業務サーバでの設定について説明します。
hostsファイルの編集
業務サーバで、物理IPアドレス、論理IPアドレスを含めて、関連するすべてのIPアドレスを/etc/hostsに定義します。論理IPアドレスにもユニークな名前を定義してください。
運用モデルの編集例を以下に示します。運用管理サーバでも、業務サーバでも同じ値を設定します。
非クラスタシステムでNIC切替運用する場合の運用モデル
IP1 NodeA #運用管理サーバの物理IPアドレス IP2 NodeB #業務サーバの物理IPアドレス IP3 NodeX #業務サーバの論理IPアドレス
クラスタシステムでNIC切替運用する場合の運用モデル
IP1 NodeA #運用管理サーバの物理IPアドレス IP2 NodeB #業務サーバ(クラスタの運用系)の物理IPアドレス IP4 NodeC #業務サーバ(クラスタの待機系)の物理IPアドレス IP3 NodeX #業務サーバの論理IPアドレス
業務サーバの自IPアドレスの定義
NIC切替運用する場合、および高速切替運用する場合について、業務サーバの自IPアドレスの定義方法を説明します。
NIC切替運用する場合
クラスタシステムで、NIC切替運用する場合、以下の操作により、業務サーバに業務サーバ自身のIPアドレスを定義します。
業務サーバの自IPアドレスを定義します。
以下のコマンドを実行し、業務サーバの通信用IPアドレスを定義します。opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n 送信先ホスト名 -i 物理IPアドレス -i6 物理IPアドレス
-iオプションにはIPv4アドレスを、-i6オプションにはIPv6アドレスを指定します。
業務サーバのIPアドレスがIPv4アドレスだけの場合はIPv4アドレスだけを指定します。業務サーバのIPアドレスがIPv6アドレスだけの場合はIPv6アドレスだけを指定します。
Systemwalker Centric Manager を再起動します。
以下のコマンドを実行します。
/opt/systemwalker/bin/pcentricmgr /opt/systemwalker/bin/scentricmgr
例)
クラスタシステムでNIC切替運用する場合の運用モデルの例を以下に示します。
IPアドレスをそれぞれ以下のとおりにします。
NodeA:10.10.10.1
NodeB:10.10.10.2
NodeC:10.10.10.4
NodeB(運用系)のファイル名
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n 10.10.10.1 -i 10.10.10.2
NodeC(待機系)のファイル名
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n 10.10.10.1 -i 10.10.10.4
高速切替運用する場合
クラスタシステムで高速切替運用する場合、以下の操作により、業務サーバに業務サーバ自身のIPアドレスを定義します。
業務サーバの自IPアドレスを定義します。
以下のコマンドを実行し、業務サーバの通信用IPアドレスを定義します。opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n 送信先ホスト名 -i 仮想インタフェースのIPアドレス(注)
引継ぎ仮想インタフェースのIPアドレスではなく、仮想インタフェースのIPアドレスを指定します。
Systemwalker Centric Manager を再起動します。
以下のコマンドを実行します。
/opt/systemwalker/bin/pcentricmgr /opt/systemwalker/bin/scentricmgr
例)
クラスタシステムで高速切替運用する場合の運用モデルの例を以下に示します。
IPアドレスをそれぞれ以下のとおりにします。
IP-A1:10.10.10.1
IP-B1:10.10.20.1
IP-C1:10.10.30.1
IP-A2:10.10.10.2
IP-B2:10.10.20.2
IP-C2:10.10.30.2
IP-A3:10.10.10.3
IP-B3:10.10.20.3
IP-C3:10.10.30.3
IP-D:10.10.30.10
Node2(運用系)のファイル名
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n 10.10.30.1 -i 10.10.30.2
Node3(待機系)のファイル名
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n 10.10.30.1 -i 10.10.30.3
資源配付の自IPアドレスの定義
論理IPアドレスの設定
/opt/FJSVmpsdl/bin/drmsstup [-a 論理IPアドレス(IPv4)] [-p 論理IPアドレス(IPv6)]
ポイント
PRIMECLUSTER GLSで運用しているホストに対し通信する場合、そのホストのIPアドレスには論理IPアドレスを指定します。
注意
論理IPアドレスとしてIPv4アドレスを使用する場合は-aオプションを指定します。論理IPアドレスとしてIPv6アドレスを使用する場合は、-pオプションを指定します。
論理IPアドレスとしてIPv4/IPv6両方のアドレスを使用する場合は、-aオプション、-pオプション両方を指定してください。
定義の登録
新規登録の場合
/opt/FJSVmpsdl/bin/drmsdfn -a sys -k own -s システム名 -n ホスト名
既存定義の内容変更の場合
/opt/FJSVmpsdl/bin/drmsmdfy -a sys -k own -s システム名 -n ホスト名
注意
-nオプションで指定する値は、DRMS編集ファイルのnametypeオプションの値が「IP」の場合は、論理IPアドレスを、「HOST」の場合は、論理ホスト名を指定します。
DRMS編集ファイルについては、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
部門管理/業務サーバ自身のIPアドレスとして、IPv4/IPv6両方のアドレスが設定されている場合は、swsetuseip(IPバージョン設定/表示コマンド)で表示されるアドレスファミリと同じアドレスファミリのアドレスを指定してください。
swsetuseip(IPバージョン設定/表示コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
資源配付の再起動
以下のコマンドを実行し、資源配付機能を停止します。
/opt/FJSVmpsdl/sys/drmsd -f
以下のコマンドを実行し、資源配付機能を起動します。
/opt/FJSVmpsdl/sys/drmsd -s
資源配付の自IPアドレスの定義を解除する方法については、“資源配付の設定解除の方法”を参照してください。