動的ディスク容量は、本製品の動作によって動的にサイズが変わるファイルに必要な容量です。
本製品を使用する場合、各フォルダーには、静的ディスク容量に加えて以下のディスク容量が必要です。
ソフトウェア名 | フォルダー | ディスク容量(単位: MB) |
---|---|---|
【Windowsマネージャー】 | インストールフォルダー (注1) | 9080 + 管理対象サーバ数× 4 |
環境データ格納域(注2) | ||
性能表示用情報格納域 (注3) | ||
メータリングログ格納域 (注4) | ||
イメージファイル格納フォルダー (注5) | イメージファイル格納域(注6) | |
構成定義情報のバックアップ格納フォルダー | 構成定義情報のバックアップ格納域 | |
ネットワーク機器設定ファイル格納フォルダー(注7) | ネットワーク機器設定ファイル格納域(注8) | |
【Linuxマネージャー】 | /etc | 2 |
/var/opt | 9080 + 管理対象サーバ数× 4 | |
環境データ格納域 (注2) | ||
性能表示用情報格納域 (注3) | ||
メータリングログ格納域 (注4) | ||
イメージファイル格納ディレクトリ (注5) | イメージファイル格納域(注6) | |
構成定義情報のバックアップ格納フォルダー | 構成定義情報のバックアップ格納域 | |
ネットワーク機器設定ファイル格納フォルダー(注7) | ネットワーク機器設定ファイル格納域(注8) | |
エージェント【Windows】 | インストールフォルダー (注9) | 60 |
ログデータ (注10) | ||
エージェント【Hyper-V】 | インストールフォルダー (注9) | 60 |
ログデータ (注11) | ||
エージェント【Linux】 | /etc | 1 |
/var/opt | 1 | |
ログデータ (注12) | ||
エージェント【VMware】【Xen】【KVM】【OVM for x86 2.2】【Citrix Xen】【OVM for x86 3.x】 | /etc | 1 |
/var/opt | 1 | |
エージェント【Solaris】【Solarisゾーン】【OVM for SPARC】 | /etc | 1 |
/var/opt | 1 | |
ログデータ (注12) | ||
HBA address rename設定サービス【Windows】 | インストールフォルダー (注9) | 60 |
HBA address rename設定サービス【Linux】 | /etc | 1 |
/var/opt | 60 |
注1) 本ソフトウェアのインストール時に指定するインストールフォルダー名です。
WindowsがC:\にインストールされている場合のデフォルトは以下のとおりです。
初期値: C:\Program Files (x86)\Resource Orchestrator
注2) 電力監視を利用する場合に必要な領域です。詳細は、「環境データ格納域」を参照してください。
注3) 性能表示用情報格納域には、プール状況情報と稼動状況情報の格納域があります。それぞれ必要なディスク容量は以下のとおりです。
プール状況情報
登録されているプールとL-Serverテンプレートの数によって必要なディスクのサイズが増減します。
以下の計算式を参考に格納域を用意してください。
プールについては、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第14章 リソースのリソースプールへの登録」を参照してください。
ディスク容量=12×PA+3×(3×T1×(P1+P3)+T2×(P2+3×P3))+40 (MB)
P1: VMプール数
P2: サーバプール数
P3: ストレージプール数
P4: ネットワークプール数
P5: アドレスプール数
PA: PA=2×P1+P2+P3+P4+P5
T1: 仮想L-Serverテンプレート数
T2: 物理L-Serverテンプレート数
注意
ここで、各プールの数は、グローバルプールの該当するプール数とローカルプールの該当するプール数を合わせたものです。
また、各プールに登録されているリソースの数は計算式に関係ありません。
例
各プール数とL-Serverテンプレート数が以下の場合の計算式を示します。
グローバルプール | ローカルプール | |
P1: VMプール | 3 | 2 |
P2: サーバプール | 2 | 1 |
P3: ストレージプール | 2 | 1 |
P4: ネットワークプール | 1 | 1 |
P5: アドレスプール | 1 | 1 |
T1: 仮想L-Serverテンプレート | 3 |
T2: 物理L-Serverテンプレート | 2 |
ディスク容量=12×20+3×(3×3 ×(5 +3 )+2 ×(3 +3×3 ))+40(MB)
稼動状況情報
VMのホスト数およびゲスト数の増減に応じてサイズが増減します。
また、VM管理製品によって容量が異なります。
以下の計算式を参考に、格納域を用意してください。VMWare、50ホスト、1000VM(20VM/ホスト)の場合、およそ19.4GBが必要です。
ディスク容量 = ( (N1 × ホスト数) + (N2 × ゲスト数) ) ×1.2(MB)
【VMware】N1 = 2.0、N2 = 16.5
【Hyper-V】N1 = 92.0、N2 = 26.0
【Xen】【KVM】【OVM for x86 3.x】N1 = 102.0、N2 = 7.0
【OVM for SPARC】N1 = 51.0、N2 = 3.0
注4) メータリングログに必要なディスク容量は以下のとおりです。
1日あたりのメータリングログ × 1年分 3.5MB × 365 = 1.3GB |
上記のディスク容量計算式のもとになる条件と1日あたりのメータリングログの計算式は以下のとおりです。
項目 | 想定値 | |
---|---|---|
運用しているL-Platform数 | 1000 | |
1つのL-Platformあたりのリソース数 | L-Server | 1 |
拡張ディスク | 1 | |
ソフトウェア | 2 | |
運用状況 |
|
|
オンラインバックアップの頻度 |
|
|
注5) 本ソフトウェアのインストール時に指定するイメージファイル格納フォルダー(ディレクトリ)名です。
【Windowsマネージャー】
WindowsがC:\にインストールされている場合のデフォルトは以下のとおりです。
初期値: C:\Program Files (x86)\Resource Orchestrator\SVROR\ScwPro\depot
【Linuxマネージャー】
デフォルトは以下のとおりです。
/var/opt/FJSVscw-deploysv/depot
注6) 物理サーバのクローニングに用いるクローニングイメージを利用したイメージの格納域です。
イメージの格納域の容量は、「物理サーバのイメージファイル格納域」を参照してください。
L-Serverのクローニングイメージは、サーバ種別に関係なく、イメージプールに格納されます。
注7) ネットワーク機器設定ファイル格納フォルダー(ディレクトリ)名です。
【Windows】
WindowsがC:\にインストールされている場合のデフォルトは以下のとおりです。
C:\Program Files (x86)\Resource Orchestrator\SVROR\Manager\var\netdevice
【Linux】
デフォルトは以下のとおりです。
/var/opt/FJSVrcvmr/netdevice
注8) ネットワーク機器設定ファイル管理機能の管理対象としているネットワークデバイス数、個々のネットワークデバイス毎のネットワーク機器設定ファイルの保持世代数に応じてサイズが増減します。
各ネットワークデバイス1台当たりのサイズは、ネットワーク機器設定ファイルの保持世代数×512KBです。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能の管理対象ネットワークデバイスの最大数は72です。
注9) 本ソフトウェアのインストール時に指定するインストールフォルダー名です。
WindowsがC:\にインストールされている場合のデフォルトは以下のとおりです。
初期値: C:\Program Files (x86)\Resource Orchestrator
初期値: C:\Program Files\Resource Orchestrator
注10) 概算値は、60MBです。
注11) 概算値は、60MB × VMゲスト数です。
注12) 概算値は、100MBです。
ログデータのサイズは、L-Serverの構成によって変わります。
詳細な見積が必要な場合は、「Systemwalker Service Quality Coordinator 導入手引書」のログデータ(Troubleshoot)容量の見積もり方法に関する記述を参照してください。
環境データ格納域は、電力監視を利用する場合に必要な領域です。
環境データ格納域は、電力採取対象装置から採取した環境データやそれらを集計したデータを格納する領域として、管理サーバのインストールフォルダーを使用します。
環境データ格納域として必要な容量は、登録する電力採取対象装置の数、ポーリング間隔、および環境データの保存期間から決定されます。
設定値については、「設計ガイド CE」の「13.1.1 電力監視環境の設定値」を参照してください。
以下の計算式を元に見積ってください。
必要容量(MB) = (詳細値の保存期間(月) × 6 / ポーリング間隔(分) + 10) × 3 × 電力採取対象装置の数
物理サーバのイメージファイル格納域は、バックアップやクローニングを行う場合に必要な領域です。
イメージファイル格納域は、バックアップやクローニングを使用して採取する管理対象サーバのイメージファイル(システムイメージ、クローニングイメージ)を格納する領域として、管理サーバ上に確保します。
注意
イメージファイル格納域は、管理サーバのローカルディスクまたはSANストレージに作成してください。ネットワークドライブ上のフォルダーや、ネットワーク上のほかのマシンの共有フォルダー(NFS、SMBなど)、UNC形式のフォルダーは指定できません。
イメージファイル格納域として必要な容量は、"システムイメージの格納域として必要な容量"、"クローニングイメージの格納域として必要な容量"、"一時的な作業領域として必要な容量"を合計した値です。
以下の計算式のとおり、それぞれの格納域に必要な容量を元に見積ってください。
以下の手順で、イメージファイル格納域として必要な容量を見積ります。
イメージファイルのサイズを算出します。
上記のA.~C.の必要容量を見積るための基礎データになるイメージファイルのサイズを算出します。
算出方法を以下に示します。
イメージファイルのサイズ = 管理対象サーバ1台のディスク使用量 × 圧縮率
同一ソフトウェア構成のシステム構築実績がある場合、そのシステムのディスク使用量(1つのディスクを複数の区画に分割している場合、各区画の使用量の合計)を用います。
ディスク使用量については、OSの機能を利用して確認してください。
同一ソフトウェア構成での構築実績がない場合、各ソフトウェアのインストールガイドなどに記載されたディスク容量から算出します。
OS部分については、「測定例」を参考にしてください。
管理対象サーバのディスクの使用域をイメージファイルとして管理サーバ上に格納する際の圧縮率です。
ファイルの内容によりますが、一般的に50%程度が期待できます。すでに圧縮済みのファイル(ソフトウェアのインストール媒体や画像データなど)が多い場合、全体の圧縮率が低くなります。
OS部分については、「測定例」を参考にしてください。
OSインストール直後のディスク使用量と圧縮率の測定例を以下に示します。
例
測定例
ディスク使用量: 1.9GB -> 圧縮後: 0.9GB 圧縮率: 0.9/1.9 = 47%
システムイメージの格納域として必要な容量を算出します。
システムイメージの格納域は、バックアップを行う場合に必要な領域です。システムイメージをバックアップする管理対象サーバごとに容量を確保してください。
バックアップを行わない場合は必要ありません。
システムイメージの格納域として必要な容量は、手順1.で算出したイメージファイルのサイズを元に算出します。システムイメージのバックアップを行う管理対象サーバごとに、以下の計算式で見積りを行い、その合計を必要な容量にしてください。
システムイメージの格納域として必要な容量 = イメージファイルのサイズ × 世代数
システムイメージの世代数です。デフォルトではシステムイメージを3世代まで管理できます。
ポイント
システムイメージの保存世代数を減らすことで、システムイメージの格納域として必要な容量を減らすことができます。
システムイメージの保存世代数の変更方法については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.9 rcxadm imagemgr」を参照してください。
システムイメージをバックアップするサーバとして、A、B、Cの3台の管理対象サーバがあり、それぞれのディスク使用量と圧縮率を以下の値と見込んだ場合の例を示します。
例
見積り例
サーバA - イメージファイルのサイズ : 3.0GB (ディスク使用量: 6.0GB、圧縮率 50%)
サーバB - イメージファイルのサイズ : 1.6GB (ディスク使用量: 4.0GB、圧縮率 40%)
サーバC - イメージファイルのサイズ : 1.6GB (ディスク使用量: 4.0GB、圧縮率 40%)
(3.0 × 3) + (1.6 × 3) + (1.6 × 3) = 18.6 (GB)
クローニングイメージの格納域として必要な容量を算出します。
クローニングイメージの格納域は、クローニングを行う場合に必要な領域です。クローニングイメージを採取する管理対象サーバごとに容量を確保してください。
クローニングを行わない場合は必要ありません。
クローニングイメージの格納域として必要な容量は、手順1.で算出したイメージファイルのサイズを元に算出します。クローニングイメージの採取を行う管理対象サーバごとに、以下の計算式で見積りを行い、その合計を見積りサイズにしてください。
クローニングイメージの格納域として必要な容量 = イメージファイルのサイズ × 世代数
クローニングイメージの世代数です。デフォルトではクローニングイメージを3世代まで管理できます。
ポイント
クローニングイメージの保存世代数を減らすことで、クローニングイメージの格納域として必要な容量を減らすことができます。
クローニングイメージの保存世代数の変更方法については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.9 rcxadm imagemgr」を参照してください。
クローニングイメージを採取するサーバとして、A、Bの2台の管理対象サーバがあり、それぞれのディスク使用量と圧縮率を以下の値と見込んだ場合の例を示します。
例
見積り例
サーバA - イメージファイルのサイズ : 3.0GB (ディスク使用量: 6.0GB、圧縮率 50%)
サーバB - イメージファイルのサイズ : 1.6GB (ディスク使用量: 4.0GB、圧縮率 40%)
(3.0 × 3) + (1.6 × 3) = 13.8 (GB)
一時的な作業領域として必要な容量を算出します。
一時的な作業領域は、システムイメージまたはクローニングイメージの採取時に、採取完了まで前の世代を保持するために一時的に必要な領域です。
バックアップやクローニングを行わない場合は必要ありません。
一時的な作業領域として必要な容量は、手順1.で算出したイメージファイルのサイズを元に算出します。
各管理対象サーバのイメージファイルの中で最大のサイズになる値を、イメージファイル最大サイズとし、以下の計算式で見積ってください。
一時的な作業領域として必要な容量 = イメージファイル最大サイズ × イメージファイル採取多重度
イメージファイル採取多重度は、1台の管理サーバの管理下にある複数の管理対象サーバに対して、イメージファイル採取(システムイメージのバックアップ、クローニングイメージの採取)の操作を最大でどれだけ同時に実行するかという運用設計から見積ります。ただし、管理サーバの負荷を抑えるため、本製品が4多重を超えないよう制御するため、多重度は最大で4となります。
システムイメージまたはクローニングイメージを採取するサーバとして、A、B、Cの3台の管理対象サーバがあり、それぞれのイメージファイルのサイズは以下のとおりです。イメージファイル採取多重度を3と見込んだ場合の例を示します。
例
見積り例
サーバA - イメージファイルのサイズ : 3.0GB (ディスク使用量: 6.0GB、圧縮率 50%)
サーバB - イメージファイルのサイズ : 1.6GB (ディスク使用量: 4.0GB、圧縮率 40%)
サーバC - イメージファイルのサイズ : 1.6GB (ディスク使用量: 4.0GB、圧縮率 40%)
3.0 × 3 = 9.0 (GB)
手順2.~4.で算出した必要容量を元に、イメージファイル格納域として必要な容量を算出します。
手順2.~4.で算出した"A. システムイメージの格納域として必要な容量"、"B. クローニングイメージの格納域として必要な容量"、"C. 一時的な作業領域として必要な容量"の合計を算出します。