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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.5
FUJITSU Software

I.1 RHOSP環境でのクラスタシステム

RHOSP環境において、ゲストOSに異常が発生すると、ゲストOS上のアプリケーションが動作できない状態となります。ゲストOSにPRIMECLUSTERを適用することで、ゲストOSの異常発生時、OpenStack APIを利用してゲストOSの仮想マシンを強制停止し、運用系のゲストOSから待機系のゲストOS上へアプリケーションを切替え、信頼性の高いゲストOS環境を実現します。

注意

  • GDSのルートクラスは使用できません。

  • RHOSP上のプロジェクト内で、重複した仮想マシン名は使用できません。

  • 仮想マシンに対するスナップショットはOSを停止した状態のみ取得可能です。

  • RHOSPのオートスケール機能は使用できません。

  • GLSを使用する場合、二重化方式として仮想NIC方式のNIC非冗長構成を使用してください。

  • かんたん設計構築機能を使用して、RHOSPのゲストOS間クラスタシステムを構築する場合は、GLSを使用できません。

RHOSP環境では、クラスタシステムとして以下の方式があります。

各クラスタシステムの用途と注意事項は以下のとおりです。

クラスタの方式

用途例

注意事項

1つのコンピュートノード上のゲストOS間でクラスタシステムを構築する場合

  • コンピュートノード1台の中で、物理環境と同じクラスタアプリケーション構成にしたゲストOS間にクラスタ環境を構築する

  • コンピュートノード1台の構成のため、コンピュートノード異常時はすべてのクラスタノードが停止し、業務停止となります。そのため、業務の運用には適しません

  • 以下の操作を行わないでください

    • ゲストOSの一時停止

    • ゲストOSの一時停止状態から再開

    • ゲストOSを停止しないコンピュートノードの停止、または、再起動

異なるコンピュートノード上のゲストOS間でクラスタシステムを構築する場合

  • 物理環境と同じクラスタアプリケーション構成でゲストOS間にクラスタ環境を構築し、クラスタアプリケーションの開発・テスト環境として使用、もしくは業務を運用する

コンピュートインスタンスの高可用設定を使用しない環境で、コンピュートノードに異常が発生した場合は、業務の切替えは行われず、LEFTCLUSTER状態となります。
コンピュートインスタンスの高可用設定を使用することで、業務継続が可能となります。*1

*1 コンピュートインスタンスの高可用設定の詳細については、“Red Hat OpenStack Platform コンピュートインスタンスの高可用性”を参照してください

RHOSP環境では、ネットワーク構成、セキュリティグループを以下のように設定してください。