導入後、初めに実施するディスカバリを初回ディスカバリと呼びます。
初回ディスカバリを行う前に、以下の環境を整備して下さい。
ハードウェア情報をディスカバリする場合
ハードウェア構成情報をディスカバリする場合
ハードウェア情報管理コマンドで、ディスカバリ対象のハードウェア情報を登録してください。
本製品のマネージャーとディスカバリ対象のハードウェアが通信可能なことを確認してください。
参考
ブレードサーバのCPU情報、メモリ情報を収集するには、対象のブレードサーバが一度以上電源投入されている必要があります。
シャーシ、ブレードサーバの情報を収集する場合、シャーシの電源が投入されていることを確認してください。
仮想環境構成情報をディスカバリする場合
ハードウェア情報管理コマンドで、ディスカバリ対象のハードウェア情報、VMホスト情報を登録してください。
VMゲストにVMware Toolsをインストールしてください。
VMホスト、VMゲストの電源が投入されていることを確認してください。
管理LANのサブネットアドレスを「ハードウェアディスカバリ動作定義ファイル」に指定してください。「ハードウェアディスカバリ動作定義ファイル」の詳細については、『リファレンスガイド』を参照してください。
vSphere HAクラスタの「ホスト隔離時の対応」の設定を「パワーオンのままにする」にした場合は、VMホストの隔離時、そのVMホストの情報はディスカバリで更新されません。また、そのVMホスト上のVMゲストの情報は削除されます。
OpenStack情報をディスカバリする場合
OpenStackのサービスアクセスユーザーが、本製品に登録されている必要があります。「3.9.2 OpenStackと連携するための設定」を参照してサービスアクセスユーザーを登録してください。
本製品のマネージャーとOpenStackのAPIサービスが通信可能なことを確認してください。
参考
配備中のスタックおよびインスタンスの情報は収集されません。
サーバのCPU情報、メモリ情報を収集するには、対象のインスタンスが起動している必要があります。
ホスト名の情報を収集することはできません。
Windows OSパッチ情報をディスカバリする場合
連携サーバの構築
「2.1.3 連携サーバ(リポジトリサーバ)の構築」を参照してください。
業務サーバのセットアップ
「3.9.3 WindowsのOSパッチ管理のための設定」を参照してください。
Linux OSパッチ情報をディスカバリする場合
連携サーバの構築
「2.1.3 連携サーバ(リポジトリサーバ)の構築」を参照してください。
業務サーバのセットアップ
「3.9.4 LinuxのOSパッチ管理のための設定」を参照してください。
Solaris OSパッチ情報をディスカバリする場合
特にありません。
ソフトウェアパッチ情報をディスカバリする場合
業務サーバのセットアップ
富士通ミドルウェアパッチ情報をディスカバリする場合、「3.9.5 UpdateAdvisor(ミドルウェア)の設定」を参照してください。
管理サーバでの設定
修正適用管理簿設定ファイルの登録
富士通ミドルウェアパッチ情報をディスカバリする場合、『運用ガイド』の「運用操作の流れ」-「富士通ミドルウェアのパッチ管理」の「手順1-1」「手順1-2」を参照してください。
注意
アップグレードなどによりディスカバリ対象のサーバにインストールされている富士通ミドルウェアのバージョンが変わる場合、古いバージョンの富士通ミドルウェアをアンインストール後、一度ディスカバリを行い、新しいバージョンの富士通ミドルウェアをインストールしてください。
情報収集元の登録
富士通ミドルウェア以外のソフトウェアのパッチ情報をディスカバリする場合、『開発ガイド』の「情報収集元の定義」を参照してください。
パラメーター情報をディスカバリする場合
管理サーバでの設定
ソフトウェア構成情報の収集
『運用ガイド』の「運用操作の流れ」-「ソフトウェアパラメーター管理」の「手順1」を参照してください。
ソフトウェア情報の登録
本製品が事前に登録しているソフトウェアの定義を利用する場合は、本作業は不要です。
『開発ガイド』の「ソフトウェア情報の定義」-「ソフトウェア情報の定義」を参照してください。
収集するパラメーターの登録
本製品が事前に登録しているパラメーター収集定義を利用する場合は、本作業は不要です。
『運用ガイド』の「運用操作の流れ」-「ソフトウェアパラメーター管理」の「手順4」を参照してください。
ソフトウェアとパラメーター収集定義の関連付け
本製品が事前に登録しているソフトウェアの定義を利用する場合は、本作業は不要です。
『運用ガイド』の「運用操作の流れ」-「ソフトウェアパラメーター管理」の「手順5」を参照してください。「手順5」を参考に、パラメーター収集定義の関連付けを行ってください。
ハードウェア情報
以下のコマンドを実行して、ハードウェア情報の初回ディスカバリを行います。
【Windows】
%SWCFMGM_INSTALL_PATH%\CMDB\FJSVcmdbm\bin\cmdbrefresh.exe -q type=AGT_CFMGSRV |
【Linux】
/opt/FJSVcfmgm/CMDB/FJSVcmdbm/bin/cmdbrefresh.sh -q type=AGT_CFMGSRV |
OpenStack情報
以下のコマンドを実行して、OpenStack情報の初回ディスカバリを行います。
【Windows】
[Systemwalker Software Configuration Managerインストールディレクトリ]\SWCFMGM\bin\swcfmg_openstack_updateinfo.exe |
【Linux】
/opt/FJSVcfmgm/bin/swcfmg_openstack_updateinfo |
ソフトウェアパッチ情報
以下のコマンドを実行して、ソフトウェアパッチ情報の初回ディスカバリを行います。
【Windows】
[Systemwalker Software Configuration Managerインストールディレクトリ]\SWCFMGM\bin\swcfmg_patch_updateinfo.exe -repository |
【Linux】
/opt/FJSVcfmgm/bin/swcfmg_patch_updateinfo -repository |
なお、特定の情報のみディスカバリする場合は、以下のコマンドを実行してください。
Windows OSパッチ情報
【Windows】
[Systemwalker Software Configuration Managerインストールディレクトリ]\SWCFMGM\bin\swcfmg_patch_updateinfo.exe -t windows -repository |
【Linux】
/opt/FJSVcfmgm/bin/swcfmg_patch_updateinfo -t windows -repository |
Linux OSパッチ情報
【Windows】
[Systemwalker Software Configuration Managerインストールディレクトリ]\SWCFMGM\bin\swcfmg_patch_updateinfo.exe -t linux |
【Linux】
/opt/FJSVcfmgm/bin/swcfmg_patch_updateinfo -t linux |
Solaris OSパッチ情報
【Windows】
[Systemwalker Software Configuration Managerインストールディレクトリ]\SWCFMGM\bin\swcfmg_patch_updateinfo.exe -t solaris |
【Linux】
/opt/FJSVcfmgm/bin/swcfmg_patch_updateinfo -t solaris |
ソフトウェアパッチ情報
【Windows】
[Systemwalker Software Configuration Managerインストールディレクトリ]\SWCFMGM\bin\swcfmg_patch_updateinfo.exe -t middleware |
【Linux】
/opt/FJSVcfmgm/bin/swcfmg_patch_updateinfo -t middleware |
富士通ミドルウェアのパッチ管理を行う場合、富士通ミドルウェアの公開パッチ登録を初回ディスカバリ後に実施してください。
富士通ミドルウェアの公開パッチ登録については、『運用ガイド』の「運用操作の流れ」-「富士通ミドルウェアのパッチ管理」の「手順2-1」~「手順2-4」を参照してください。
パラメーター情報
以下のコマンドを実行して、パラメーター情報の初回ディスカバリを行います。なお、Solaris管理対象サーバのパラメーター情報をディスカバリすることはできません。
【Windows】
[Systemwalker Software Configuration Managerインストールディレクトリ]\SWCFMGM\bin\swcfmg_param_updateinfo.exe |
【Linux】
/opt/FJSVcfmgm/bin/swcfmg_param_updateinfo |
swcfmg_param_updateinfoで使用可能なオプションについては、『リファレンスガイド』の「パラメーター情報更新コマンド」を参照してください。
注意
「3.7 ディスカバリスケジュールの登録」は、初回ディスカバリ完了後に実施してください。初回ディスカバリには、時間がかかるため、「3.7 ディスカバリスケジュールの登録」で登録するディスカバリの実行と初回ディスカバリの実行が重なると、定期ディスカバリの実行が失敗します。
「3.8 構成ベースライン作成スケジュールの登録」は、初回ディスカバリ完了後に実施してください。初回ディスカバリには時間がかかるため、「3.8 構成ベースライン作成スケジュールの登録」で登録する構成ベースラインの作成と初回ディスカバリの実行が重なると、構成ベースラインが正しく作成されません。
ポイント
初回ディスカバリ所要時間の目安
初回ディスカバリは、運用を開始する前に実行することをおすすめします。
初回ディスカバリ所要時間の目安を以下に示します。
ハードウェア構成情報
ブレードサーバの場合
物理サーバ数 | 初回ディスカバリ所要時間 |
---|---|
500台 | 100分以上 |
ラックサーバの場合
物理サーバ数 | 初回ディスカバリ所要時間 |
---|---|
500台 | 170分以上 |
仮想環境構成情報
VMゲスト数 | 初回ディスカバリ所要時間 |
---|---|
500台 | 10分以上 |
1000台 | 20分以上 |
1500台 | 30分以上 |
OpenStack情報
インスタンス数 | 初回ディスカバリ所要時間 |
---|---|
500台 | 30分以上 |
1000台 | 60分以上 |
1500台 | 80分以上 |
ソフトウェア構成情報
Windows OSパッチ情報
業務サーバ数 | WSUSサーバ数(注) | 初回ディスカバリ所要時間 |
---|---|---|
500台 | 1台 | 240分以上 |
1000台 | 2台 | 330分以上 |
1500台 | 3台 | 420分以上 |
注)WSUSサーバ数とは、WSUSサーバの負荷分散を行うため、業務サーバを複数のWSUSサーバに分散して管理するときの、推奨しているWSUSサーバの数です。WSUSサーバ1台あたり、業務サーバ500台までの管理を推奨します。
Linux OSパッチ情報
業務サーバ数 | 初回ディスカバリ所要時間 |
---|---|
500台 | 240分以上 |
1000台 | 420分以上 |
1500台 | 600分以上 |
Solaris OSパッチ情報
業務サーバ数 | 初回ディスカバリ所要時間 |
---|---|
500台 | 60分以上 |
1000台 | 120分以上 |
1500台 | 180分以上 |
ソフトウェアパッチ情報
業務サーバ数 | 初回ディスカバリ所要時間 |
---|---|
500台 | 90分以上 |
1000台 | 120分以上 |
1500台 | 150分以上 |
すべてのソフトウェア構成情報
すべてのソフトウェア構成情報をディスカバリする場合は、以下の条件でディスカバリ所要時間を見積もってください。
すべてのソフトウェア構成情報の初回ディスカバリ所要時間 = 以下のディスカバリ所要時間のどちらか長い方
|
例:
業務サーバ1500台(Windows業務サーバ1000台+Linux業務サーバ500台)のOSパッチ情報およびソフトウェアパッチ情報のディスカバリを行う場合は、以下の初回ディスカバリ所要時間がかかります。
Windows OSパッチ情報の初回ディスカバリ所要時間(業務サーバ1000台):330分以上
Linux OSパッチ情報の初回ディスカバリ所要時間(業務サーバ500台):240分以上
Solaris OSパッチ情報の初回ディスカバリ所要時間(業務サーバ500台):60分以上
ソフトウェアパッチ情報の初回ディスカバリ処理時間(業務サーバ1500台):150分以上
初回ディスカバリの所要時間は、240分+150分=390分以上となります。