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Interstage List Works V10.4.0 帳票保管活用機能セットアップガイド(拡張パッケージ)
FUJITSU Software

3.4.3 Oracleデータベースの環境設定

保管データベースにOracleを使用する場合は、以下の手順で保管データベースの環境設定を行います。

作業項目

(1) ディスクスペースの見積もり

(2) カーネルパラメタの編集

(3) 環境変数の設定

(4) リスナーの作成

(5) 保管データベースの作成

(6) リスナーの設定

(7) ユーザの作成

(8) サービス・ネーミングの設定

(9) 保管データベースの動作確認とテーブル作成

(10) データベースの自動起動の設定

(11) クライアントの接続設定


保管データベースをList Worksサーバとは別のサーバ(データベースサーバ)に用意する場合は、クラスタシステムを使用して保管データベースをクラスタ運用することを推奨します。

Oracleデータベースのクラスタ運用を行う場合の環境設定の詳細は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。


保管データベースの環境設定は、Oracleアカウントで行います。Oracleアカウントについては、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

注意

  • Oracleデータベースのインストールおよびセットアップが完了した状態で実施してください。

  • ここではOracle 12c R1を基本に説明しています。Oracle 11g R2の保管データベースを構築する場合は“Oracle Databaseのマニュアル”を参照して手順を確認してください。

  • Oracleデータベースの各種ユーティリティの使用方法については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

  • Oracleデータベースの設定項目名は、使用しているバージョンなどにより若干異なる場合があります。

  • リカバリ構成、プロセス数、キャラクタ・セット、ユーザ名以外の項目については、運用によって変更しても問題ありません。

  • 原則として、保管データベースはノーアーカイブログモードで運用します。Oracleデータベースのアーカイブログモード/ノーアーカイブログモードについては、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

  • リスト管理サーバでは、データの件数や分布に応じて効率的にデータを参照するための索引を複数用意していますが、データベースの統計情報を固定化したまま運用を続けると、統計情報のデータ分布と実態がかい離してしまい、非効率な実行計画のままSQLを実行してしまうことがあります。

    そのため、統計情報を固定化したまま運用せず、運用中は適宜見直しを行ってください。見直しは、Oracleの自動メンテナンスタスクによる自動収集、または定期的に手動での収集を行ってください。統計情報の採取方法の詳細は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

また、保管データベースがList Worksサーバとは別のサーバ(データベースサーバ)に存在する場合は、作業手順と作業するサーバが以下のように異なります。点付き数字の順番に従って環境設定を行ってください。

作業項目

作業するサーバ

データベース
サーバ

List Worksサーバ

(1) ディスクスペースの見積もり

1.

(2) カーネルパラメタの編集

2.

(3) 環境変数の設定

3.

(4) リスナーの作成

4.

(5) 保管データベースの作成

5.

(6) リスナーの設定

6.

(7) ユーザの作成

7.

(8) サービス・ネーミングの設定

8.

(9) 保管データベースの動作確認とテーブル作成

9.

(10) データベースの自動起動の設定

10.

(11) クライアントの接続設定

11.

 ここでは、手順の概略を説明しています。Oracleデータベースの環境設定の詳細は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

(1) ディスクスペースの見積もり

保管データベースの運用に必要なディスク容量の見積もりは、Database見積もりツールを使用して行います。見積もりによって求めた値は、“(5) 保管データベースの作成”でUSERS表領域のサイズとして使用します。

Database見積もりツール(dbmitsumori.xls)は、List Worksのインストールメディアに格納されています。

(2) カーネルパラメタの編集

データベースを使用するには、Linuxのカーネルパラメタを編集する必要があります。

カーネルパラメタの編集については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

(3) 環境変数の設定

Oracleデータベースのコマンドを使用するために必要な、以下の環境変数を設定します。この環境変数は、保管データベースの作成に必要です。

環境変数

設定値

ORACLE_HOME

Oracleのインストール先ディレクトリ

PATH

$ORACLE_HOME/bin

LD_LIBRARY_PATH

$ORACLE_HOME/lib

NLS_LANG

Japanese_Japan.AL32UTF8

(4) リスナーの作成

Oracleデータベースのユーティリティ(Oracle Net Configuration Assistantなど)を使用して、以下のリスナーを作成します。作成中にエラーが発生した場合は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

(5) 保管データベースの作成

Oracleデータベースのユーティリティを使用して、以下の保管データベースを作成します。
ここでは、Oracle Database Configuration Assistantdを使用した設定をベースにして説明します。

作成中にエラーが発生した場合は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

(6) リスナーの設定

Oracleデータベースのユーティリティ(Oracle Net Managerなど)を使用して、“(4) リスナーの作成”で作成したリスナー「LISTENER」を以下のように設定します。作成中にエラーが発生した場合は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

(7) ユーザの作成

Oracleデータベースのユーティリティ(Oracle Enterprise Manager Database Expressなど)を使用して、保管データベースで使用する以下のユーザIDを作成します。作成中にエラーが発生した場合は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

(8) サービス・ネーミングの設定

Oracleデータベースのユーティリティ(Oracle Net Managerなど)を使用して、サービス・ネーミング「LWDB」を以下のように設定します。「LWDB」が存在しない場合は作成します。サービス・ネーミングの設定は、SQL*Plusを動作させるために必要です。

作成中にエラーが発生した場合は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

また、サービス・ネーミングの設定後に接続テストを実施する場合は、データベースの接続ユーザとパスワードに“(7) ユーザの作成”で作成したユーザID「LW」とパスワードを設定してください。

(9) 保管データベースの動作確認とテーブル作成

SQL*Plusを起動して、“(7) ユーザの作成”で作成したユーザID「LW」での動作確認とテーブル作成を行います。

テーブル作成用SQLファイルは以下の場所に格納されています。

/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/oracle/create/createLWTable.sql

注意

List~Worksサーバとは別にデータベースサーバを用意する場合は、テーブル作成用SQLファイルをデータベースサーバの任意のディレクトリに複写して使用してください。

動作確認および作成中にエラーが発生した場合は、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

以下に手順を示します。

手順1:SQL*Plusの起動

端末エミュレータより「sqlplus」コマンドを実行して「sqlplus」モードになります。

# sqlplus LW/LWに設定したパスワード@LWDB

→「接続されました。」のメッセージが表示されることを確認します。

手順2:テーブル作成
  1. スプール出力設定

    以下の構文を入力し、スプール出力設定をONにします。

    SQL> SPOOL /work/createLWTable.log

    (/workはログ出力用の作業ディレクトリ)

  2. テーブル作成

    入力プロンプトに、以下のテーブル作成SQLファイルを入力して実行します。

    SQL> @/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/oracle/create/createLWTable.sql

    →テーブル作成で正常終了のメッセージが表示されることを確認します。

手順3:確認

テーブルが作成できたことを確認します。以下の構文を入力して実行します。

SQL> DESC LW.LW_USER

以下のような結果が表示されれば、保管データベースは正常に構築されています。

SQL> DESC LW.LW_USER
名前                     NULL?                型
------------------------------------------------------------------------
USERID                   NOT NULL             VARCHAR2(60)
USERNM                                        VARCHAR2(120)
PASSWD                                        VARCHAR2(64)
PWDMOD                                        VARCHAR2(17)
PWDEXPD                                       NUMBER(4)
AUTH                     NOT NULL             VARCHAR2(35)
MAIL                                          VARCHAR2(60)
NOTES                                         VARCHAR2(192)
CREATED                  NOT NULL             VARCHAR2(17)
LASTMOD                  NOT NULL             VARCHAR2(17)
ISADMIN                  NOT NULL             VARCHAR2(2)
SQL>
手順4:SQL*Plusの終了

以下の構文を入力して実行します。

SQL> quit

→SQL*Plusが終了します。

(10) データベースの自動起動の設定

サーバの起動時および停止時に、Oracleデータベースの起動および停止を自動的に行う設定をします。クラスタ運用の場合は、クラスタシステムにより起動および停止が制御されるため、本作業は不要です。

データベースの自動起動の設定方法については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

(11) クライアントの接続設定

Oracle Clientの設定をします。

  1. Oracle Clientのコマンドを使用するために、以下の環境変数を設定します。

    環境変数

    設定値

    ORACLE_HOME

    Oracle Clientのインストール先ディレクトリ

    PATH

    $ORACLE_HOME/bin

    LD_LIBRARY_PATH

    $ORACLE_HOME/lib

    NLS_LANG

    Japanese_Japan.AL32UTF8

  2. (8) サービス・ネーミングの設定”の手順に従って、クライアントのサービス・ネーミングを設定します。