アプリケーションが保守モードに入ると、同じグラフを使用しているすべてのアプリケーションに影響を及ぼします。たとえば、2つのアプリケーションがコントローラでリンクされている場合に、片方のアプリケーションが保守モードに入ると他方のアプリケーションも保守モードに入ります。この場合、どちらが親アプリケーションでどちらが子アプリケーションかは関係ありません。
逆に、2つのアプリケーションが同じグラフを使用していない場合、つまり、両者が1つ以上のコントローラでリンクされていない場合は、片方のアプリケーションが保守モードに入っても、他方はRMSの通常の制御下で稼動を続けます。
たとえば、先の例のapp1とapp2を見ると、両者は独立しています。このため、app1は保守モードの状態にありますが、app2は通常の動作を継続しており、下の図に示すように、あるノードから他のノードに切替えることができます。
図7.39 独立したアプリケーションの通常の動作
保守モードが開始されても、通常のRMSの制御下で稼動を続けるアプリケーションも存在しますが、保守モードによる制限はクラスタ全体の動作に及びます。特に以下の点に注意してください。
アプリケーションやリソースを起動/停止する場合には、まず保守モードを終了する必要があります。
RMS やシステムを停止するには、クラスタのすべてのノードで保守モードを終了する必要があります。