設定変更時のトラブルシューティングについて説明します。
■トラブル一覧
No. | 現象 | Solaris | Linux |
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PRIMEPOWER 250/450 で XSCF のネットワーク設定を変更中、他のノードでエラーメッセージが出力された | ○ | - | |
clrsvmajor コマンドで ディスクの major 番号を変更しようとしたら、下記メッセージが出力された | ○ | - | |
clinitreset コマンドを実行すると、Global Disk Services の設定が行われている旨を示すエラーが出力された | ○ | - | |
ノード名変更を行った後、CRM の設定を促す表示がされるが、初期構成設定を実行するとすでに設定されている旨のメッセージが出力される | ○ | ○ | |
ディスク増設後、自動リソース登録を実施したがリソース登録されなかった | ○ | - | |
業務 LAN の IP アドレスを変更したが、ノード再起動後、変更が反映されない | ○ | ○ | |
Web-Based Admin View の以下の動作環境変数の wvSetparam コマンドによる変更や wvGetparam コマンドによる参照を行うとエラーメッセージが出力された エラーメッセージ | ○ | ○ | |
Web-Based Admin View の動作環境変数である keep-time(クライアント・管理サーバ間 接続監視時間)を変更してもデフォルト時間(10 秒)で管理サーバとの接続が切断される | ○ | ○ | |
クラスタアプリケーションの構成を変更したにもかかわらず、RMS 起動後にクラスタアプリケーションが変更前の構成で起動する | ○ | ○ | |
PRIMEQUEST 環境において設定変更を行った後に、MMB シャットダウンエージェントの初期状態が InitFailed になる | - | ○ | |
SPARC M10、M12 環境において、clrccusetup コマンドがエラーになる | ○ | - | |
I/Oフェンシング機能を使用する環境で、クラスタアプリケーションの設定変更後、クラスタで使用されなくなった共用ディスクへのアクセスがreservation conflictでエラーとなる | ○ | ○ |
XSCF のネットワーク設定が完了後、エラーメッセージが出力されたノードで以下のコマンドを実行し、コンソール非同期監視デーモンを復旧してください。
# sdtool -e # sdtool -b
なお、XSCF の IP アドレスまたは XSCF ホスト名を変更した場合、クラスタの設定も変更する必要があります。再度シャットダウン機構の設定を行い、XSCF に合わせた設定に変更してください。
clrsvmajor コマンドのオプションであるディスクドライバに、誤ったドライバ(sfdsklog(SDX message logging driver))を指定した可能性があります。
ディスクドライバには、sfdsk ドライバを指定してください。
GDS の構成情報が残っているためです。
GDS 構成情報の削除を行ってください。
ノード名変更作業時に手順にない CF の削除を行ったことで、PRIMECLUSTER が保持している情報に不整合が発生したことが考えられます。
一度ノード名を変更前の名前に戻し、正常動作を確認した上で、再度正しい手順でノード名を変更してください。
cldiskadm ファイルのリンクの置き換えを実施していない可能性があります。
下記の作業を実施後、自動リソース登録を実行してください。
# rm /etc/opt/FJSVcluster/sys/cldiskadm
# ln -s /etc/opt/FJSVmplb/bin/cldiskadm /etc/opt/FJSVcluster/sys/cldiskadm
GLS が活性化されていることで、設定変更前の IP アドレスが使用されている可能性があります。
一度 GLS の設定を削除し、ノード再起動後に業務 LAN の IP アドレスを確認してください。
Web-Based Admin View のインストール時に、/etc/inet/hosts(Solaris)または /etc/hosts(Linux)ファイルにホスト名と IP アドレスが記載されていません。
ホスト名に対する IP アドレスを /etc/inet/hosts(Solaris)または /etc/hosts(Linux)ファイルに定義してください
/etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam コマンドにより keep-time の値を usr 属性の動作環境変数として追加します。
#/etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam -add usr keep-time <XXX>
<XXX> には keep-time に設定する整数が入ります。
クラスタアプリケーションの構成変更の内容に不備があり、構成変更の処理が正常に完了していないと、クラスタアプリケーションは変更前の構成で起動します(例:追加したリソースがクラスタアプリケーションに登録されていない、など)。
RMS を停止し、クラスタアプリケーションの構成を正しい内容に変更してから RMS を再起動してください。
以下の 2 種類のシャットダウンエージェントの初期状態が InitFailed になる。
SA_mmbp
SA_mmbr
MMBの設定変更を行った際に、PRIMECLUSTERのMMBに関する設定変更を実施していなかったことが原因です。
以下のマニュアルを参照し、設定を変更してください。
MMBのIPアドレスを変更した場合
"PRIMECLUSTER 導入運用手引書 (Linux)" の "MMBのIPアドレスの変更" を参照してください。
RMCPでMMBを制御するためのユーザ名とパスワードを変更した場合
"PRIMECLUSTER 導入運用手引書 (Linux)" の "RMCPでMMBを制御するためのユーザ名とパスワードの変更" を参照してください。
clrccusetupコマンドを実行した場合に、以下のエラーメッセージが出力される。
[英語の場合]
7034: The console information is not set. (nodename:nodename)
[日本語の場合]
7034: コンソール情報が登録されていません。(nodename:nodename)
SPARC M10、M12 環境では、コンソール非同期監視は使用しないため、clrccusetup コマンドは使用できません。
SPARC M10、M12 環境は、SNMP 非同期監視を使用するため、clsnmpsetup コマンドを使用してください。詳細は、 "PRIMECLUSTER 活用ガイド<コマンドリファレンス編>" の "シャットダウン機構" の "clsnmpsetup(1M)" を参照してください。
クラスタアプリケーションの Offline処理が正常に完了していない状態で、共用ディスクを制御するリソース(Gdsリソース、または Fsystemリソース)を削除したため、共用ディスクを制御するストレージ上に SCSI-3 Persistent Reservation による排他制御の情報が残存している可能性があります。
対象の共用ディスクに対する SCSI-3 Persistent Reservation の排他制御の情報をストレージ上から削除してください。詳細については、使用するストレージのマニュアルを参照してください。