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Interstage Application Server V12.2.0 チューニングガイド
FUJITSU Software

3.1 サーバ機能運用時に必要なシステム資源

  Interstageの各サービスの運用に必要となるシステム資源について説明します。
  以下の表を参照し、使用する製品に応じて、以降に示すサービスのチューニングを行ってください。各機能の説明を参照する前に“■システムパラメタについて”を参照してください。表内で使用している略称については、「製品名称の略称について」を参照してください。

  なお、システムパラメタを算出するためのExcelファイルがマニュアルパッケージの“ApplicationServer\tuning”配下のサブフォルダに“ISAS-IPCtuning.xlsx”として格納されています。Microsoft(R) Excel 2007もしくは以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は“ISAS-IPCtuning.xlsx”を使用してシステムパラメタを算出することが可能です。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。

  

EE

SJE

CORBAサービスのシステム資源の設定

コンポーネントトランザクションサービスのシステム資源の設定

データベース連携サービスのシステム資源の設定

×

イベントサービスのシステム資源の設定 (注1)

×

J2EE互換のシステム資源設定

Interstage HTTP Serverのシステム資源の設定

MessageQueueDirectorのテム資の設定

×

Interstage シングル・サインオンのシステム資源の設定

Interstage ディレクトリサービスのシステム資源の設定

Interstage管理コンソールのシステム資源の

Interstage統合コマンドの資源の設定

Webサーバコネクタのシステム資源の設定

○:チューニングを行う必要があります。
×:チューニングを行う必要はありません(該当製品ではサービスが使用できないため)。

注1) Interstage JMSを使用する場合、イベントサービスのシステム環境を設定する必要があります。


注意

Interstage HTTP Server 2.2のシステム資源については、「Interstage HTTP Server 2.2 運用ガイド」の「チューニング」を参照してください。


システムパラメタについて

◆システムパラメタの変更方法

  IPC資源のパラメタに値を設定するために、以下のいずれかの方法を選択してください。

「種類」の意味

  システムパラメタの表中の「種類」の意味は、以下のとおりです。

各パラメタの意味

  システムパラメタの各パラメタ名と意味は、以下のとおりです。
  なお、資源制御によるIPC資源のパラメタ設定は、Solaris 10以降で利用できます。

共用メモリ

パラメタ

資源制御

意味

project.max-shm-memory

共用メモリの最大サイズ

shmmax

共用メモリの最大セグメントサイズ

shmmni

project.max-shm-ids

共用メモリIDの最大数

セマフォ

パラメタ

資源制御

意味

semmni

project.max-sem-ids

セマフォIDの最大数

semmns

システム全体のセマフォの最大数

semvmx

セマフォに設定できる最大数

semmsl

process.max-sem-nsems

セマフォIDあたりのセマフォの最大数

semopm

process.max-sem-ops

セマフォコールあたりのセマフォ操作の最大数

semmnu

システム全体のセマフォ操作の取消記録グループ数

semume

プロセスあたりのセマフォ操作の取消記録の最大数

メッセージキュー

パラメタ

資源制御

意味

msgmax

メッセージの最大サイズ

msgmnb

process.max-msg-qbytes

メッセージキュー上のメッセージの最大バイト数

msgmni

project.max-msg-ids

メッセージキューIDの最大数

msgtql

process.max-msg-messages

メッセージキューにあるメッセージの最大数

ファイルディスクリプタ

パラメタ

資源制御

意味

rlim_fd_max

process.max-file-descriptor

ファイルディスクリプタの最大数


◆システムパラメタの変更方法

  /etc/sysctl.confを編集し、パラメタ値を変更します。変更後は“sysctl -p /etc/sysctl.conf”を実行するか、システムをリブートしてください。
  変更方法の詳細については、OSのドキュメントを参照してください。


「種類」の意味

  システムパラメタの表中の「種類」の意味は、以下のとおりです。

各パラメタの意味

  システムパラメタの各パラメタ名と意味は、以下のとおりです。

共用メモリ

パラメタ

意味

kernel.shmall

システム全体の共用メモリの最大サイズ

kernel.shmmax

共用メモリの最大サイズ

kernel.shmmni

共用メモリセグメントの最大数

セマフォ

セマフォの設定値は、各パラメタ値を以下の形式で指定します。

  • kernel.sem = para1 para2 para3 para4

    パラメタ

    意味

    para1

    セマフォIDあたりのセマフォの最大数

    para2

    システム全体のセマフォの最大数

    para3

    セマフォコールあたりのセマフォ操作の最大数

    para4

    セマフォIDの最大数

メッセージキュー

パラメタ

意味

kernel.msgmax

メッセージの最大サイズ

kernel.msgmnb

メッセージキュー上のメッセージの最大バイト数

kernel.msgmni

メッセージキューIDの最大数

ファイルディスクリプタ

パラメタ

意味

fs.file-max

システム全体のファイルディスクリプタの最大数

プロセス・スレッド

パラメタ

意味

kernel.threads-max

システム全体のプロセス・スレッドの最大数


リソース制限

  システムのリソースを制限するには、/etc/security/limits.confファイルを編集し、必要なパラメタ値を変更します。変更後は、変更した値を反映するためにシステムをリブートしてください。
  変更方法の詳細については、OSのドキュメントを参照してください。

  また、RHEL7の場合は各機能の説明も参照してください。


「種類」の意味

  リソース制限の表中の「種類」の意味は、以下のとおりです。

各パラメタの意味

  リソース制限のパラメタ名と意味は、以下のとおりです。

ファイルディスクリプタ

パラメタ

意味

nofile

ユーザにおいてオープン可能なファイルディスクリプタの最大数

プロセス・スレッド

パラメタ

意味

nproc

ユーザにおいて作成可能なプロセス・スレッドの最大数