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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.5
FUJITSU Software

M.3.3 マルチユーザモードでの設定変更

複製先のクラスタシステムで、シングルユーザモードでの設定をすべてのノードで完了後に実施する作業です。

  1. すべてのノードをマルチユーザモードで起動します。

  2. クラスクラスタ整合性モニタ(CIM)を設定

    複製元で使用していたCFノード名を削除し、複製先で使用するCFノード名を設定します。

    本設定は、クラスタシステムを構成する任意の1ノードで実施してください。

    例)複製元で使用していたCFノード名(fuji2, fuji3)/複製先で使用するCFノード名(fuji4, fuji5)の場合

    # rcqconfig -d fuji2 fuji3
    # rcqconfig -a fuji4 fuji5
  3. CF設定項目の確認

    変更した、CFノード名、CIP/Sysnode名、クラスタ名が正しいかどうかを確認します。

    1. CFノード名、クラスタ名の確認

      各ノードでcfconfig -g コマンドを実施し、設定したCFノード名、クラスタ名が正しいことを確認してください。

      例)複製先で使用するCFノード名がfuji4、クラスタ名がPRIMECLUSTER2の場合

      # cfconfig -g
      fuji4 PRIMECLUSTER2 eth1 eth2
    2. CIP/Sysnode名の確認

      相手ノードに設定した全てのCIP/Sysnode名と通信できることを確認してください。全てのノードでそれぞれ確認してください。

      例)相手ノードに設定したSysnode名が fuji5RMSの場合

      # ping fuji5RMS

    上記a、bで問題があった場合、/etc/cip.cf、/etc/default/cluster、/etc/hosts に設定したCFノード名、CIP/Sysnode名、クラスタ名に誤りがないか確認してください。

    誤りがあった場合、以下の手順を実施してください。

    1. シングルユーザモードで起動してください。

    2. M.3.2 シングルユーザモードでの設定”の“4. CFノード名、CIP/Sysnode名を変更”を再度実施し、ノードを再起動してください。

    3. M.3.3 マルチユーザモードでの設定変更”を再度実施してください。

  4. クラスタリソース管理機構のクラスタ名を変更

    クラスタリソース管理機構のクラスタ名を変更します。

    本設定は、クラスタシステムを構成する任意の1ノードで実施してください。

    例)複製先の新クラスタ名が"PRIMECLUSTER2"の場合

    # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetrsc -n PRIMECLUSTER2 1
    #
    /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetrsc -n PRIMECLUSTER2 2
  5. SFの設定変更

    1. ブレードサーバの場合、/etc/opt/SMAW/SMAWsf/SA_blade.cfgに記載しているCFノード名、サーバブレードのスロット番号、SNMPコミュニティ名、マネージメントブレードのIPアドレスを変更します。

      例)以下のように変更する場合

      SNMPコミュニティ名

      public → private

      CFノード名     スロット番号  マネージメントブレードのIPアドレス
      fuji2→fuji4   1→3          10.20.30.200→10.20.30.202
      fuji3→fuji5   1→3          10.20.30.201→10.20.30.203
      [変更前]
      community-string public
      management-blade-ip 10.20.30.200
      fuji2 1 cycle
      management-blade-ip 10.20.30.201
      fuji3 1 cycle
      [変更後]
      community-string private
      management-blade-ip 10.20.30.202
      fuji4 3 cycle
      management-blade-ip 10.20.30.203
      fuji5 3 cycle
    2. ブレードサーバ以外のPRIMERGYの場合、/etc/opt/SMAW/SMAWsf/SA_ipmi.cfgに記載しているCFノード名、IPMI(BMC,iRMC)のIPアドレスを変更します。

      例) 以下のように変更する場合

      CFノード名      IPMI(BMC,iRMC)のIPアドレス
      fuji2→fuji4    10.20.30.200→10.20.30.202
      fuji3→fuji5    10.20.30.201→10.20.30.203
      [変更前]
      fuji2 10.20.30.200:root:D0860AB04E1B8FA3 cycle
      fuji3 10.20.30.201:root:D0860AB04E1B8FA3 cycle
      [変更後]
      fuji4 10.20.30.202:root:D0860AB04E1B8FA3 cycle
      fuji5 10.20.30.203:root:D0860AB04E1B8FA3 cycle
    3. PRIMEQUEST2000シリーズの場合、以下の手順を実施します。

      1. SVmcoおよびMMBの設定を変更します。設定方法については、以下のマニュアルを参照してください。

        ・PRIMEQUEST 2000 シリーズ 導入マニュアル

        ・PRIMEQUEST 2000 シリーズ ServerView Mission Critical Option ユーザマニュアル

        また、PRIMECLUSTERがMMBと連携するために、RMCPのユーザを作成する必要があります。PRIMECLUSTERを構成するすべてのPRIMEQUEST上にRMCPでMMBを制御するためのユーザを必ず作成してください。RMCPでMMBを制御するためのユーザを作成するには、MMB Web-UIにログインし、“Network Configuration”メニューの“Remote Server Management”画面から作成します。その際、以下のようなユーザを作成してください。

        ・[Privilege]は「Admin」とする

        ・[Status]は「Enabled」とする

        RMCPでMMBを制御するためのユーザの作成方法については、本体装置添付の以下のマニュアルを参照してください。

        ・PRIMEQUEST 2000 シリーズ 運用管理ツールリファレンス

      2. 複製元のCFノードで使用していたMMBの情報を削除します。

        例) 複製元fuji2,fuji3のMMBの情報を削除する場合

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbsetup -d fuji2
        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbsetup -d fuji3
      3. clmmbsetup -a コマンドを実行し、複製先のMMB情報を登録します。clmmbsetupコマンドの使用法については、clmmbsetupのマニュアルページを参照してください。

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbsetup -a mmb-user
        Enter User's Password:
        Re-enter User's Password:

        mmb-userとUser's Passwordには、手順a.で作成したユーザとパスワードを入力します。

      4. MMB非同期監視デーモンが起動しているか確認します。

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbmonctl

        “The devmmbd daemon exists.”が表示された場合、MMB非同期監視デーモンは起動済みです。

        “The devmmbd daemon does not exist.”が表示された場合、MMB非同期監視デーモンは起動していません。以下を実行し、MMB非同期監視デーモンを起動してください。

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clmmbmonctl start
    4. PRIMEQUEST3000シリーズの場合、以下の手順を実施します。

      1. iRMCの設定を変更します。設定方法については、以下のマニュアルを参照してください。

        ・PRIMEQUEST3000シリーズ 導入マニュアル

        また、PRIMECLUSTERがiRMCと連携するために、ユーザを作成する必要があります。PRIMECLUSTERを構成するすべてのPRIMEQUEST3000上にiRMCを制御するためのユーザを必ず作成してください。

        iRMCを制御するためのユーザを作成するには、set irmc userコマンドを使用してください。

        set irmc userコマンドの使用法については、以下のマニュアルを参照してください。

        ・PRIMEQUEST3000シリーズ 運用管理ツールリファレンス(MMB)

      2. MMBの設定を変更します。設定方法については、以下のマニュアルを参照してください。

        ・PRIMEQUEST3000シリーズ 導入マニュアル

        また、PRIMECLUSTERがMMBと連携するために、RMCPのユーザを作成する必要があります。

        PRIMECLUSTERを構成するすべてのPRIMEQUEST3000上にRMCPでMMBを制御するためのユーザを必ず作成してください。RMCPでMMBを制御するためのユーザを作成するには、MMB Web-UIにログインし、"Network Configuration"メニューの"Remote Server Management"画面から作成します。その際、以下のようなユーザを作成してください。

        ・[Privilege]は「Admin」とする

        ・[Status]は「Enabled」とする

        RMCPでMMBを制御するためのユーザの作成方法については、本体装置添付の以下のマニュアルを参照してください。

        ・PRIMEQUEST3000シリーズ 運用管理マニュアル

      3. 複製元のCFノードで使用していたiRMC/MMBの情報を削除します。

        例) 複製元fuji2,fuji3のiRMC/MMBの情報を削除する場合

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcsetup -d fuji2
        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcsetup -d fuji3
      4. clirmcsetup -a irmcコマンドを実行し、複製先のiRMC情報を登録します。clirmcsetupコマンドの使用法については、clirmcsetupのマニュアルページを参照してください。

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcsetup -a irmc irmc-user
        Enter User's Password:
        Re-Enter User's Password:

        irmc-userとUser's Passwordには、手順a.で作成したユーザとパスワードを入力します。

      5. clirmcsetup -a mmbコマンドを実行し、複製先のMMB情報を登録します。clirmcsetupコマンドの使用法については、clirmcsetupのマニュアルページを参照してください。

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcsetup -a mmb mmb-user
        Enter User's Password:
        Re-Enter User's Password:

        mmb-userとUser's Passwordには、手順b.で作成したユーザとパスワードを入力します。

      6. iRMC非同期監視デーモンが起動しているか確認します。

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcmonctl

        "The devirmcd daemon exists."が表示された場合、iRMC非同期監視デーモンは起動済みです。

        "The devirmcd daemon does not exist."が表示された場合、iRMC非同期監視デーモンは起動していません。

        以下を実行し、iRMC非同期監視デーモンを起動してください。

        # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clirmcmonctl start
    5. 退避したrcsd.orgをrcsd.cfgに戻します。

      # mv /etc/opt/SMAW/SMAWsf/rcsd.org /etc/opt/SMAW/SMAWsf/rcsd.cfg
    6. /etc/opt/SMAW/SMAWsf/rcsd.cfgに記載しているCFノード名、管理LANのIPアドレス(admIP)を変更します。

      例)以下のように変更する場合

      CFノード名      管理LANのIPアドレス
      fuji2→fuji4    10.20.30.100→10.20.30.02
      fuji3→fuji5    10.20.30.101→10.20.30.103
      [変更前]
      fuji2,weight=1,admIP=10.20.30.100:agent=SA_lkcd,timeout=25:SA_ipmi,timeout=25
      fuji3,weight=1,admIP=10.20.30.101:agent=SA_lkcd,timeout=25:SA_ipmi,timeout=25
      [変更後]
      fuji4,weight=1,admIP=10.20.30.102:agent=SA_lkcd,timeout=25:SA_ipmi,timeout=25
      fuji5,weight=1,admIP=10.20.30.103:agent=SA_lkcd,timeout=25:SA_ipmi,timeout=25
    7. ブレードサーバを含むPRIMERGYで、クラッシュダンプの採取にkdumpを使用する場合、kdumpシャットダウンエージェントの設定を行います。いずれかのノードで以下のコマンドを実行します。

      # /etc/opt/FJSVcllkcd/bin/panicinfo_setup
      panicinfo_setup: WARNING: /etc/panicinfo.conf file already exists. (I)nitialize, (C)opy or (Q)uit (I/C/Q) ? ← Iを入力
    8. シャットダウン機構を起動します。

      # sdtool -b

      シャットダウンデーモン(rcsd)が動作中かどうかはsdtool -sで確認できます。

      # sdtool -s

      全ノードでsdtool -sを実行することで、シャットダウン機構の構成状態を確認することができます。

      注意

      sdtool -sコマンドの表示結果で、シャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

      シャットダウン機構の設定が完了しているのに、初期状態がInitFailedと表示されたり、テスト状態にUnknownやTestFailedと表示されたりする場合、エージェントやハードウェアの構成設定に誤りがある可能性があります。/var/log/messages ファイルにエラーメッセージが出力されていないかを確認してください。その後、出力されたメッセージの内容に応じた対処を実施してください。