クラスタアプリケーション名およびリソース名には予約語を使用しないでください
クラスタアプリケーション名やリソース名に予約語を使用すると RMS の構成が正しく設定されません。
本マニュアルで制限している文字数、文字種類の他に、以下の予約語は使用しないようにしてください。
auto|break|case|char|const|continue|
default|do|double|else|enum|extern|float|
for|goto|if|int|long|main|register|return|short|
signed|sizeof|static|struct|switch|typedef|
union|unsigned|void|volatile|while
and|and_eq|bitand|bitor|compl|not|or|or_eq|xor|xor_eq|
asm|catch|class|delete|friend|inline|new|operator|private|
protected|public|template|try|this|virtual|throw
ADMIN|ADMIN_MODIFY|CONTRACT_MODIFY|ENV|ENVL|INIT_NODE|Offline|
Faulted|Online|Standby|Warning|SysNode|andOp|
assert|commdNode|contractMod|controller|env|envl|gResource|node|
object|orOp|userApp|userApplication|ScalableCtrl
abstract|attach|attribute|begin|class|consume|copy|cpp|declare|
delay|delete|error|extends|extern|hidden|implements|include|
interface|java|left|lookahead|lr|message|modify|nonassoc|node|
nosplit|notree|package|prec|private|public|reductor|repeat|right|
select|show|simple|skip|state|tree|trigger|type|used|virtual|wait|link
userApplication Configuration Wizard で作成した Resource はすべて userApplication に登録してください
クラスタアプリケーションの設定において、userApplication に属さない Resource が存在する場合、RMS は動作しません。作成したすべての Resource を userApplication に登録後、config のアイコンが赤色になっていないことを確認してください。
userApplication Configuration Wizard を使用する前に、必要なヒープメモリのサイズを必ず算出してください
算出の結果、64 MBを上回る場合には以下の対処を実施してください。
必要なヒープメモリのサイズが 65 ~ 1024 MB の場合
Web-Based Admin View クライアントで使用する Java VM に、必要なヒープメモリのサイズを設定してください。
ただし、必要なヒープメモリのサイズの指定後にJava VMが起動時に指定されたヒープメモリのサイズを確保できなかったことでWeb-Based Admin Viewに接続できなくなることがあります。その場合には"必要なヒープメモリのサイズが 1024 MB を上回る場合"の対処を実施して、必要なヒープメモリのサイズを小さくしてください。
Web-Based Admin Viewに接続できるヒープメモリのサイズの上限値はクライアントに搭載するメモリ量やメモリの状態に依存します。
必要なヒープメモリのサイズが 1024 MB を上回る場合
1つのuserApplicationに同一Resourceタイプのリソースが複数ある場合、以下の対処を1つ以上実施し、必要なヒープメモリのサイズが 1024 MB未満になるようにしてください。なお、以下の対処に記載されていないリソースについては対処不要です。対処実施後に必要なヒープメモリのサイズが64 MBを上回る場合にはWeb-Based Admin View クライアントで使用する Java VM に、必要なヒープメモリのサイズを設定してください。
Gdsリソース
1つのuserApplicationにはGdsリソースが1つだけ登録されるようにしてください。
Gdsリソース作成時の "Disk Classの選択" 画面において、[利用可能なDisk Class]から、1つのuserApplicationに登録するディスククラスをすべて追加し、Gdsリソースを作成してください。
詳細については “6.7.1.3 Gdsリソースの作成” を参照してください。
Glsリソース
1つのuserApplicationにはGlsリソースが1つだけ登録されるようにしてください。
Glsリソース作成時の "引継ぎIPアドレスの選択" 画面において[利用可能な引継ぎIPアドレス]から、1つのuserApplicationに登録する引継ぎIPアドレスをすべて追加し、Glsリソースを作成してください。
回線切替装置リソース (Oracle Solaris 11環境では使用できません)
1つのuserApplicationには回線切替装置リソースが1つだけ登録されるようにしてください。
回線切替装置リソース作成時の "Resouceの設定" 画面において、1つのuserApplicationに登録する切替回線リソースを「クラスタリソースの追加」を繰り返すことですべて追加し、回線切替装置リソースを作成してください。
詳細については“6.7.1.8 回線切替装置リソースの作成” を参照してください。
Netcompo製品のプロシジャリソース
1つのuserApplicationに登録するNetcompo製品ごとにすべてのリソースで起動順序をつけてください。順序は任意となります。
リソースの起動順序づけは "Resourceの関連付け" 画面で行ってください。"Resourceの関連付け" 画面はNetcompo製品のリソース作成時の "登録情報の確認" 画面の"Attributes" タブ の <SubApplication>ボタンにより表示されます。
設定例を下記に記載します。
Netcompo製品のプロシジャリソースが5つある場合
Netcompo製品の | SubApplicationに設定する |
---|---|
netcompo0 | 設定せず |
netcompo1 | netcompo0 |
netcompo2 | netcompo1 |
netcompo3 | netcompo2 |
netcompo4 | netcompo3 |
詳細については “6.7.1.6 プロシジャリソースの作成” を参照してください。
注意
Netcompo製品のプロシジャリソースに起動順序を設定した場合、userApplicationの起動時間の見積もりにNetcompo製品の各プロシジャリソースの処理時間を加算してください。
必要なヒープメモリのサイズは、以下の手順で算出してください。
userApplication Configuration Wizard 画面に表示されるノード、アプリケーション、リソースの総数を算出します。
以下の表を userApplication ごとに作成してください。
表の「リソース数」に userApplication へ組み込む各リソースの個数を記入してください。ない場合は 0 としてください。
リソース数 | 式の係数 | リソース種別 |
---|---|---|
Cmdline |
注意
Cmdline や Procedure リソース同士で起動優先度をつけた場合は、同種のリソース同士でも親子関係が発生するため、表を修正してください。
例:以下の Procedure(BasicApplication) を、上から順番に呼び出されるように起動優先度を設定した場合
IS_INTERSTAGE
OTS_RMP_INTERSTAGE
ES_INTERSTAGE
リソース数 | 式の係数 | リソース種別 |
---|---|---|
Cmdline |
a. で作成した表から、リソース数が 0 個の行を削除してください。
つぎに、式の係数を各行に入力してください。係数は一番上の行から順に R0, R1, R2, ... と入力してください。
アプリケーションごとに、表示されるリソースの総数を算出してください。
以下の式で算出します。
アプリケーションごとのリソースの総数= Node * ( 1 + R0 + R0*R1 + R0*R1*R2 + ... )
Node : ノードの個数
R0,R1,R2,... : 表の式の係数に対応するリソース数
アプリケーションごとに算出した数の合計に、アプリケーションの個数を加算した数が、表示されるリソースの総数となります。
表示されるリソースの総数= アプリケーションごとに算出したリソースの総数の合計+ Node * アプリケーションの数
必要メモリ量を算出します。
1 で求めたリソースの総数から、必要なメモリ量を以下の式から算出します。
必要なメモリ量 [MB] = 0.111 [MB] * リソースの総数 [個] + 9.0 [MB]
例)1で求めたリソースの総数が1620の場合
必要なメモリ量 [MB] = 0.111 * 1620 + 9.0 = 188.82 [MB]
クライアントの JavaVM に必要なヒープメモリのサイズは、以下の手順で設定してください。
1) Java Plug-in コントロールパネルを起動します。
2) 使用するJavaのバージョンに応じた方法でメモリ量を指定するオプションを追加してください。
Java(TM) 2 Platform Standard Edition Runtime Environment Version 7.0 の場合
Java Plug-in コントロールパネルの "Java"タブの "Java アプレットのランタイム設定"の"表示"ボタンを押下し、 Java ランタイムパラメータに、メモリ量を指定するオプションを追加します。
最大メモリ量は、-Xmx オプションで追加する。
メモリ割り当てプールの最大サイズをバイト数で指定します。
指定する値は、2M バイトより大きい値にしなければなりません。
既定値は 64M バイトです。
例)189 Mbyte を設定する場合
-Xmx189m
例
ヒープメモリサイズの算出例
Node が 2 つ、userApplication が 2 つ (uAp_0, uAp_1) で、それぞれ以下のリソースを組み込む場合の例について説明します。
uAP_0 Cmdline 4 [個] Procedure(Application) 8 [個] Procedure(BasicApplication) 8 [個] Fsystem 2 [個]
uAP_1 Cmdline 1 [個] Procedure(Application) 1 [個]
表を作成します。
uAP_0
リソース数 | 式の係数 | リソース種別 |
---|---|---|
4 | Cmdline |
uAP_1
リソース数 | 式の係数 | リソース種別 |
---|---|---|
1 | Cmdline |
例1で作成した表から 0 個の行を削除します。
uAP_0
リソース数 | 式の係数 | リソース種別 |
---|---|---|
4 | R0 | Cmdline |
uAP_1
リソース数 | 式の係数 | リソース種別 |
---|---|---|
1 | R0 | Cmdline |
それぞれの係数を式に代入します。
uAp_0
2(node) * ( 1 + 4(Cmdline)
+ 4(Cmdline) * 8(Proc)
+ 4(Cmdline) * 8(Proc) * 8(Proc)
+ 4(Cmdline) * 8(Proc) * 8(Proc) * 2(Fsystem) )
= 1610
uAp_1
2(node) * ( 1 + 1(Cmdline)
+ 1(Cmdline) * 1(Proc)
= 6
リソースの総数を算出します。
1610 (uAp_0 のリソース数)
+
6 (uAp_1 のリソース数)
+
4 (userApplication リソースの数)
(2 ノードで 2 つのアプリケーションが存在するため、4 つ)
= 1620