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ServerView Resource Orchestrator Express/Virtual Edition V3.4.0 運用ガイド
FUJITSU Software

6.4.1 ネットワーク機器の共通保守手順

ネットワーク機器の故障などのために、ネットワーク機器の交換を行う場合の作業手順について説明します。

図6.2 ネットワーク機器の交換イメージ

注) L2スイッチまたはイーサネット・ファブリックを構成するスイッチです。


現用・待機構成の冗長構成のネットワーク機器で運用を継続しながら交換を行うことを前提としています。

特に記述がない場合、作業は管理者が行います。

なお、本製品にはネットワーク機器の環境情報(定義など)をバックアップする機能はありません。
このため、環境構築完了後やネットワーク機器の定義変更後などの機会に、必要に応じてネットワーク機器の環境情報のバックアップをお勧めします。
バックアップの詳細は、各ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。

6.4.1.1 交換対象のネットワーク機器が故障している場合の交換手順

交換対象のネットワーク機器が故障している場合の交換手順です。

  1. 保守作業を行うことをアナウンスします。

  2. 交換対象のネットワーク機器を"保守モード"に変更します。

  3. ネットワーク機器を交換します。(ハードウェアの保守担当者)

  4. ネットワーク機器の保守手順に従い、交換したネットワーク機器の設定を復元します。

  5. 交換後のネットワーク機器の問題がなくなった時点で、ネットワーク機器の"保守モード"を解除します。

  6. 保守作業が終了したことをアナウンスします。

参考

交換対象のネットワーク機器がイーサネット・ファブリック(Fujitsu PRIMERGYコンバージドファブリックスイッチブレード(10Gbps 18/8+2)またはFujitsu コンバージドファブリックスイッチ)を構成する一部のスイッチの場合、保守モードへの変更及び解除の操作は不要です。
当該装置の保守手順に従ってください。

6.4.1.2 交換対象のネットワーク機器が故障していない場合の交換手順

交換対象のネットワーク機器が故障していない場合の交換手順です。

  1. 保守作業を行うことをアナウンスします。

  2. 交換対象のネットワーク機器が現用状態なのか待機状態なのかを、ネットワーク機器に直接ログインして確認します。

    交換対象のネットワーク機器が現用状態の場合、冗長構成を組んでいる待機状態のネットワーク機器との間で状態の切替えを行い、交換対象のネットワーク機器の状態を現用状態から待機状態に変更します。

  3. 交換対象のネットワーク機器を"保守モード"に変更します。

  4. "保守モード"に切り替わったネットワーク機器から現状の環境(定義など)をバックアップします。

  5. ネットワーク機器を交換します。(ハードウェアの保守担当者)

  6. ネットワーク機器の保守手順に従い、手順4.でバックアップした環境を使用し、交換したネットワーク機器の設定を復元します。

  7. 現用状態のネットワーク機器から現状の定義をバックアップします。

  8. 手順4.でバックアップした環境の定義と手順7.でバックアップした環境で冗長構成を構成するうえで、問題になる定義の差分がないか確認します。

    問題になる差分があった場合、交換後のネットワーク機器に直接ログインし、差分を解消してください。

  9. 交換後のネットワーク機器の問題がなくなった時点で、ネットワーク機器の"保守モード"を解除します。

  10. 保守作業が終了したことをアナウンスします。

参考

交換対象のネットワーク機器がイーサネット・ファブリック(Fujitsu PRIMERGYコンバージドファブリックスイッチブレード(10Gbps 18/8+2)またはFujitsu コンバージドファブリックスイッチ)を構成する一部のスイッチの場合、保守モードへの変更及び解除の操作は不要です。
当該装置の保守手順に従ってください。

6.4.1.3 ネットワーク機器の定期保守手順

ネットワーク機器の定期保守作業(パッチ適用、ファームウェアアップデートなど)の手順について説明します。

現用・待機構成で、かつ冗長構成のネットワーク機器に対して業務を継続しながら保守作業を行う場合、以下の手順で行います。

  1. 定期保守作業の開始をアナウンスします。

  2. 定期保守対象のネットワーク機器に直接ログインして、待機状態のネットワーク機器を確認します。

  3. 待機状態のネットワーク機器から現状のネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップします。

    ネットワーク機器からネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップします。
    バックアップ方法については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。

  4. 待機状態のネットワーク機器を"保守モード"に変更します。

  5. ハードウェアの保守担当者がネットワーク機器への定期保守作業(パッチ適用、ファームウェアアップデートなど)を行います。

  6. 運用状態のネットワーク機器から現状のネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップします。

    ネットワーク機器からネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップします。
    バックアップ方法については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。

  7. 手順3.でバックアップしたネットワーク機器コンフィグファイルと手順6.でバックアップしたネットワーク機器コンフィグファイルに差分がないか確認します。

    ネットワーク機器からネットワーク機器設定用ファイルをエクスポートし、差分を確認してください。問題になる差分があった場合、待機状態のネットワーク機器に直接ログインし、差分を解消してください。
    エクスポート方法については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。

    ネットワーク機器へのログイン方法については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。

  8. 待機状態のネットワーク機器に問題がないことを確認し、"保守モード"を解除します。

  9. 冗長構成を組んでいる、現用状態のネットワーク機器と待機状態のネットワーク機器の間で状態の切替えを行います。

  10. 残りの定期保守対象のネットワーク機器の状態を運用状態から待機状態に変更し、手順3.~8.の作業を行います。

  11. 保守作業の終了をアナウンスします。

参照

  • 保守モードの設定と解除については、「操作ガイド VE」の「20.1 保守モードの切替え」を参照してください。

注意

  • ネットワーク機器の保守内容によっては、説明している手順で定期保守作業をできないことがあります。定期保守作業を行う前に、必ずネットワーク機器に行う保守作業について、ネットワーク機器のベンダーから提供される情報を確認してください。

  • 事前に、以下についてネットワーク機器のマニュアルを確認してください。

    • ネットワーク機器への操作(状態の確認と切替え、バックアップ方法)

    • 冗長構成によって問題になる環境の差分

  • 複数の冗長構成を組むネットワーク機器を同時に定期保守する場合、冗長構成を組む単位に交換作業を行ってください。

参考

  • 交換対象のネットワーク機器がイーサネット・ファブリック(Fujitsu PRIMERGYコンバージドファブリックスイッチブレード(10Gbps 18/8+2)またはFujitsu コンバージドファブリックスイッチ)を構成する一部のスイッチの場合、保守モードへの変更及び解除の操作は不要です。
    当該装置の保守手順に従ってください。

6.4.1.4 ネットワーク機器の接続先の追加または変更手順

ネットワーク機器の接続先を追加または変更した場合の作業手順について説明します。

  1. 管理者にネットワーク機器の接続先の追加または変更を通知します。(ネットワーク機器の管理者)

  2. 入手したネットワーク機器の情報からネットワーク構成情報(XML定義)を作成します。

  3. 本製品に登録されているネットワークデバイスのネットワーク構成情報と手順2.で作成したネットワーク構成情報を比較し、追加または変更された接続先に関する結線情報(Linksタグ配下)以外に違いがないか確認します。

    違いがある場合、システム運用管理者にネットワーク機器の設定変更を行っていないか確認し、必要な場合はネットワーク構成情報を変更します。

    本製品に登録されているネットワークデバイスのネットワーク構成情報は、rcxadm netconfig exportコマンドを利用して取り出すことができます。

  4. 確認が完了したネットワーク構成情報を入力情報として、ネットワークデバイスの変更を行います。

    ネットワークデバイスの変更は、rcxadm netconfig importコマンドで行います。

  5. RORコンソールから変更したネットワークデバイスの情報が変更され、状態が正常であるか確認します。

参照

  • ネットワーク構成情報(XML定義)の作成については、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「8.1 ネットワーク構成情報」を参照してください。

  • rcxadm netconfigコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「3.2 rcxadm netconfig」を参照してください。