ページの先頭行へ戻る
Interstage Navigator ServerV9.5.0 コマンドリファレンス
FUJITSU Software

2.9.5 wsresourcetool

カタログ資源に対して利用者ごとに権限を一括設定する機能と、設定されている権限内容を出力する機能です。

2.9.5.1 利用者ごとに権限を設定する機能

実行環境

実行環境の設定が必要です。

実行環境の設定は、“3.5 Webコンポーネントのカタログコマンドの実行環境”を参照してください。

名前

wsresourcetool  -  利用者ごとに権限を一括設定

形式

wsresourcetool.bat -import path

wsresourcetool.sh -import path

機能説明

カタログ資源に対して利用者ごとに権限を一括設定する機能です。

このコマンドの対象となるカタログ資源と行える操作内容は以下のとおりです。

-import

指定した定義ファイルの内容に従って、カタログ資源に権限を設定するオプションです。

path

本コマンドを実行するために作成した定義ファイルを、絶対パスで指定します。コマンドと同一ディレクトリに定義ファイルが存在する場合には、ファイル名だけを指定することができます。

定義ファイルについては、“2.9.5.1.1 定義ファイル”を参照してください。

注意

パス内に空白文字を含む場合は、""で囲んでください

実行方法

  1. コマンドを実行します。

    wsresourcetoolコマンドを起動し、管理者IDとパスワードを入力し、ログインすると、定義ファイルで指定した権限が設定されます。

  2. コマンドの実行結果を確認します。

実行できるユーザ

このコマンドは、管理者権限をもつユーザだけが実行することができます。

2.9.5.1.1 定義ファイル

権限を設定するための定義ファイルの作成方法を説明します。

[Webコンポーネントのインストールディレクトリ]/confにある定義ファイルのテンプレートwsresourcetool.iniを任意の名前で保存し、テキストエディタで編集します。編集したファイルをwsresourcetoolコマンドの引数pathに指定します。

定義ファイルが日本語を含む場合には、文字コードとしてSJISを使用してください。
なお、以下の文字を使用することはできません。

定義ファイルが日本語を含む場合には、wsutility.shの環境変数LANGの指定値に従った文字コードを使用します。指定値がja_JP.PCKまたはja_JP.WINDOWS-31Jの場合は、文字コードとしてSJISを使用してください。指定値がja_JP.UTF-8の場合は、文字コードとしてUTF-8を使用してください。

なお、以下の文字を使用することはできません。

セクション名

追加する値

[TARGETn]

対象になる資源ごとに、セクション内に指定します。
nは、1から連番で指定してください。

セクションには、以下の形式で記述します。
  キー=値

キーは、“機能.対象.分類”の形態で指定します。

キーの“機能”、“対象”、“分類”に指定できるそれぞれの種類および値の指定方法を以下に示します。

機能に指定できる種類
対象に指定できる種類
分類に指定できる種類と値の指定方法

なお、対象になる資源によって値の指定方法が異なります。資源別の指定方法を以下に示します。

値の指定方法

資源ごとに値の指定方法を説明します。

2.9.5.1.2 実行結果

本コマンドを実行すると、コンソール上のメッセージと共にアクセスログに結果が表示されます。

コンソール上のメッセージは、処理が正常にされた場合は、処理したセクションの件数が表示されます。失敗した場合は、正常に処理したセクション件数と失敗したセクション件数が表示されます。また、エラーメッセージも表示されます。本コマンドを実行した時に表示されるコンソール上のメッセージについての詳細は、“2.9.5.1.3 コンソール上のメッセージ”を参照してください。

アクセスログに表示される実行結果についての詳細は、“2.9.5.1.4 アクセスログ”を参照してください。

2.9.5.1.3 コンソール上のメッセージ

処理が正常にされた場合は、処理したセクションの件数が表示されます。

失敗した場合は、正常に処理したセクション件数と失敗したセクション件数が表示されます。また、エラーメッセージも表示されます。エラーメッセ-ジについての詳細は、“Navigator Server メッセージリファレンス”を参照してください。また、エラーは、アクセスログにも表示されます。アクセスログについての詳細は、“2.9.5.1.4 アクセスログ”を参照してください。

以下に、表示内容の例を示します。

【例】資源の状態を変更した場合

総n件の資源状態が変更されました。
(n:資源管理コマンド用定義ファイルに定義したセクションの数)

【例】失敗したセクションがある場合

エラーメッセージ1
...
エラーメッセージm
総 n 件中 l 件の資源状態が変更され、m件が正常に処理できませんでした。

(n:権限設定コマンド用定義ファイルに定義したセクションの数)

(m:正しく処理されなかったたセクションの数)

(l:正しく処理されたセクションの数)

注意

エラーが発生したセクション以外は正常に処理されていますので、再実行の際にはエラーが発生したセクションだけになるように定義ファイルを再設定して、実行してください。

なお、権限の設定内容を出力する場合には、エラーが発生した場合を除いてコンソールメッセージは出力されません。

2.9.5.1.4 アクセスログ

アクセスログで表示される実行結果の例を説明します。

実行結果の例

以下に、いくつかの出力例を示します。

ディレクトリ作成時

ディレクトリを作成した場合、以下のようなアクセスログの出力形式になります。

出力例は、以下のとおりです。

2005, 6, 1, 12, 00, 00, 000, "catalog", "wsadmin", "RMI TCP Connection(1)-111.222.333.444", 0, "TRACE", "80000000", "CREATE", "FOLDER", "\Catalog\NewFolder "

セキュリティ変更時

セキュリティを変更した場合、以下のようなアクセスログの出力形式になります。

出力例は、以下のとおりです。

2005, 6, 1, 12, 00, 00, 000, "catalog", "wsadmin", "RMI TCP Connection(1)-111.222.333.444", 0, "TRACE", "80000000", "CHANGE SECURITY", "FOLDER", "\Catalog\GroupAFolder,ADD,RW,user1"

デフォルトセキュリティ変更時

デフォルトセキュリティを変更した場合、以下のようなアクセスログの出力形式になります。

出力例は、以下のとおりです。

2005, 6, 1, 12, 00, 00, 000, "catalog", "wsadmin", "RMI TCP Connection(1)-111.222.333.444", 0, "TRACE", "80000000", "CHANGE DEFAULT FOLDER SECURITY", "FOLDER", "\Catalog\GroupAFolder,ADD,RW,user1"
2005, 6, 1, 12, 00, 00, 000, "catalog", "wsadmin", "RMI TCP Connection(1)-111.222.333.444", 0, "TRACE", "80000000", "CHANGE DEFAULT FOLDER SECURITY", "FOLDER", "\Catalog\GroupAFolder,ON"

作成者変更時

ディレクトリや問い合わせの作成者を変更した場合、以下のようなアクセスログの出力形式になります。

出力例は、以下のとおりです。

2005, 6, 1, 12, 00, 00, 000, "catalog", "wsadmin", "RMI TCP Connection(1)-111.222.333.444", 0, "TRACE", "80000000", "CHANGE DEFAULT FOLDER SECURITY", "FOLDER", "\Catalog\GroupAFolder,ADD,RW,user1"
2005, 6, 1, 12, 00, 00, 000, "catalog", "wsadmin", "RMI TCP Connection(1)-111.222.333.444", 0, "TRACE", "80000000", "CHANGE OWNER", "FOLDER", "\Catalog\GroupAFolder,user1"

注意

ディレクトリや問い合わせの権限が一括変更になった場合は、変更されたすべてのカタログに対してアクセスログが出力されます。

表示名変更時

ディレクトリや問い合わせの表示名を変更した場合、以下のようなアクセスログの出力形式になります。

出力例

Catalog/Folder配下の問い合わせ“Query”の表示名を“問い合わせ”に変更した場合

2004, 9, 1, 12, 00, 00, 000, "catalog", "wsadmin", "RMI TCP Connection(1)-111.222.333.444", 0, "TRACE", "80000000", "CHANGE ALIAS", "QUERY", "Catalog/Folder/Query,問い合わせ"

2.9.5.2 権限の設定状況を出力する機能

実行環境

実行環境の設定が必要です。

実行環境の設定は、“3.5 Webコンポーネントのカタログコマンドの実行環境”を参照してください。

名前

wsresourcetool  -  設定されている権限内容を出力

形式

wsresourcetool.bat -export -{a|f|q} [-o] [-n] [-l] path

wsresourcetool.sh -export -{a|f|q} [-o] [-n] [-l] path

機能説明

カタログ資源に対して設定されている権限内容を出力する機能です。

-export

カタログ資源一覧と権限の設定状態を出力するオプションです。

-{a|f|q}

出力する資源の種類を指定するオプションです。f、qを組み合わせて指定することで、複数の種類を出力することもできます。

  • a : すべての資源を出力します

  • f : フォルダだけを出力します。

  • q : 問い合わせだけを出力します。

-o

権限の出力時に、資源の作成者の権限を出力する場合に指定します。

省略した場合には作成者の権限は出力しません。

-n

-a、-f、-qのいずれかを指定している場合で、対象となる資源の作成者を出力するときに指定します。省略した場合は出力しません。

-l

-a、-f、-qのいずれかを指定している場合で、対象となる資源の表示名を出力するときに指定します。省略した場合は出力しません。

path

資源に設定されている権限の内容を出力するファイル名を絶対パスで指定します。このとき、すでに存在するフォルダを必ず指定してください。

ファイル名だけを指定した場合、[Webコンポーネントのインストールディレクトリ]/bin配下に出力されます。

出力ファイルは、設定ファイルと同じフォーマットで出力されます。

実行環境については、“Webコンポーネントのカタログコマンドの実行環境”を参照してください。

定義ファイルについては、“2.9.5.1.1 定義ファイル”を参照してください。

操作手順

  1. コマンドを実行する。

    wsresourcetoolコマンドを実行し、管理者IDとパスワードを入力し、ログインすると、指定した出力ファイル、またはwsresourcetool_export.iniファイルに、権限の設定内容を出力します。

  2. コマンドの実行結果を確認する。

実行できるユーザ

このコマンドは、管理者権限をもつユーザだけが実行することができます。

2.9.5.2.1 実行結果

本コマンドを実行すると、コンソールに結果が表示されます。

コンソール上のメッセージには、処理が正常にされた場合は、処理したセクションの件数が表示されます。失敗した場合は、エラーメッセージが表示されます。また、エラーメッセージも表示されます。本コマンドを実行した時に表示されるコンソール上のメッセージについての詳細は、“2.9.5.1.3 コンソール上のメッセージ”を参照してください。

2.9.5.2.2 コンソール上のメッセージ

処理が正常にされた場合は、処理したセクションの件数が表示されます。

失敗した場合は、エラーメッセージが表示されます。

以下に、表示内容の例を示します。

【例】資源の状態を出力する場合

総n件の資源状態が出力されました。
(n:資源管理コマンド用定義ファイルに定義したセクションの数)

2.9.5.3 注意事項