2012 Standardで、メトリック値を変更する場合
[Windowsロゴ + R]キーを押します。
[ファイル名を指定して実行]のダイアログが表示されます。
"ncpa.cpl"と入力し、[OK]ボタンをクリックします。
[ネットワーク インターフェイス]を右クリックし、[プロパティ]をクリックします。
[インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)]をクリックし、[プロパティ]をクリックします。
[全般]タブで、[詳細設定]をクリックします。
[IP 設定]タブで、[自動メトリック]チェックボックスのチェックを外し、メトリックを[インターフェイス メトリック]フィールドに入力します。
WebブラウザがInternet Explorerの場合は以下の確認も実施してください。
RORコンソールを利用する場合、Internet Explorerの互換表示をONにする必要があります。また、Internet Explorerで[表示(V)]-[エンコード]を選択し、[自動選択]にチェックが入っているか確認してください。チェックが入ってない場合、[自動選択]を選択してください。
RORコンソールからファイルをダウンロードする場合、Webブラウザの詳細設定にある[暗号化されたページをディスクに保存しない]を無効にする必要があります。
Webブラウザのセキュリティの設定で、JavaScript、アクティブスクリプトおよびCookieを使用しない設定にしている場合、RORコンソールが表示できない場合があります。また、RORコンソールでは、TLS 1.0を使用しているため、TLS 1.0を使用しない設定にしている場合は変更してください。
Webブラウザのポップアップブロックの設定で、以下のどちらかの設定をしてください。
ポップアップブロックを無効化する。
ポップアップブロックの設定で、[許可されたサイト]にRORコンソールのURLを追加する。
RORコンソールのURLは、システム運用管理者に確認してください。
Webブラウザを起動したあと、最初に接続を行う際に、セキュリティ証明書に関する警告画面が表示されます。
画面に"この Web サイトのセキュリティ証明書には問題があります。"と表示されます。これは、本製品で通信の暗号化に利用しているHTTPS(SSL)のセキュリティ証明書が、自己署名証明書であることへの警告です。
本製品では、マネージャーをインストールする際に、管理サーバごとに異なる自己署名証明書を自動的に作成しています。
ファイアーウォールで保護されたイントラネットなど、なりすましの危険性がない、通信相手が信頼できるネットワークでは、自己署名証明書を利用しても問題ありません。そのまま次に進み、ログイン画面を表示してください。
"このサイトの閲覧を続行する (推奨されません)。"を選択すると、ログイン画面が表示されます。
ログイン画面、RORコンソール、ブレードビューアでアドレスバーの背景が赤くなり、アドレスバーの右側に"証明書のエラー"と表示されます。
また、ステータスバーにフィッシング詐欺検出機能の警告アイコンが表示されます。これらの表示は、上記と同じ自己署名証明書に対する警告です。そのまま利用しても問題はありません。
セキュリティ証明書に関する警告画面や、証明書のエラーの表示を表示したくない場合、管理サーバのIPアドレスまたはホスト名に対応する証明書を作成し、Webブラウザにインストールしてください。
詳細は、「設計ガイド CE」の「付録B HTTPS通信」を参照してください。
RORコンソールのURLを"信頼済みサイト"に追加してください。
WebブラウザがFirefoxの場合は、以下の確認も実施してください。
[オプション]-[コンテンツ]-[フォントと配色]の[詳細設定]において、[Webページが指定したフォントを優先する]にチェックが入っているか確認してください。チェックが入ってない場合、[Webページが指定したフォントを優先する]を選択してください。
Webブラウザのセキュリティの設定で、JavaScriptおよびCookieを使用しない設定にしている場合、RORコンソールが表示できない場合があります。また、RORコンソールでは、TLS 1.0を使用しているため、TLS 1.0を使用しない設定にしている場合は変更してください。
Webブラウザのポップアップブロックの設定で、以下のどちらかの設定をしてください。
ポップアップブロックを無効化する。
ポップアップブロックの設定で、[許可サイト]にRORコンソールのURLを追加する。
RORコンソールのURLは、システム運用管理者に確認してください。
管理サーバのIPアドレスまたはホスト名に対応する証明書を作成し、Webブラウザにインストールしてください。
詳細は、「設計ガイド CE」の「付録B HTTPS通信」を参照してください。
マネージャーのアップグレード後および修正適用後には、一度Webブラウザのキャッシュを削除する必要があります。
キャッシュの削除手順については、「導入ガイド CE」の「C.5 クライアント」を参照してください。
起動
RORコンソールへの接続方法について説明します。
管理クライアントでWebブラウザを起動し、RORコンソールのURLを指定して接続します。
ポート番号を変更している場合、変更した番号を指定してください。
内部認証の場合、本製品のログイン画面が表示されます。
シングルサインオンの設定がされている場合、シングルサインオン用のログイン画面が表示されます。
ただし、シングルサインオン認証がすでに行われている場合、ログイン画面を表示せずに、RORコンソールを起動できます。
シングルサインオンについては、「設計ガイド CE」の「第12章 シングルサインオンの設定」を参照してください。
URL: https://管理サーバのFQDN:23461/ |
Windowsにマネージャーをインストールした環境の場合、[スタート]-[すべてのプログラム(P)]-[ServerView Resource Orchestrator]-[ROR Console]を選択しても、RORコンソールを起動できます。
注意
ログイン画面が表示されない場合、以下を確認してください。
URLに誤りがないか。
Webブラウザのプロキシの設定に誤りがないか。
管理サーバのファイアーウォールの設定に誤りがないか。
複数のWebブラウザですでにログインしている場合、ログイン画面を表示せずに自動的にログインが行われることがあります。
ログイン
起動後、表示されたログイン画面で以下の項目を入力し、[ログイン]ボタンをクリックします。
ログインに成功すると、RORコンソールが表示されます。
ユーザーID
パスワード
初回ログイン時は、[ホーム]タブが表示されます。再ログイン時には、ログアウト時に表示されていたタブが表示されます。
ユーザーごとに、再ログイン時に[ホーム]タブが表示されるようにも変更できます。RORコンソールの[オプション]リンクを選択し、表示されたダイアログで変更してください。この変更は、Disaster Recoveryでは引き継がれませんので、切替え後に変更し直してください。
シングルサインオン認証で、RORコンソールにログインできない場合、環境構築に失敗している可能性があります。
マネージャーを停止し、シングルサインオン環境を再構築してください。
シングルサインオン再構築の詳細は、「運用ガイド CE」の「8.10 シングルサインオンの再設定」を参照してください。
ログアウト
ログアウトするには、グローバルヘッダーの"ログアウト"をクリックし、表示された確認ダイアログで、[OK]ボタンをクリックします。
注意
ログアウトをせずにWebブラウザを閉じるなどした場合、次回ログイン時に正しくユーザー認証が行われず、直接ログイン状態になる場合があります。
終了する場合、正しくログアウトしてください。
複数のWebブラウザで動作しているRORコンソールまたはブレードビューアが存在する場合、それらのログインセッションも切断されることがあります。
終了
Webブラウザを閉じてRORコンソールを終了します。