ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server V12.2.0 チューニングガイド
FUJITSU Software

C.4 リソース定義ファイル

■概要

OTS/JTSが連携するリソース(データベース、リソースアダプタなど)に接続するための情報を定義するファイルです。otssetrscコマンドを利用して、リソース単位に登録します。


■ファイル内情報

◆形式:

キー名=設定値

◆設定例

OTS用リソース定義ファイル

# 環境変数
ENVIRON ORACLE_SID=orac
ENVIRON ORACLE_HOME=/opt/oracle.............(Solaris/Linuxの場合)
ENVIRON LD_LIBRARY_PATH=/opt/oracle/lib.....(Solaris/Linuxの場合)

# 使用するデータベースシステム名とOPENINFO文字列、CLOSEINFO文字列
NAME=oracle_rmp_thread
RMNAME=Oracle_XA
OPENINFO=Oracle_XA+Acc=P/system/manager+SesTm=0+Threads=true
CLOSEINFO=
THREADS=TRUE................................(Solaris/Linuxの場合)

JTS用リソース定義ファイル

# database1
name=xads1
rscType=JTS
type=JDBC
lookUpName=jdbc/XADataSource
initialContextFactory=com.sun.jndi.fscontext.RefFSContextFactory
providerURL=file:/tmp/JNDI
user=dbuser
password=dbpass
logfileDir=c:\interstage\ots\var............(Windows(R)の場合)
logfileDir=/opt/FJSVots/var.................(Linuxの場合)

注意

キーの名前は、OTSおよびJTSで大文字/小文字が異なりますが、同じ意味を持ちます。


◆キー一覧

キー(OTS)

キー(JTS)

意味

ENVIRON

環境変数の設定

NAME

name

リソース定義名

RMNAME

リソースマネージャ名

OPENINFO

オープン文字列

CLOSEINFO

クローズ文字列

THREADS

スレッドモード

OTS_RMP_PROC_CONC

OTS用のリソース管理プログラムの多重度

RSCTYPE

rscType

リソース定義ファイルの種類

type

リソースの種類

lookupName

リソースの検索名

initialContextFactory

initialContextFactory名

providerURL

プロバイダURL

USER

ユーザ名

user

ユーザ名

password

パスワード

GROUP

グループ名

logfileDir

リソースのログファイル格納ディレクトリ


◆キー詳細

ENVIRON: 環境変数の設定(OTS)

dataに、リソース管理プログラム、またはリソース管理プログラムと同じプロセス内で動作するデータベースライブラリに渡す環境変数envを指定します。省略可。


リソース管理プログラムを使用するサーバアプリケーションの起動時に指定するデータベースへの環境変数と同一の環境変数を指定してください。
また、リソース定義ファイルには、以下のような$指定できません。

LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:/opt/oracle/lib

使用するデータベースがSymfoware/RDBの場合は、環境変数LD_LIBRARY_PATHにSymfoware/RDBの必須製品であるライブラリのパス名を指定してください。


NAME、name: リソース定義名(OTS、JTS)

otssetrscコマンドでの登録時に、本パラメタに指定したリソース定義名で登録します。1度登録されたリソース定義ファイルは、すべてリソース定義名で扱うことができます。リソース定義名は、32文字以内で指定します。省略不可。
“JTSRMP”は予約語であるため、リソース定義名として使用できません(一部またはすべてを小文字にしても使用できません)。


JTS用リソース定義ファイルでは、isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義の接続対象となるリソースの“定義名”を指定してください。詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“isj2eeadmin”を参照してください。


RMNAME: リソースマネージャ名(OTS)

system_nameに、データベースのシステム名を以下から選択して指定します。

  • Oracleの場合:“Oracle_XA”

  • Symfoware/RDBの場合:“RDBII”


  • MQDの場合:“XA_MQD”


OPENINFO: オープン文字列(OTS)

open_dataに、データベースのベンダが公開する、データベースをオープンする場合に必要なopen文字列を、256文字以内の文字列で指定します。
指定する内容については、各データベースのマニュアルを参照してください。

注意

  • OPENINFOに指定するユーザ名は、各データベースに対するアクセス権限がないと、リソース管理プログラムの起動に失敗します。必要な権限については、各データベースのマニュアルを参照してください。


  • プロセスモード/スレッドモードのタイプが、リソース管理プログラム作成時と動作時(リソース定義ファイル内のスレッド指定)とで異なる場合、リソース管理プログラムの起動が誤動作する可能性があります。必ずタイプをあわせて運用してください。


CLOSEINFO: クローズ文字列(OTS)

close_dataに、データベースのベンダが公開する、データベースをクローズする場合に必要なclose文字列を、256文字以内の文字列で指定します。
指定する内容については、各データベースのマニュアルを参照してください。


THREADS: スレッドモード(OTS)

リソース管理プログラムのモードを以下から選択して指定します。

  • プロセスモードの場合:“FALSE”(省略時)

  • スレッドモードの場合:“TRUE”


OTS_RMP_PROC_CONC: OTS用のリソース管理プログラムの多重度(OTS)

OTS用のリソース管理プログラムの多重数を指定します。通常、変更する必要はありません。
指定可能な範囲は、1~31です。省略値は、5です。
最大値を超えた場合は、警告メッセージ“ots9017”を出力し、31を自動的に設定します。

注意

リソース管理プログラムの多重度は、トランザクション処理性能を最大限に引き出すようにチューニングされているため、省略値から変更する必要はありません。
変更する場合は、OTSシステムのスレッド多重度とリソース管理プログラムの多重度の関係を以下のように設定してください。

OTSシステムのスレッド多重度 =< リソース管理プログラムの多重度

RSCTYPE、rscType: リソース定義ファイルの種類(OTS、JTS)

リソース定義ファイルの種別を以下から選択して指定します。

  • OTSを利用する場合:“OTS”(省略時)

  • JTSを利用する場合:“JTS”
    注)JTSを利用する場合は、必ず“JTS”を指定してください。


type: リソースの種類(JTS)

リソースの種類を以下から選択して指定します。省略不可。

  • JDBCを利用してデータベースと接続する場合:“JDBC”/“DBMS”(旧バージョンでの指定方法)

  • J2EE Connector Architectureを利用してリソースアダプタと接続する場合は、“JCA”


lookupName: リソースの検索名(JTS)

JDBCを利用してデータベースと接続する場合は、データベースが提供するデータソースをバインドした名前を指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義で設定したデータソース名と同じ値を指定してください。
J2EE Connector Architectureを利用してリソースアダプタと接続する場合は、リソースアダプタの配備時に設定した“リソース名”を指定してください。


initialContextFactory: initialContextFactory名(JTS)

バインドされたデータソース参照時に使用するinitialContextFactoruy名を指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義で設定したクラス名と同じ値を指定してください。JDBCを利用してデータベースと接続する場合は、必ず指定してください。


providerURL: プロバイダURL(JTS)

バインドされたデータソース参照時に使用するprovider URLを指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義で設定したクラス名と同じ値を指定してください。


USER: ユーザ名(OTS)

リソース管理プログラムの実行ユーザを指定します。otssetrscコマンド実行時に、-uオプションを指定した場合は、オプションに指定されたユーザ名が有効となります。
“GROUP”と同時に指定する必要があります。
指定したユーザは、“GROUP”に指定するグループに所属している必要があります。
強化セキュリティモードの場合は、強化セキュリティモード設定時に指定したグループに所属している必要があります。


user: ユーザ名(JTS)

リソースとの接続時にユーザ名が必要な場合に指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義によって設定したユーザ名を指定してください。


password: パスワード(JTS)

リソースとの接続時にパスワードが必要な場合に指定します。isj2eeadminコマンドで登録するJ2EEリソース定義によって設定したユーザのパスワードを指定してください。


GROUP: グループ名(OTS)

リソース管理プログラムの実行ユーザを指定します。otssetrscコマンド実行時に、-gオプションを指定した場合は、オプションに指定されたグループ名が有効となります。
“USER”と同時に指定する必要があります。
強化セキュリティモードの場合、本設定は無効となり、強化セキュリティモード設定時に指定したグループ名が有効となります。


logfileDir: リソースのログファイル格納ディレクトリ(JTS)

接続したリソースのトラブルを調査する場合は、トレースログを採取するディレクトリを指定してください。ディレクトリ名の最後に、セパレータを付加しないでください。
通常、指定しません。