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ServerView Resource Orchestrator Express/Virtual Edition V3.4.0 運用ガイド
FUJITSU Software

付録A 運用時の留意点

ここでは、本製品を運用する際の留意点について説明します。

サーバ切替え

【OVM for SPARC】

管理LANの冗長構成

管理対象サーバの管理LANで利用するNICとLANが故障すると、以下の操作はエラーになることがあります。速やかに復旧してください。

HBA address rename

ETERNUS SF Storage Cruiser連携

マネージャーのシステム時刻の変更

管理サーバのシステム時刻を過去に戻した場合、マネージャーからのリソース監視が戻した時間だけ停止します。システム時刻を数分以上過去に戻す場合、時刻を戻したあとにマネージャーを再起動してください。
マネージャーの再起動については、「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。

マネージャーの再起動

マネージャーのサービスは、システムの安定運用を行うためデフォルトで毎日3時45分に再起動されます。

再起動に関する設定は運用形態に応じて変更できます。設定を変更する場合、以下を行ってください。

注意

再起動される条件は、マネージャーの起動からRESTART_CYCLE × 24時間以上経過している、かつ指定された時刻(RESTART_HOUR、RESTART_MIN)になった場合です。

システムの安定運用のため、基本的にはマネージャーの再起動は毎日行う設定としてください。
マネージャーをアップグレードする場合、事前に設定内容を確認し、アップグレード完了後に再度設定してください。

マネージャーの処理の多重度の変更

マネージャーでは、複数の処理を同時に実行する際、メモリ使用量の観点から、同時に実行できる数に上限を設けています。

使用環境によって、処理の同時実行数の上限を変更できます。設定を変更する場合、以下の定義ファイルを編集してください。

定義ファイルが存在しない場合、作成してください。

定義ファイルの格納場所

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

定義ファイル名

rcx_base.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行ごとに以下のように記述してください。

キー =

定義ファイルの指定項目

以下の項目を指定します。

表A.2 定義ファイルの指定項目

項目

キー

備考

処理の多重度

TASK_WORKER_COUNT

半角数字で5~30を指定します。

初期値は"5"です。

定義ファイルが存在しない場合、初期値で動作します。

定義ファイル例

定義ファイルの例を以下に示します。以下の例では、処理の多重度を"10"に設定しています。

TASK_WORKER_COUNT=10

定義ファイルの変更手順

マネージャーの起動、停止については、「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。

注意

処理の多重度を変更した場合、製品のメモリ使用量も増加します。
増加するメモリ使用量については、「表A.3 処理の多重度によるメモリ使用量の増加」を参照してください。
この値と、「解説書」の「6.1.1.8 メモリ容量」に記載されている、マネージャーのメモリ容量から、製品のメモリ使用量を算出し、必要に応じてメモリを増設してください。

表A.3 処理の多重度によるメモリ使用量の増加

処理の多重度

メモリの増加量(単位: MB)

5

-

6~14

1080 + (処理の多重度 × 40)

15~30

2104 + (処理の多重度 × 40)

PRIMEQUEST 2000シリーズ使用時のExtended Partitioning Mode変更

PRIMEQUEST 2000シリーズ使用時、業務サーバ/ホストを動作させるパーティションのExtended Partitioning Modeを変更する場合、以下の手順で使用しているパーティションを本製品から再登録してください。

PRIMEQUEST 2000シリーズ使用時のPPARのExtended Partition構成の変更

PRIMEQUEST 2000シリーズ使用時、業務サーバ/ホストを動作させるパーティションのPPARのExtended Partition構成を変更する場合、以下の手順で使用しているパーティションを本製品から再登録してください。

  1. サーバツリーで該当の管理対象サーバを削除してください。

    管理対象サーバの削除については、「操作ガイド VE」の「11.2 管理対象サーバの削除」を参照してください。

  2. PRIMEQUESTのMMBの管理画面から"Partition Configuration"の設定を変更してください。

    Partition Configurationの変更は、PRIMEQUEST 2000シリーズの運用管理マニュアル参照してください。

  3. サーバツリーで該当のExtended Partitionを登録してください。

    管理対象サーバの登録については、「操作ガイド VE」の「7.6.2 PRIMEQUESTのサーバの登録」を参照してください。

SPARC M10-4S/M12-2S使用時のビルディングブロック構成の変更

SPARC M10-4S/M12-2S使用時、ビルディングブロック構成を変更する場合、以下の手順で使用しているパーティションを本製品から再登録してください。

  1. サーバツリーで該当の管理対象サーバを削除してください。

    管理対象サーバの削除については、「操作ガイド VE」の「11.2 管理対象サーバの削除」を参照してください。

  2. ビルディングブロック構成の設定を変更してください。

    ビルディングブロック構成の変更については、以下のマニュアルを参照してください。

    • SPARC M12の場合

      「SPARC M12-2S インストレーションガイド」を参照してください。

    • SPARC M10の場合

      「SPARC M10-4S インストレーションガイド」を参照してください。

  3. サーバツリーで該当の管理対象サーバを登録してください。

    管理対象サーバの登録については、「操作ガイド VE」の「7.7.1 シャーシ(SPARC Enterprise M4000/M5000/M8000/M9000)、SPARC M10-4S/M12-2Sの登録」を参照してください。

物理サーバの電源操作の監視タイムアウト値の変更

物理サーバの電源操作開始から完了までの時間が、電源操作のタイムアウト値を超える場合があります。このため、実機で電源操作を行い、実測値をもとにタイムアウト値を見積もってください。

定義ファイルには、機種ごとにタイムアウト値を定義します。そのため、マネージャーが管理するすべてのサーバに対して、機種ごとにタイムアウト値の変更が反映されます。

タイムアウト値を変更する場合、以下の定義ファイルを作成してください。

定義ファイルの格納場所

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

power_timeout.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行にサーバの機種ごとの構成情報(モデル名、サーバの電源ONおよびリブートのタイムアウト値、サーバの電源OFFのタイムアウト値など)を、カンマ(",")区切りで記述します。各行は、以下の形式で記述します。

model,boot_timeout,shutdown_timeout

  • カンマ(",")の前後に空白があっても無視されます。

  • コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。

定義ファイルの指定項目

以下の項目を指定します。

model

タイムアウト値を変更するサーバの機種名を記述します。

[RORコンソール]-[リソース詳細]タブ-[基本情報]-[モデル名]に表示される値です。
SPARC M10-4Sの場合、"M10-4S"と記述します。

boot_timeout

サーバの電源ONおよびリブートのタイムアウト値を記述します。

イメージ操作で、管理対象サーバが起動およびリブートする際のタイムアウト値にも使用されます。

1以上の整数を半角数字で記述します。単位は秒です。
それ以外の記述をした場合、デフォルトのタイムアウト値になります。

ポイント

5940秒以内のタイムアウト値を推奨します。

表A.4 デフォルトのタイムアウト値(boot_timeout)

機種

電源ON/リブート
(単位: 秒)

イメージ操作

起動
(単位: 秒)

リブート
(単位: 秒)

RX4770 M1以降

5700

5700

5700

SPARC M10-1/M10-4/M12-1/M12-2

1800

(注)

(注)

SPARC M10-4S/M12-2S

2700

(注)

(注)

PRIMEQUEST 2000シリーズ

900

3600

3600

上記以外

900

900

1800

注) SPARC M10/M12シリーズのイメージ操作はサポートされていません。

shutdown_timeout

サーバの電源OFFのタイムアウト値を記述します。

1以上の整数を半角数字で記述します。単位は秒です。
それ以外の記述をした場合、デフォルトのタイムアウト値になります。

表A.5 デフォルトのタイムアウト値(shutdown_timeout)

機種

電源OFF
(単位: 秒)

SPARC M10-1/M10-4/M12-1/M12-2

900

SPARC M10-4S/M12-2S

1200

上記以外

900

PRIMERGY RX4770 M2,5700,900

定義ファイルの変更手順

定義ファイルの作成または変更後にマネージャーの再起動は必要ありません。定義ファイルの変更後に反映されます。