本HTCの機能は次の4つです。
IMEのフレームワーク
TIPの管理
ポップアップウィンドウの管理
ターゲットエレメントへの処理
JSVRAX.TSFは、ターゲットエレメントに対して文字入力などの処理を行うアプリケーションのフレームワークです。このアプリケーションをTIPと呼びます。JSVRAX.TSFは、文字入力に至るまでのGUIの表示や操作などの実処理をTIPに任せ、自身はフレームワーク処理に徹します。フレームワーク処理には、TIPの管理、GUI描画用ポップアップウィンドウの管理、文字入力を代表とするターゲットエレメントへの処理があります。
JSVRAX.TSFは複数のTIPを持つことができます。JSVRAX.TSF起動中は、必ず1つのTIPをアクティブな状態にし、GUIやAPIにより、アクティブなTIPを切り替えます。TIP配列はTSFAttacher HTCから与えられます。
TIPのGUIを描画する領域です。ターゲットエレメントのキャレットの下に表示されます。
図8.5 JSVRAX.TSF : ポップアップウィンドウ
ポップアップウィンドウの領域構成と、それぞれの領域で可能な操作は「表8.2 JSVRAX.TSF : ポップアップウィンドウの機能一覧」のとおりです。
領域名称 | 内容 | キー操作 | マウス操作 |
---|---|---|---|
コンテンツ域 | アクティブなTIPが、そのGUIを描画する領域。描画オブジェクトの大きさに合わせて拡縮する。 | アクティブなTIPの仕様に従う | アクティブなTIPの仕様に従う |
インジケータ域 | アクティブなTIPが、そのインジケータ類を描画する領域。 | アクティブなTIPの仕様に従う | アクティブなTIPの仕様に従う |
TIP切替ボタン域 | JSVRAX.TSFが管理するTIP群の切り替えボタン域。ボタンクリックで、アクティブなTIPを切り替える。アクティブなTIPボタンは半透明で表示する。 | なし | 各TIPボタンクリック |
注意
開いているWebページがInternet Explorerの「インターネットゾーン」に属している場合、ポップアップウィンドウは画面外(特に上下方向)に出ないことがあります。
親ウィンドウのリサイズ、移動、または選択範囲をクリックしての選択解除を行うと、ポップアップウィンドウの位置がずれることがあります。このとき、画面クリックや文字入力などの操作を引き続き行うことで、表示位置が正しく更新されます。
文字入力などのターゲットエレメントへの処理は、TIPが直接行うのではなく、TIPがJSVRAX.TSFに対して処理を依頼する形をとります。依頼の内容は、決められたインタフェースJSVRAX.TSF.Resultの実装インスタンスで表現します。利用者は、TSFAttacher HTCやTextarea HTCのonbeforetsfperformのイベントオブジェクトから、この実装インスタンスにアクセスすることができます。
イベントについては、各HTCの説明を参照してください。また、JSVRAX.TSF.Resultの実装については、各TIPの仕様を参照してください。