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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.2 設計ガイド
FUJITSU Software

10.1.1 ストレージの割当て

物理サーバや仮想マシンを構築する場合、ストレージ装置とストレージネットワークの設定が必要なため、迅速なサーバ提供の妨げになっていました。

本製品では、以下の機能を利用して迅速なサーバ提供を実現します。


L-Serverに対するストレージの割当

仮想L-Serverに対するストレージの割当て方法には、以下の2つがあります。

仮想ストレージリソース(データストアなど)から自動生成したディスクリソース(仮想ディスク)の割当て
  1. VM管理製品との連携により、事前に作成した仮想ストレージリソース(VMゲスト用のファイルシステムなど)が本製品により自動検出されます。検出された仮想ストレージリソースの中から仮想L-Serverの仕様を満たす仮想ストレージリソースが、本製品により自動選択されます。

    (優先順位の高いストレージプールに登録されている仮想ストレージリソース、空き容量の多い仮想ストレージリソースが優先的に選択されます。)

  2. 自動選択された仮想ストレージリソースから、指定された容量のディスクリソース(仮想ディスクなど)が自動生成され、仮想L-Serverに割り当てられます。

    【Xen】
    使用できる仮想ストレージは、GDSのシングルディスクです。

事前に作成したディスクリソース(rawデバイスまたはパーティション)の割当て
  1. ストレージ装置にLUNを作成します。

    LUNは仮想L-Serverのディスクに対応します。必要なディスクの個数分LUNを作成してください。
    LUNの大きさは仮想L-Serverのディスクの大きさ以上にしてください。

  2. 手順1.で作成したLUNを、rawデバイスとしてVMホスト(Solarisゾーンの場合は、大域ゾーン)に認識させます。

    仮想L-Serverに対応するVMゲスト(Solarisゾーンの場合は、非大域ゾーン)をマイグレーションする場合、LUNが共有ディスクになるように、ゾーニング、アフィニティを設定してください。

    パーティションも仮想L-Serverのディスクに対応します。必要なディスクの個数分パーティションを作成してください。パーティションの大きさは仮想L-Serverのディスクの大きさ以上にしてください。

  3. rawデバイスまたはパーティションをrcxadm diskコマンドでディスクリソースとして本製品に登録します。

    仮想L-Serverに対応するVMゲストをマイグレーションする場合、複数のVMホストから共有されているrawデバイスまたはパーティションを、共有定義されたディスクリソースとして登録してください。

    Solaris11のVMホストで使用するディスクリソースは、登録する必要はありません。

  4. 登録したディスクリソースの中から仮想L-Serverの仕様を満たすディスクリソースが本製品により自動選択され、L-Serverに割り当てられます。

仮想L-Serverに対するストレージの割当て方法とサーバ仮想化ソフトウェアの種類は、「表2.8 仮想L-Serverにおけるストレージの割当て方法とサーバ仮想化ソフトウェアの種類」を参照してください。


理L-Serverに対するストレージの割当て

物理L-Serverに対するストレージの割当て方法には、以下の2つがあります。

物理L-Serverに対するストレージの割当て方法とストレージの種類は、「表2.7 物理L-Serverに対するストレージの割当て方法とストレージの種類」を参照してください。


ン・プロビジョニングを利用したストレージの有効活用

シン・プロビジョニングとは、ストレージ容量を仮想化する技術です。

ストレージの効率的な活用を実現します。

事前に、必要な容量を確保する必要がなく、実際に利用している容量に応じて容量を確保し、必要に応じて拡張できる機能です。

シン・プロビジョニングの実現には、以下の方法があります。

注意

仮想ストレージリソースをシン・プロビジョニングで利用すると、実際に利用している容量に応じて領域が確保されます。
そのため、仮想ストレージリソースの未使用領域のサイズから、本製品が仮想ストレージリソースに対して仮想的に割り当てた容量は把握できません。

本製品では、ストレージプールに対して仮想的に割り当てた総量を把握するために、シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールの空き容量には、以下の結果を表示しています。

"ストレージプールに登録された仮想ストレージリソースの総容量" - "本製品が仮想的に割り当てた容量の累計"

そのため、VM管理製品またはストレージ管理製品に表示される仮想ストレージ(注)の空き容量と、本製品に表示されるシン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールの空き容量は、一致しない場合があります。

注) データストア、ストレージリポジトリ、TPP、FTRPなど


トレージ自動階層制御を利用したストレージの有効活用

ストレージ自動階層制御は、ストレージへのデータアクセスを監視し、異種ドライブ混在環境で、データのアクセス頻度を検出し、設定したポリシーに応じて、ドライブ間で自動的にデータ再配置を行う機能です。

本製品では、ETERNUSストレージのストレージ自動階層制御と連携できます。ストレージ自動階層制御との連携については、「10.1.2 ストレージの構成」を参照してください。

ストレージリソースの自動検出

ストレージ管理製品やVM管理製品を操作してストレージの追加や変更を行った場合も、ストレージ管理製品やVM管理製品に対して定期的に問合せが行われ、ストレージの構成や状態の変化が検出されます。定期更新する間隔は、ストレージリソースの数によって変化します。
なお、RORコンソールのオーケストレーションツリーでストレージリソースを右クリックし、表示されたメニューで[更新]を選択すると、定期的な問合せを待たずに、ストレージ管理製品やVM管理製品からストレージの構成や状態をすぐに取得できます。
そのあと、ストレージプールへの登録を行ってください。