クラスタシステムに一括修正などを適用する場合、次のような点に注意してください。
修正を適用する前に、必ずシステム環境のバックアップを行ってください。
各ノードへ導入するソフトウェアの版数は、適用する各種修正を含め、クラスタシステムを構成する全ノードが同一版数となるようにしてください。ただし、次項で述べるローリングアップデートが許されている場合はその限りではありません。
一括修正などの適用には、ノードを一度停止する必要があります。これは、一時的であれ業務の停止を意味します。予定されている保守期間での適用を計画するなど、業務に影響を与えない時期と期間を検討してください。
クラスタを構成するノードに対して、業務切替えを行い、待機となったノードを運用業務から切り捨てて1ノードずつ修正を適用すること により、業務自体の運用は継続したまま、ソフトウェアのアップデートを行う方法を、ローリングアップデートと呼びます。
この方法を適用すると、ソフトウェアアップデートに伴う業務停止時間を最小限にすることができます。ただし、本手法を使ってアップデートを行うには、ローリングアップデートに必要な前提条件(修正の内容がローリングアップデートが可能である修正であることなど)を 満たしていることが必要です。
本手法を実施するには、パッチのREADME を確認のうえ、当社技術員(SE)に連絡してください。
Solaris11では、SRUの適用時に以下に注意して下さい。
SRUの適用後、OSを再起動するまでには、PRIMECLUSTERの設定変更及び構成変更は行わないでください。
RMSを起動した状態でSRU を適用した場合、OS 再起動後のRMS起動時にクラスタアプリケーションがFaulted状態となる場合があります。この場合は、“7.2.2.4 Faulted 状態のクラスタアプリケーションを運用可能な状態にする”の手順に従い、クラスタアプリケーションのFaulted状態を解除してください。