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Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド
FUJITSU Software

2.3.2 キュー

非同期アプリケーション連携実行基盤では、ノーティフィケーションサービスのPoint-to-Pointモデルを使用してアプリケーション間のメッセージの受渡しを実行します。
また、メッセージを処理するアプリケーションはCOBOLの場合は非同期ワークユニット上で、Java言語の場合はIJServer上で動作します。非同期ワークユニットやIJServerはイベントチャネル(キュー)に対して受信を行い、イベントデータ受信時にアプリケーションを呼び出します。
業務処理実行アプリケーションに対してキューを設定することで、ほかのアプリケーションとの連携が可能になります。また、複数の業務処理実行アプリケーションに対して1つのキューを設定することもできます。詳細な設定については、“3.1.1 アクティビティ”を参照してください。

非同期アプリケーション連携実行基盤は、業務処理実行アプリケーションの復帰値により業務データを更新し、ルーティング定義で指定されたキューへ業務データを格納します。業務データが格納されたキューは、非同期アプリケーション連携実行基盤が監視しており、データが格納されたことを検知すると、キューから取り出して該当する業務処理実行アプリケーションを呼び出します。業務処理実行アプリケーションを呼び出すためのキューを、とくに処理要求メッセージ格納キューと呼びます。
業務処理実行アプリケーションの連携の間にキューを介することによって、サーバ間にまたがって、アプリケーションの連携を行うことができます。

非同期アプリケーション連携実行基盤では、イベントチャネルグループ名とイベントチャネル名の組合わせに対してDestination名という一意な論理名称を定義することで、キューを特定します。Destination名の定義についての詳細は、“Interstage Business Application Server セットアップガイド”を参照してください。
なお、各キューを配置したサーバが停止するとその間はメッセージが処理できなくなり、業務処理が停止してしまうため、キューを配置するサーバの構成には考慮が必要です。詳細は“Interstage Business Application Server 解説書”の“システム構成のパターン”を参照してください。

処理要求メッセージ格納キュー

業務処理実行アプリケーションに対応する処理要求メッセージ格納キューにメッセージを送信することで、該当する業務処理実行アプリケーションを呼び出すことができます。

エラーメッセージ退避キュー

業務処理の結果に異常があった場合は、非同期アプリケーション連携実行基盤はメッセージをエラーメッセージ退避キューへ退避させることができます。
異常処理についての詳細は、“2.4 異常処理”を参照してください。

結果受信キュー

フロー定義の終点に結果受信キューを指定することで、業務処理開始アプリケーションなどから処理結果のメッセージを取得することができます。
詳細については、“3.1.4 終了”を参照してください。