ここでは、サーバ仮想化ソフトウェアの設定値の決定について説明します。
利用するサーバ仮想化ソフトウェアの選択
サーバ仮想化ソフトウェアを選択します。
本製品では、以下のサーバ仮想化ソフトウェアを利用したリソース管理ができます。
VMware
Hyper-V
RHEL5-Xen
RHEL-KVM
OVM for x86 2.2
Solarisゾーン
OVM for SPARC
Citrix XenServer
OVM for x86 3.2
利用するサーバ仮想化ソフトウェアごとに設定が異なります。
サーバ仮想化ソフトウェアを利用する場合、「付録E 仮想L-Server作成のための事前準備」を参照してください。
注意
管理対象サーバをマネージャーに登録する場合、管理対象サーバの管理者権限ユーザーのパスワードが必要です。
事前に、管理対象サーバの管理者権限ユーザーのパスワードを設定してください。
サーバ仮想化ソフトウェアによる機能の違い
サーバ仮想化ソフトウェアの種別によって、利用できる機能が異なります。
また、サーバ仮想化ソフトウェアの種別によって、必要なソフトウェアが異なります。「2.4.2.4 必須ソフトウェア」を参照してください。
機能 | VMware (注1) | Hyper-V (注2) | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 (注3) | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer (注4) | OVM for x86 3.2 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
仮想L-Serverの作成 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ (注5、注6) | △ (注5) | ○ (注7、注8) | ○ (注7、注8) | ||
構築済みの仮想マシンとL-Serverの、関連付けと解除 | ○ | ○ | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
L-Platformへの取り込み (注9) | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
変更 | 仕様変更、基本情報の変更 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ (注5、注6) | △ (注5) | ○ (注10) | ○ | |
ディスクの増設と削減 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | △ (注5) | ○ (注8、注10) | ○ (注8) | ||
ディスク容量拡張 | ○ | ○ | × | × | × | × | × | × | × | ||
L-Server間におけるディスクの共有 | × | × | ○ (注11) | × | × | × | × | × | × | ||
ネットワークリソースの設定変更 (注12) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
NICの追加と削除(L-Serverが"定義済み"状態の場合) | ○ | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ | × | ○ | ||
NICの追加と削除(L-Serverが"リソース未割当て/リソース割当て済み"状態の場合) | ○ | ○ | × | ○ (注13) | ○ | ○ (注13) | ○ (注13) | ○ (注13) | ○ (注13) | ||
L-Serverのコンソールの利用 | ○ | ○ | × | × | × | × | × | × | × | ||
L-Serverの削除 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ (注5、注6) | △ (注5) | ○ | ○ | ||
仮想L-Serverのクローニングイメージ | 採取、登録、削除 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ (注14) | △ (注14) | ○ | ○ | |
表示、登録解除 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
スナップショット | 採取、削除、リストア | ○ | ○ | × | × | ○ (注15) | × | × | ○ (注10) | × | |
L-ServerのVMホスト間の移動(マイグレーション) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ (注5、注6、注16) | △ (注5) | ○ | ○ | ||
L-Serverへのリソースの割当てと解放(注17) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
サーバ切替え | ○ (注18) | ○ (注18) | × | × | ○ | ○ (注19、注20) | × | ○ | × | ||
ダッシュボード | プール状況 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
稼動状況 | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ | × | × | ||
キャパシティプランニング | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
○: サポート
△: サーバ管理製品を登録することで実現します。
×: 未サポート
注1) VMゲストとVMホストの管理のため、VMware vCenter Serverが必要です。
注2) VMゲストとVMホストの管理のため、以下のソフトウェアが必要です。
SCVMM
Windows PowerShell
注3) VMゲストとVMホストの管理のため、Oracle VM Managerが必要です。
注4) XenServer 6.0以降の場合にサポートします。
注5) BMC BladeLogic Server AutomationおよびBMC BladeLogic Server Automation Consoleが必要です。
注6) Solaris11ゾーンの場合、操作または変更できません。
注7) イメージを指定したL-Serverの作成だけサポートしています。
注8) RDMのディスクは指定できません。
注9) L-Platformに取込む条件については、「運用ガイド CE」の「7.2.3.2 L-Serverの取り込み」を参照してください。
注10) 仮想L-Serverが電源ONの場合の操作は、未サポートです。
注11) 共有できるディスクの前提条件は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「17.2.4 L-Server間におけるディスクの共有」を参照してください。
注12) 仮想L-ServerのIPアドレスおよびネットワークリソース変更は、"定義済み"状態だけできます。
注13) NICの追加または削除はできません。NIC定義だけ追加または削除ができます。
注14) クローニングイメージの登録だけできます。
注15) NAS環境の場合だけ利用できます。
注16) サーバ切替えと排他的な関係の機能です。
注17) 構築済みの仮想マシンとL-Serverの関連付けを行った際の定義ファイルの値が、L-Serverに取り込まれます。
注18) VIOMサーバプロファイル切替え方式によるサーバ切替えを利用する場合、ServerView Virtual-IO Managerが必要です。
注19) ストレージアフィニティ切替え方式によるサーバ切替えを利用する場合、ETERNUS SF Storage Cruiserが必要です。
注20) L-ServerのVMホスト間の移動(マイグレーション)と排他的な関係の機能です。
各サーバ仮想化ソフトウェアの機能により実現している本製品の機能
各サーバ仮想化ソフトウェアの機能を利用して実現している本製品の機能は以下のとおりです。
本製品の機能 | VMwareの機能 | Hyper-Vの機能 | RHEL5-Xenの機能 | RHEL-KVMの機能 | OVM for x86 2.2の機能 | Solarisゾーンの機能 | OVM for SPARCの機能 | Citrix XenServerの機能 | OVM for x86 3.2の機能 | 参照先 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
L-Serverの電源操作 | VMゲストの電源制御 | 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「17.1 電源操作」を参照してください。 | ||||||||
L-Serverのクローニングイメージ | テンプレート | ○ | ○ | テンプレート | BladeLogicの仮想ゲストパッケージ | BladeLogicのシステムパッケージ | テンプレート | テンプレート | 「付録E 仮想L-Server作成のための事前準備」の利用するサーバ仮想化ソフトウェアのセットアップを参照してください。 | |
L-Serverのスナップショット | スナップショット | チェックポイント | - | スナップショット | - | - | - | スナップショット | - | 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「17.6 スナップショットとバックアップ・リストア」を参照してください。 |
VMホストのメンテナンスモード | メンテナンスモード | - | - | メンテナンスモード | - | - | メンテナンスモード | メンテナンスモード | 「操作ガイド VE」の「15.2 VMホストのVMメンテナンスモードの設定」を参照してください。 | |
L-ServerのVMホスト間の移動(マイグレーション) | マイグレーション | クラスタを利用しての移行 | マイグレーション | ○ | マイグレーション | マイグレーション | マイグレーション | 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「17.7 VMホスト間の移動(マイグレーション)」を参照してください。 | ||
オーバーコミット(CPU) | 予約/制限/シェア | 予約/限度/相対的な重み | - | ○ | - | ○ | ○ | ○ | ○ | 【VMware】 【Hyper-V】 【KVM】 【Solarisゾーン】 【OVM for SPARC】 【Citrix Xen】 【OVM for x86 3.2】 |
オーバーコミット(メモリ) | 予約/制限/シェア | Dynamic Memory | - | ○ | - | ○ | ○ | ○ | ○ | 【VMware】 【Hyper-V】 【KVM】 【Solarisゾーン】 【OVM for SPARC】 【Citrix Xen】 【OVM for x86 3.2】 |
サーバ冗長化 | VMware HAが有効なクラスタへの配備 | MSFC上への配備 | - | - | 高可用性が有効なサーバプールへの配備 | ○ | ○ | 高可用性機能(HA)が有効なリソースプールへの配備 | 高可用性が有効なサーバプールへの配備 | 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「16.3.2 [サーバ]タブ」を参照してください。 |
生存監視 | VMware HAクラスタの仮想マシンとアプリケーションの監視 | MSFCのハートビート | - | - | - | - | - | - | - | 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「16.3.2 [サーバ]タブ」を参照してください。 |
シンプロビジョニング | シンプロビジョニング | - | - | qcow2フォーマットのスパースファイルの割り当て | - | - | - | - (注1) | スパースアロケーション | 「10.1.1 ストレージの割当て」を参照してください。 |
コンソール接続 | vSphere Web Clientのコンソール接続機能/VMware Remote Console Plug-in | SCVMM管理者コンソールのコンソール接続機能 | - | - | - | - | - | - | - | 「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「17.3 コンソールの利用」を参照してください。 |
機能名: 本製品で利用する機能名
○: サーバ仮想化ソフトウェアの機能を利用せず提供する機能
-: 本製品で提供していない機能
(注1) 本製品では、シンプロビジョニングの設定はできません。シンプロビジョニングの設定はXenServerのストレージリポジトリ(SR)の設定に従います。
各サーバ仮想化ソフトウェアの機能を直接操作/運用してはいけない機能
各サーバ仮想化ソフトウェアの機能を直接操作/運用してはいけない機能は以下のとおりです。
サーバ仮想化ソフトウェア | 本製品と併用することをサポートしていない機能 |
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VMware vSphere 4.0 | VMwareの標準機能である仮想スイッチ以外 |
VMware vSphere 5.5 | vSphere Flash Read Cache |
Microsoft(R) System Center Virtual Machine Manager 2008 R2 |
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【Hyper-V】
SCVMMでは、VMware ESXおよびCitrix(R) XenServer(R)を管理できますが、本製品からSCVMMを経由した場合、Hyper-VのVMホストだけ管理できます。