ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server V12.3.0 Interstage HTTP Server 2.2運用ガイド
FUJITSU Software

10.2.1 移行手順

Interstage HTTP Server(Apache HTTP Server 2.0ベース)からInterstage HTTP Server 2.2(Apache HTTP Server 2.2ベース)に移行する手順を、以下に示します。


注意

ahsrestoreコマンドやメンテナンスの一括実行のバッチファイル(Windows(R))/シェルスクリプト(Solaris/Linux)を使用して、Interstage HTTP Serverの資源をInterstage HTTP Server 2.2環境に移行できません。


■移行手順

  1. 移行元のInterstage HTTP Serverで複数Webサーバ運用を行っているかを確認します。移行元のInterstage HTTP Serverでihsdispコマンドを実行してWebサーバの動作状態を表示し、複数行の「Web Server Name」(Webサーバ名)が表示された場合は、複数Webサーバ運用を行っています。Interstage HTTP Server 2.2においても複数Webサーバ運用を行う場合は、「4.3.1 Webサーバ動作環境の作成」を参照してWebサーバ動作環境を作成し、デフォルトのWebサーバおよび複数Webサーバ運用の各Webサーバに対して、手順2.以降の操作を行ってください。

  2. 環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの変更内容」を参考にして、移行元のInterstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)に設定されているディレクティブの定義を、必要に応じてInterstage HTTP Server 2.2の環境定義ファイル(httpd.conf)に設定します。

  3. Interstage HTTP Serverのコンテンツを使用する場合は、移行元のInterstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)に設定されている以下のディレクティブのファイル/ディレクトリ配下を、Interstage HTTP Server 2.2の環境定義ファイル(httpd.conf)に設定した以下のディレクティブの格納パスにコピーします。

    • Alias

    • AliasMatch

    • DocumentRoot

    • ScriptAlias

    • ScriptAliasMatch

  4. Interstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを使用する場合は、バックアップ/移出したInterstage証明書環境資源をリストア/移入してください。Interstage証明書環境資源のリストアについては、「運用ガイド(基本編)」の「メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更」-「リストア手順詳細」-「Interstage証明書環境資源のリストア」を参照してください。
    SMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLを使用する場合は、バックアップした以下の資源を、環境定義ファイル(httpd.conf)の該当ディレクティブで指定されているパスにリストアしてください。

    • スロット情報ディレクトリ(SSLSlotDirディレクティブで指定したディレクトリ)

    • 運用管理ディレクトリ(SSLEnvDirディレクティブで指定したディレクトリ)

    • ユーザPIN管理ファイル(SSLUserPINFileディレクティブで指定したファイル)

  5. ユーザ認証機能を使用する場合は、「3.7 ユーザ認証の設定」の「ユーザのパワード登録」を参照して、パスワードファイルを作成します。


環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの変更内容

Interstage HTTP ServerからInterstage HTTP Server 2.2にて変更された環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの定義を、以下の表に示します。


注意

ここでは、ディレクティブの変更内容だけを説明しています。

Interstage HTTP Server 2.2のディレクティブの詳細については、「Interstage HTTP Server 2.2 ディレクティブ一覧」を参照してください。

Interstage HTTP Serverのディレクティブの詳細については、移行するInterstage HTTP Serverのバージョンの「Interstage HTTP Server 運用ガイド」の「ディレクティブ一覧」を参照してください。


変更内容

ディレクティブ名

Interstage HTTP Server

Interstage HTTP Server 2.2

ディレクティブの削除

AuthLDAPAttribute

サポートしています。

サポートしていません。

AuthLDAPbasedn

AuthLDAPBindDN

AuthLDAPBindPassword

AuthLDAPCertPath

AuthLDAPEnabled

AuthLDAPHost

AuthLDAPPort

AuthLDAPSecure

AuthLDAPSecureVersion

AuthLDAPSlotPath

AuthLDAPTknLbl

AuthLDAPTknPwd

AuthLDAPAttribute

IHSServerHeader

MaxSpareServers


サポートしています。


サポートしていません。

MinSpareServers

ディレクティブ名の変更

IHSTrace -> Trace

[V9.0の場合]
サポートしていません。トレース情報は、必ず採取されます。
[V9.1以降の場合]
IHSTraceディレクティブでトレース情報の採取を設定します。

Traceディレクティブでトレース情報の採取を設定します。
Traceディレクティブの指定方法については、「3.6 トレースログの設定」を参照してください。

IHSTraceLog -> TraceLog

IHSTraceLogディレクティブでトレース情報を出力するファイル名、およびローテーション方法を設定します。

TraceLogディレクティブでトレース情報を出力するファイル名、およびローテーション方法を設定します。
TraceLogディレクティブの指定方法については、「3.6 トレースログの設定」を参照してください。

ディレクティブの形式変更

LogFormat

ログフォーマットの「リクエストを受け付けてから処理が完了するまでの時間」として、以下の書式パラメタを指定します。

  • %D(マイクロ秒)

  • %S(秒.ミリ秒)

  • %T(秒)

ログフォーマットの「リクエストを受け付けてから処理が完了するまでの時間」として、以下の書式パラメタを指定します。

  • %D(マイクロ秒)

  • %T(秒)

ディレクティブの指定変更

CustomLog

ログファイルおよびコマンド実行文は、相対パスまたは絶対パスで指定します。

ログファイルおよびコマンド実行文は、絶対パスで指定します。
CustomLogディレクティブの指定方法については、「3.4 アクセスログの設定」を参照してください。

ErrorLog

ログファイルおよびコマンド実行文は、相対パスまたは絶対パスで指定します。

ログファイルおよびコマンド実行文は、絶対パスで指定します。
ErrorLogディレクティブの指定方法については、「3.5 エラーログの設定」を参照してください。

ディレクティブの処理変更

ErrorDocument

エラー発生時、クライアントに通知するステータスコードについては、「Interstage HTTP Server 運用ガイド」の「ディレクティブ一覧」-「ErrorDocument」を参照してください。

エラー発生時、クライアントに通知するステータスコードについては、「6.1 ディレクティブの注意事項」の(注6)を参照してください。

LimitRequestBody


リクエストメッセージ本文の最大サイズに「0」を指定すると、最大サイズは「2147483647」となります。

リクエストメッセージ本文の最大サイズに「0」を指定すると、最大サイズは無制限となります。

TraceEnable

TRACEメソッドのリクエストを受け付けた場合、ステータスコード「403」(Forbidden)で応答します。

TRACEメソッドのリクエストを受け付けた場合、ステータスコード「405」(Method Not Allowed)で応答します。

ディレクティブのモジュール変更

Allow

mod_access

mod_authz_host

Deny

Order

AuthGroupFile

mod_auth

mod_authz_groupfile

AuthUserFile

mod_authn_file

SSLCertExpand

mod_ihs_ssl

mod_ahs_ssl

SSLCertName

SSLCipherSuite

SSLClCACertName

SSLConfName

SSLEnvDir

SSLExec

SSLHandshakeTimeout

SSLLIBMultiSession

SSLMaxSession

SSLNotifyVers

SSLSlotDir

SSLTokenLabel

SSLUserPINFile

SSLVerifyClient

SSLVersion

SSLCertExpire

[V9の場合]
サポートしていません。
[V10以降の場合]
mod_ihs_ssl

ディレクティブの初期値変更

MaxSpareThreads


サポートしていません。


10

MinSpareThreads


サポートしていません。


5

ServerName

<ホスト名>

localhost

ServerTokens

初期値は、ありません。

Prod

ThreadsPerChild


サポートしていません。


1

UseCanonicalName

On

Off

ディレクティブの省略値変更

Group


nobody


#-1

KeepAliveTimeout

15

5

StartServers

5

3

StartServers

5

3

< >:< >内は、可変情報であることを示します。