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Interstage Charset Manager Standard Edition V9 使用手引書 日本語資源適用編
FUJITSU Software

2.3.2 Solarisの場合

Solarisでの外字の移出は、以下のコマンドで行います。

2.3.2.1 システムフォント

システムフォントの移出は、以下のコマンドで行います。

注意

  • システムフォント(S90)の場合、システムに登録されているフォントファイル(PCF形式)からは移出できません。qgfaddpコマンドで移入した外字のみ移出できます。

qgfgetpコマンド

自システムの外字を、フォントファイルから転送ファイルに格納する機能です。

本コマンドで、日本語資源管理に外字を登録するための、転送ファイルが作成されます。

(ADJUST 1.1以降またはCharsetMGR-A 5.0以降サポート)

qgfgetpコマンドの形式を以下に示します。

コマンド

qgfgetp

入力形式
qgfgetp -size 外字の文字サイズ[,レターサイズ]
        [-style { minchou | gothic }]
        -s
        [-fr { u90 | s90 }]
        -i データ定義文入力ファイル名
        [-b 文字コード変換表退避ファイル名]
        転送ファイル名
説明
-size 外字の文字サイズ[.レターサイズ]

日本語資源管理に登録する、外字の文字サイズを指定します。

32×32ドットサイズの外字を移出する場合は、“-size 32”と指定します。

指定できる文字サイズおよびレターサイズについては、“Charset Manager 使用手引書 日本語資源管理編”の“付録B フォントシステム一覧表”を参照してください。

[-style{minchou|gothic}]

外字の書体を指定します。指定できるのは、以下の2種類です。

minchou:

明朝体

gothic:

ゴシック体

なお、省略時は、minchouが指定されたものとみなします。

-s

流通する外字のコード変換定義の実施モードを指定します。

-s:

標準採用モード

標準変換規則を採用し、コード変換の定義を行わないことを指示します。

日本語資源管理に外字を登録する場合は、本モードを指定してください。

なお、本オペランドは、必ず指定しなければなりません。

[-fr { u90 | s90 }]

流通元システムにおいて採用されているコード系の、コード系キーワード値を指定します。

u90:

U90

s90:

S90

なお、省略時は、“u90”が指定されたものとみなします。

注意

  • U90を指定した場合、環境変数"LANG"に"ja_JP.U90"を設定してください。

  • S90を指定した場合、システムに登録されているフォントファイル(PCF形式)からは移出できません。qgfaddpコマンドで移入した外字のみ移出できます。

-i データ定義文入力ファイル名

データ定義文入力ファイルを指定します。

データ定義文入力ファイルの形式は、ASCIIコードのテキスト形式です。

本オペランドは、必ず指定しなければなりません。

データ定義文入力ファイルには、流通する外字の文字コードだけを指定します。

データ定義文の指定形式を以下に示します。

単一指定する場合は、文字コード1だけ指定します。

範囲指定する場合は、対象となる先頭の文字コードを先頭文字コード1に、末尾の文字コードを最終文字コード1に指定します。先頭文字コード1と最終文字コード1の関係は、先頭文字コード1≦最終文字コード1です。

データ定義文は、1行につき1つ指定できます。また、データ定義文を複数指定する場合に、同一文字コードに対して矛盾する指定を行った場合は、エラーとなるので注意が必要です。

なお、本定義は2カラムから72カラムの間にデータを記述します。

[-b文字コード変換表退避ファイル名]

文字コード変換表を退避するファイルを指定します。

本オプションで指定されたファイルに、処理前の文字コード変換表の内容が退避されます。

なお、本オプションは、コード変換の定義を伴う移出を行う場合は、必ず指定しなければなりません。

注意

本オプションに指定するファイル名は、パスを含まない名前で指定してください。

なお、退避ファイルは、ADJUSTの格納ディレクトリ内のDATA配下に作成されます。

転送ファイル

転送ファイルを指定します。転送ファイルの形式は外字連携形式(RCF)です。

なお、本オプションは、必ず指定しなければなりません。

注意

  • U90のJEF拡張漢字についても、流通する外字としてデータ定義文に定義を行うことができます。ただし、流通先がWindows系の場合は、JEF拡張漢字は移入されず、JEF拡張漢字サポートで提供されるJEF拡張漢字が利用されます。

  • システムコマンドが出力するメッセージ

    本コマンド内において、システムコマンド(oakaddpコマンド)を呼び出しています。

    本コマンドを実施した場合、本コマンドのメッセージ(“A.2 外字ファイル関連づけコマンド”参照)のほかに、システムコマンドのメッセージが日本語で出力されます。

    以下にシステムコマンドにおいて出力されるメッセージを示します。

    コマンド名:

    フォントファイルからの情報の抽出ができません。

    コマンド名:

    フォントファイルへの書込みができません。

    コマンド名:

    指定コードのフォントは追加/変更できません。“0xXXXX”

    コマンド名:

    指定コードには、すでにフォントが追加されています。“0xXXXX”

    コマンド名:

    変換に失敗しました。

    コマンド名:

    フォントディレクトリ情報ファイルがオープンできませんでした。

    コマンド名:

    フォントディレクトリ情報ファイルから情報が読み込めませんでした。

    コマンド名:

    作業領域が確保できませんでした。

    コマンド名:

    フォント情報ファイルの内容に異常があります。

    コマンド名:

    フォント情報ファイルがオープンできませんでした。

    コマンド名:

    フォント情報ファイルから情報が読み込めませんでした。

    コマンド名:

    利用者定義文字情報ファイルがオープンできませんでした。

    コマンド名:

    利用者定義文字情報ファイルから情報が読み込めませんでした。

2.3.2.2 APフォント

APフォント用外字(利用者定義文字)の移出は、以下のコマンドで行います。

注意

  • APフォントは、Solaris 10/11には対応していません。

qgfgetapコマンド

外字(利用者定義文字)を、APフォントから転送ファイルに格納する機能です。

本機能で、日本語資源管理に外字を登録するための、転送ファイルが作成されます。

(ADJUST 2.0以降またはCharsetMGR-A 5.0以降サポート)

qgfgetapコマンドの形式を以下に示します。

コマンド

qgfgetap

入力形式
qgfgetap [-style { minchou | gothic }]
         [-u90]
         [-c 文字コード1[:文字コード2]]
         -size APフォントのサイズ
         [-d APフォントのパス名]
         転送ファイル名
説明
[-style {minchou|gothic}]

移出する外字の書体を指定します。

minchou:

明朝体

gothic:

ゴシック体

なお、本オプションを省略した場合は、minchouが指定されたものとみなされます。

[-u90]

U90コード系の利用者定義文字を移出する場合に指定します。

なお、本オプションを省略した場合は、JEFコード系の外字が移出されます。

[-c 文字コード1[:文字コード2]]

移出対象のコードを利用者定義域の範囲内(JEFコード系:80a1~a0fe、U90コード系:dda1~fdfe)から指定します。

単一指定する場合は、文字コード1だけ指定します。文字コード1を省略して、文字コード2だけ指定することはできません。

範囲指定する場合は、対象となる先頭の文字コードを文字コード1に、末尾の文字コードを文字コード2に指定します。文字コード1と文字コード2の関係は、文字コード1≦文字コード2です。

なお、本オプションを省略した場合は、指定されたコード系の利用者定義域すベての文字コードが移出対象となります。

-size 文字サイズ

移出対象のAPフォントの文字サイズを縦のドット数で指定します。

指定できる文字サイズについては、“Charset Manager 使用手引書 日本語資源管理編”の“付録B フォントシステム一覧表”を参照してください。

なお、本オプションは、必ず指定しなければなりません。

[-d APフォントのパス名]

APフォントの存在するシステム資源のディレクトリを指定します。

APフォントのパス名は、システム資源のディレクトリ/resource/apfontです。

本オプションには、/resource手前までのパス名を指定してください。

なお、本オプションを省略した場合は、/usr/lib/lpが設定されます。

転送ファイル

転送ファイル名を指定します。転送ファイルの形式はAPP転送形式(APP)です。

なお、本オプションは、必ず指定しなければなりません。

2.3.2.3 VSPフォント

VSPフォント用外字(利用者定義文字)の移出は、以下のコマンドで行います。

qgfgetjpコマンド

外字(利用者定義文字)を、VSPフォントから転送ファイルに格納する機能です。

本コマンドで日本語資源管理に外字を登録するための、転送ファイルが作成されます。

(ADJUST 3.0以降またはCharsetMGR-A 5.0以降サポート)

qgfgetjpコマンドの形式を以下に示します。

コマンド

qgfgetjp

入力形式
qgfgetjp [-g]
         [-c 文字コード1[:文字コード2]]
         [-size VSPフォントのサイズ]
         転送ファイル名
説明
[-g]

ゴシック体の外字を移出する場合に指定します。

なお、本オプションを省略した場合は、明朝体の外字が移出されます。

[-c 文字コード1[:文字コード2]]

移出対象の文字コードを、利用者定義域の範囲内(JEFコード系:80a1~a0fe)から指定します。

単一指定する場合は、文字コード1だけ指定します。文字コード1を省略して文字コード2だけ指定することはできません。

範囲指定する場合は、移出対象となる先頭の文字コードを文字コード1に、末尾の文字コードを文字コード2に指定します。文字コード1と文字コード2の関係は、文字コード1≦文字コード2です。

なお、本オプションを省略した場合は、指定されたコード系の利用者定義域すべての文字コードが移出対象となります。

[-size VSPフォントの文字サイズ]

移出対象のVSPフォントの文字サイズをドット数で指定します。

指定できる文字サイズについては、“Charset Manager 使用手引書 日本語資源管理編”の“付録C コード系の概要”を参照してください。

なお、本オプションを省略した場合は、32ドットの外字が移出されます。

転送ファイル

転送ファイル名を指定します。転送ファイルの形式はTRANS形式(TRN)です。

なお、本オプションは必ず指定しなければなりません。