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Interstage Charset Manager Standard Edition V9 使用手引書 日本語資源管理編
FUJITSU Software

4.4 業務のコード変換定義

日本語資源管理では、業務ごとにコード変換の変換仕様の設定、対応定義、変換拡張定義を行うことができます。

業務ごとに設定したコード変換の変換仕様、対応定義、変換拡張定義は、コード系の異なるフォントシステムへ外字を移行する場合に使用されます。また、部門サーバ、クライアントへ配付し、同じコード変換環境に統一します。

コードの対応定義

標準コード変換の文字コード変換において、利用者固有の変換テーブルを定義することができます。標準コード変換については、“Charset Manager 使用手引書 標準コード変換機能編”を参照してください。

日本語資源管理では、通常は標準の外字領域の変換規則に従っていますが、標準コード変換の制御文やログ情報で変換定義をしたり、外字の対応定義で個々に定義したりすることにより、業務ごとに利用者固有の対応定義を定義することができます。

標準の外字領域の変換規則

各コード系の外字領域の大きさが異なっているため、すべての外字をそれぞれのコード系で変換対応することはできません。

一般的には、外字領域の変換には規則がないため、日本語資源管理および日本語資源適用では標準的な変換対応を定め、この規則に従って変換を行います。この標準的な変換規則が、フォントシステム間の外字の移行時に適用されることになります。

各コード系の外字領域を以下に示します。

図4.18 各コード系間の外字領域の標準変換規則

制御文読込みによる定義

標準コード変換機能の「DEFCDPR制御文」を入力にしてコードの対応定義を行うことができます。

「DEFCDPR制御文」の形式については、“Charset Manager 使用手引書 標準コード変換機能編”の“5.3.1 DEFCDPR制御文”を参照してください。

ログ情報読込みによる定義

標準コード変換機能の使用頻度採取機能(UNIX系)で採取したログファイルを入力にしてコードの対応定義を行うことができます。

拡張漢字および外字の洗出し情報を元にログ機能(使用頻度の採取機能)を使用した対応定義を行います。

ログ情報の取込み機能を利用して、対応定義を行う場合には、あらかじめ次の操作をしておきます。

  1. 外字およびJEF拡張漢字の洗出し
    (グローバルサーバ、UXP/DS、Solaris)

    外字およびJEF拡張漢字の洗出し関数(iconv_log)を使用して、外字およびJEF拡張漢字の洗出しを行います。(ログファイルの採取)

  2. ログファイルのテキスト出力

    (グローバルサーバ、UXP/DS、Solaris)
    操作1で採取した外字およびJEF拡張漢字のログファイルを入力にして、ログファイルの表示コマンド使用し、コード順に表示される外字およびJEF拡張漢字のテキスト形式のファイルを作成します。
    ログファイルの表示コマンドは、グローバルサーバではJOQCLOGコマンド、UXP/DSおよびSolarisでは、qgflogコマンドです

    本機能で作成されるテキストファイルは、以下のような形式です。

    図4.19 ログファイルのテキスト形式

  3. テキスト形式ファイルの転送
    操作2で作成したテキスト形式のファイルを、日本語資源管理システムに汎用のファイル転送プログラムで配付します。

  4. 外字およびJEF拡張漢字の選定

    操作3で転送したテキスト形式のファイルをエディタで編集します。使用頻度の高い文字または使用したい文字を1880文字の範囲(SJISの外字の最大値)の順番に、ファイルの先頭から並べ替えを行います。このとき割当てを開始するシフトJISコードの値によって、有効となる文字数が変わります。

iconv_log関数、JOQCLOGコマンドおよびqgflogコマンドについては、下記のマニュアルを参照してください。

JEF拡張漢字サポートの外字情報の取り込み

Windows系システムで、JEFのエミュレータ運用とシフトJIS運用を併用している場合、JEF拡張漢字サポートの外字情報を対応定義の入力情報として取り込むことができます。

文字コード変換表の読込み

標準コード変換で既に使用されている文字コード変換表を、業務のコード対応定義として読み込むことができます。

変換拡張定義

変換拡張定義では、コードの対応定義ではできなかった以下のような定義を行うことができます。

変換拡張定義の詳細については、“Charset Manager 使用手引書 標準コード変換機能編”の“付録K 変換拡張定義”を参照してください。

注意

  • 変換拡張定義で設定した定義は、コードの対応定義よりも優先されます。

  • 変換拡張定義を登録した後で、部門サーバやクライアントに対して配付を行うと、変換拡張テーブルも配付され適用されます。その場合、部門サーバ、クライアント側の標準コード変換機能で定義されている変換拡張テーブルに上書きされます。

  • 変換拡張定義を削除した後で、部門サーバやクライアントに対して配付を行うと、部門サーバ、クライアント側にある変換拡張テーブルを削除します。

コードの変換仕様

変換仕様とは、標準コード変換で変換を行う場合に、どういう規則に則って変換をするかを定義したものです。

変換仕様には、以下の項目があります。

各項目の詳細については、“Charset Manager 使用手引書 標準コード変換機能編”の“2.4 変換規則の変更”を参照してください。

注意

  • 変換仕様を設定した後で、部門サーバやクライアントに対して配付を行うと、変換仕様も配付され適用されます。その場合、部門サーバ、クライアント側の標準コード変換機能で定義されている変換仕様は無効となります。

  • 変換仕様を削除した後で、部門サーバやクライアントに対して配付を行うと、すでに配付されていた変換仕様を削除します。その場合、部門サーバ、クライアント側の標準コード変換機能で定義されている変換仕様が有効となります。