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Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)
FUJITSU Software

5.3.2 アプリケーションサーバ環境資源のバックアップ

アプリケーションサーバ環境資源のバックアップ手順について説明します。
ここでは、バックアップ資源格納用ディレクトリを以下のディレクトリとして説明しています。

/backup

X:\Backup

注意

バックアップする前に、以下のことを確認してください。

  • Interstageのすべてのサービス、サーバアプリケーションが停止していること。

  • バックアップ用ディレクトリに、バックアップ資源格納に必要な空きディスク容量があること。

バックアップは以下の手順で行います。各コマンドの詳細については、本製品に同梱している“Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。また、Interstage Business Application Serverのetcディレクトリ、 Interstage Business Application Serverのvarディレクトリ、Interstage Business Application Server用 Interstage管理コンソール資源、ユーザログ定義資源、RCプロシジャファイル、およびunitファイルを除き、アプリケーションサーバ環境資源のバックアップを一括で行うこともできます。一括で行う場合は、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“メンテナンスの一括実行”を参照してください。

  1. バックアップ資源格納用ディレクトリの作成

  2. Interstage Business Application Serverのetcディレクトリのバックアップ

  3. Interstage Business Application Serverのvarディレクトリのバックアップ

  4. Interstage Business Application Server用 Interstage管理コンソール資源のバックアップ

  5. Interstageセットアップ資源のバックアップ

  6. Interstage管理コンソールの資源のバックアップ

  7. Interstage JMXサービス資源のバックアップ

  8. 業務構成管理の資源のバックアップ

  9. CORBAサービス資源のバックアップ

  10. イベントサービス資源のバックアップ

  11. Portable-ORB資源のバックアップ

  12. コンポーネントトランザクションサービス資源のバックアップ

  13. データベース連携サービス資源のバックアップ

  14. Interstage シングル・サインオン資源のバックアップ

  15. Interstage HTTP Server資源のバックアップ

  16. IJServerクラスタの資源のバックアップ

  17. Interstage ディレクトリサービスの資源のバックアップ

  18. Interstage証明書環境資源のバックアップ

  19. IJServer資源のバックアップ

  20. Interstage JMS資源のバックアップ

  21. J2EE共通資源ファイルのバックアップ

  22. ユーザログ定義資源のバックアップ

  23. RCプロシジャファイルのバックアップ

  24. unitファイルのバックアップ

  25. サーバアプリケーション配備元ディレクトリのバックアップ

5.3.2.1 バックアップ資源格納用ディレクトリの作成

Interstageのバックアップ資源を格納するディレクトリを1つ作成します。このディレクトリ配下に、Interstageの各バックアップ資源を格納します。
実行例を以下に示します。

mkdir /backup

md X:\Backup

注意

バックアップ資源格納用ディレクトリを作成するディスクに、十分な空き容量があることを確認してください。

5.3.2.2 Interstage Business Application Serverのetcディレクトリのバックアップ

Interstage Business Application Serverのetcディレクトリのバックアップは、OSの複写コマンドを使用します。資源バックアップ先ディレクトリに格納するディレクトリを作成する必要があります。


資源バックアップ先ディレクトリが“/backup/ibs/etc”の場合の操作例を以下に示します。

1. Interstage Business Application Serverのetcディレクトリの資源を格納するディレクトリを作成します。
    mkdir -p /backup/ibs/etc

2. cpコマンドなどを使用して、Interstage Business Application Serverのetcディレクトリの資源ファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    cp -rp /opt/FJSVibs/etc/* /backup/ibs/etc/.


Interstageインストールパスが“C:\Interstage”、資源バックアップ先ディレクトリが“X:\Backup\BAS\etc”の場合の操作例を以下に示します。

1. Interstage Business Application Serverのetcディレクトリの資源を格納するディレクトリを作成します。
    md X:\Backup\BAS\etc

2. xcopyコマンドなどを使用して、Interstage Business Application Serverのetcディレクトリの資源ファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    xcopy /E C:\Interstage\BAS\etc X:\Backup\BAS\etc

注意

Interstageが動作中の場合には、Interstage管理コンソールの[Interstage Application Server] > [システム] > [状態]タブ画面の[停止]ボタン、またはisstop -fコマンドを使用してInterstageを停止してください。クラスタシステムの場合には、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照し、クラスタシステムの停止方法により停止してください。

5.3.2.3 Interstage Business Application Serverのvarディレクトリのバックアップ

Interstage Business Application Serverのvarディレクトリのバックアップは、OSの複写コマンドを使用します。資源バックアップ先ディレクトリに格納するディレクトリを作成する必要があります。


資源バックアップ先ディレクトリが“/backup/ibs/var”の場合の操作例を以下に示します。

1. Interstage Business Application Serverのetcディレクトリの資源を格納するディレクトリを作成します。
    mkdir -p /backup/ibs/var

2. cpコマンドなどを使用して、Interstage Business Application Serverのvarディレクトリの資源ファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    cp -rp /opt/FJSVibs/var/* /backup/ibs/var/.


Interstageインストールパスが“C:\Interstage”、資源バックアップ先ディレクトリが“X:\Backup\BAS\var”の場合の操作例を以下に示します。

1. Interstage Business Application Serverのvarディレクトリの資源を格納するディレクトリを作成します。
    md X:\Backup\BAS\var

2. xcopyコマンドなどを使用して、Interstage Business Application Serverのvarディレクトリの資源ファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    xcopy /E C:\Interstage\BAS\var X:\Backup\BAS\var

注意

Interstageが動作中の場合には、Interstage管理コンソールの[Interstage Application Server] > [システム] > [状態]タブ画面の[停止]ボタン、またはisstop -fコマンドを使用してInterstageを停止してください。クラスタシステムの場合には、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照し、クラスタシステムの停止方法により停止してください。

5.3.2.4 Interstage Business Application Server用 Interstage管理コンソール資源のバックアップ

Interstage Business Application Server用 Interstage管理コンソール資源のバックアップは、OSの複写コマンドを使用します。資源バックアップ先ディレクトリに格納するディレクトリを作成する必要があります。
資源バックアップ先ディレクトリが“/backup”、Interstage Business Application用Interstage管理コンソールの資源を格納するディレクトリが“/backup/basgui”の場合の操作例を以下に示します。

1. Interstage管理コンソールの資源ファイルを格納するックアップ用ディレクトリを作成します。
    mkdir -p /backup/basgui

2. cpコマンドなどを使用して、Interstage Business Application Server用Interstage管理コンソールの資源ファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    cp -p /opt/FJSVisgui/etc/mcadminenv.xml /backup/basgui

注意

  • Interstage管理コンソール用Servletサービスが動作中の場合には、ismngconsolestopコマンドを使用してInterstage管理コンソールを停止してください。

  • ディレクトリのパスが空白を含む場合は、ダブルクォーテーション("")で囲んで指定する必要があります。

5.3.2.5 Interstage Application Server資源のバックアップ

下記の資源のバックアップについては、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”を参照してください。

  1. Interstageセットアップ資源のバックアップ

  2. Interstage管理コンソールの資源のバックアップ

  3. Interstage JMXサービス資源のバックアップ

  4. 業務構成管理の資源のバックアップ

  5. CORBAサービス資源のバックアップ

  6. イベントサービス資源のバックアップ

  7. Portable-ORB資源のバックアップ

  8. コンポーネントトランザクションサービス資源のバックアップ

  9. データベース連携サービス資源のバックアップ

  10. Interstage シングル・サインオン資源のバックアップ

  11. Interstage HTTP Server資源のバックアップ

  12. IJServerクラスタの資源のバックアップ

  13. Interstage ディレクトリサービスの資源のバックアップ

  14. Interstage証明書環境資源のバックアップ

  15. IJServer資源のバックアップ

  16. Interstage JMS資源のバックアップ

  17. J2EE共通資源ファイルのバックアップ

5.3.2.6 ユーザログ定義資源のバックアップ

ユーザログを使用する運用を行っている場合のユーザログ定義資源のバックアップは、OSの複写コマンドを使用します。資源バックアップ先ディレクトリに格納するディレクトリを作成する必要があります。
バックアップするユーザログ定義資源とは、ユーザログのログ定義ファイルおよびログ出力サービス定義ファイルのことを指します。

注意

ログの運用形態により、バックアップ方法が異なります。

  1. 業務処理実行アプリケーション単位のログ運用

    ログ定義ファイルを、“/opt/FJSVibs/etc”配下に格納し運用している場合は、“5.3.2.2 Interstage Business Application Serverのetcディレクトリのバックアップ”を行えば、ユーザログ定義資源はバックアップされます。
    ログ定義ファイルを、“/opt/FJSVibs/etc”配下に格納しない運用を行っている場合は、ユーザログ定義資源のバックアップが必要です。

    ログ定義ファイルの格納ディレクトリについては、業務処理実行アプリケーションの初期化パラメタ“uji.logConf”に設定された値を確認してください。
    初期化パラメタの詳細については、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”の“汎用ログ”の“環境作成”の“初期化パラメタ”を参照してください。

  2. フロー定義単位のログ運用

    5.3.2.2 Interstage Business Application Serverのetcディレクトリのバックアップ”を行えば、ユーザログ定義資源はバックアップされます。

  3. デフォルトのログ運用

    5.3.2.2 Interstage Business Application Serverのetcディレクトリのバックアップ”を行えば、ユーザログ定義資源はバックアップされます。

  4. サーバアプリケーション単位のログ運用(C言語またはCOBOL)

    5.3.2.2 Interstage Business Application Serverのetcディレクトリのバックアップ”を行えば、ユーザログ定義資源はバックアップされます。

    ログの運用形態の詳細については、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”の“汎用ログ”の“環境作成”の“ログ定義ファイルの環境作成”を参照してください。

資源バックアップ先ディレクトリが“/backup/ibs”、ユーザログのログ出力サービス定義ファイルを“/home/apfw/log1.xml”の場合の操作例を以下に示します。

1. バックアップ用ディレクトリを作成します。
    mkdir -p /backup/ibs

2. cpコマンドを使用して、ユーザログのログ出力サービス定義ファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    cp -rp /home/apfw/log1.xml /backup/ibs/


資源バックアップ先ディレクトリが“X:\Backup\BAS”、ユーザログのログ出力サービス定義ファイルを“C:\home\apfw\log1.xml”の場合の操作例を以下に示します。

1. バックアップ用ディレクトリを作成します。
    md X:\Backup\BAS

2. copyコマンド(またはエクスプローラ)を使用して、ユーザログのログ出力サービス定義ファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    copy C:\home\apfw\log1.xml X:\Backup\BAS

注意

  • バックアップ用ディレクトリのパス、バックアップ元のディレクトリのパス、またはログ定義ファイル名に空白を含む場合、コマンドパラメタ指定時にダブルクォーテーション("")で囲んで指定する必要があります。

  • Interstageが動作中の場合には、Interstage管理コンソールの[Interstage Application Server] > [システム] > [状態]タブ画面の[停止]ボタン、またはisstop -fコマンドを使用してInterstageを停止してください。クラスタシステムの場合には、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照し、クラスタシステムの停止方法により停止してください。

5.3.2.7 RCプロシジャファイルのバックアップ

(RHEL6)

RCプロシジャファイルのバックアップは、cpコマンドを使用します。
資源バックアップ先ディレクトリに格納するディレクトリを作成する必要があります。
資源バックアップ先ディレクトリが“/backup/rc2.d”の場合の操作例を以下に示します。

1. バックアップ用ディレクトリを作成します。
    mkdir -p /backup/rc2.d

2. cpコマンドを使用して、RCプロシジャファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    cp -p /etc/rc2.d/S95isjmxstart /backup/rc2.d/.
    cp -p /etc/rc2.d/S99startis /backup/rc2.d/.

注意

  • Interstageが動作中の場合には、Interstage管理コンソールの[Interstage Application Server] > [システム] > [状態]タブ画面の[停止]ボタン、またはisstop -fコマンドを使用してInterstageを停止してください。クラスタシステムの場合には、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照し、クラスタシステムの停止方法により停止してください。

5.3.2.8 unitファイルのバックアップ

(RHEL7/RHEL8)

Interstage Application Serverの各サービスが提供する起動用unitファイルに対して、定義内容を追加するためにユーザが用意した環境定義用unitファイルのバックアップについて説明します。

環境定義用unitファイルのバックアップは、cpコマンドを使用します。
資源バックアップ先ディレクトリに格納するディレクトリを作成する必要があります。
資源バックアップ先ディレクトリが“/backup/unit”の場合の操作例を以下に示します。

1. バックアップ用ディレクトリを作成します。
    mkdir -p /backup/unit

2. cpコマンドを使用して、unitファイルをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    cp -p /etc/systemd/system/FJSVisjmx_start.service /backup/unit/.
    cp -p /etc/systemd/system/FJSVtd_start.service /backup/unit/.

5.3.2.9 サーバアプリケーション配備元ディレクトリのバックアップ

サーバアプリケーション配備元ディレクトリのバックアップは、OSの複写コマンドを使用します。
資源バックアップ先ディレクトリに格納するディレクトリを作成する必要があります。


資源バックアップ先ディレクトリが“/backup/applications”の場合の操作例を以下に示します。

1. バックアップ用ディレクトリを作成します。
    mkdir -p /backup/applications

2. cpコマンドを使用して、サーバアプリケーション配備元ディレクトリをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    cp -rp /home/user01/applications /backup/applications


資源バックアップ先ディレクトリが“X:\Backup\applications”の場合の操作例を以下に示します。

1. バックアップ用ディレクトリを作成します。
    md X:\Backup\applications

2. xcopyコマンド(またはエクスプローラ)を使用して、サーバアプリケーション配備元ディレクトリをバックアップ用ディレクトリにコピーします。
    xcopy /E C:\applications X:\Backup\applications

注意

  • 移行元と移行先の環境が同一ホストである場合、本手順は必要ありません。

  • 配備元ディレクトリのパス情報はアプリケーション配備コマンドで保持しているため、別環境への移行時には、移行元のパスと移行先のパスを合わせてください。