クラスタシステムに一括修正などの各種修正を適用する手順の概要を示します。ここで説明する手順は、一般的な手順です。
全系停止による修正適用手順を説明します。ここでは2ノード構成の 1:1運用待機システムを例にとって説明しています。
◆操作の流れ
◆操作手順
各ノードに修正すべき適用を、あらかじめローカルファイルシステムにコピーしておきます。
RMS を停止
いずれかのクラスタノードで、hvshut -a を実行し、RMSの運用を停止します。
全ノード停止
全ノードを停止します。
シングルユーザモードでの起動
停止した全ノードをシングルユーザモードで起動します。
ローカルファイルシステムをマウント
全ノードで mountall -l および zfs mount -a を実行して、必ずローカルファイルシステムをマウントしてください。
修正適用
あらかじめローカルファイルシステムにコピーしておいた修正を適用します。
再起動
修正適用後、ノードを shutdown -i6 を使用して再起動してください。
注意
修正適用方法の詳細は、各修正に添付の説明書を参照してください。
クラスタアプリケーションの組込み方法については、“7.2.2.1 クラスタアプリケーションを起動する”を参照してください。また、切戻し方法については、“7.2.2.3 クラスタアプリケーションを切り替える”を参照してください。
ローリングアップデートによる修正適用手順を説明します。ここでは2ノード構成の 1:1運用待機システムを例にとって説明しています。
◆操作の流れ
◆操作手順
待機ノード(node1)の停止
待機ノード(node1)へ修正を適用するため、RMSを停止してから、ノードを停止します。
この停止に伴い、切捨ての状態遷移が発生し、組込みを行うまで二重化運用状態でなくなることに注意してください。
待機ノード(node1)のシングルユーザモードでの起動
シングルユーザモードで起動します。
修正適用
修正を適用します。
待機ノード(node1)の再起動
ノードを shutdown -i6 を使用して再起動します。
待機ノード(node1)の組込み
停止に伴い修正を適用したノード(node1)が、クラスタシステムから切捨て状態となっているため、組込み操作を行ってください。
クラスタアプリケーションの切替え
運用ノード(node0)へ修正を適用するため、hvswitch(1M) を実行して、すべてのクラスタアプリケーションを待機ノード(node1)へ切り替えます。
スケーラブル運用のクラスタアプリケーションが存在する場合は、その構成要素となるスタンバイ運用のクラスタアプリケーションをすべて切り替えた後に、スケーラブル運用のクラスタアプリケーションの切替えを行ってください。
運用ノード(node0)の停止
切替えが完了してから、RMS を停止し、ノードを停止します。
運用ノード(node0)のシングルユーザモードで起動
シングルユーザモードで起動します。
修正適用
修正を適用します。
運用ノード(node0)の再起動
適用した修正をシステムへ反映するために、ノードを shutdown -i6 を使用して再起動してください。
運用ノードの組込み
停止に伴い修正を適用したノード(node0)が、クラスタシステムから切捨て状態となっているため、組込み操作を行ってください。
切戻し
必要に応じて、切戻し操作により運用待機の配置を導入時に定義した状態に戻します。
注意
修正適用方法の詳細は、各修正に添付の説明書を参照してください。
クラスタアプリケーションの組込み方法については、“7.2.2.1 クラスタアプリケーションを起動する”を参照してください。また、切戻し方法については、“7.2.2.3 クラスタアプリケーションを切り替える”を参照してください。