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NetCOBOL V12.2 PowerCOBOL ユーザーズガイド
FUJITSU Software

9.2.1 プロジェクトを作成する

本項では、ActiveXコントロールを作成する場合のプロジェクトの作成方法、およびプロジェクトとモジュールのプロパティの設定方法について説明します。

新規にプロジェクトを作成する

[ファイル]メニューの[新規プロジェクトの作成]コマンドを選択すると[新規プロジェクトの作成]ダイアログボックスが表示されます。ActiveXコントロールを作成する場合、"ActiveX"を選択します。"ActiveX"を選択すると、あらかじめ、"MyActiveX"というモジュール、"Control1"というフォームが作成されたプロジェクトが作成され、モジュールの種類はDLLとなります。また、モジュールのスクリプト言語は、"OOCOBOL言語仕様"となります。

このサンプルプログラムでは、最初に、モジュール名を"PcobSampleActiveX"、フォーム名を"SelectColorControl"に変更してください。

ポイント

作成したActiveXコントロールを、同一プロセス内で複数個利用するかどうかは、フォームのプロパティ設定ダイアログボックスの[多重生成](MultipleInstanceプロパティに相当)で選択することができます。複数個利用する場合は、チェック状態(TRUE)にしてください。[新規プロジェクトの作成]ダイアログボックスで"ActiveX"を選択した場合の初期値は、チェック状態(TRUE)になっています。

注意

  • OOCOBOL言語仕様で手続きを記述する場合には、以下のような注意事項があります。詳細は、『COBOL 文法書』を参照してください。

    • EXTERNALデータを使用することはできません。

    • フォーム内で共通に使用するデータにGLOBAL句を付加する必要はありません。GLOBAL句を使用すると翻訳エラーとなります。

    • フォームのPROCEDUREに共通内部プログラムを記述する場合、プログラム定義ではなく、メソッド定義を書かなければなりません。

    • フォームの共通内部プログラムは、メソッドとして定義されるため、呼び出す場合にはCALL文ではなく、INVOKE SELF"手続き名"[USING 引数]のように、INVOKE文を使わなければなりません。

    • イベント手続きのデータ領域は、手続きが呼び出されるたびに初期化され、解放されます。

  • ActiveXコントロールは、モジュールのスクリプト言語を"COBOL85言語仕様"にした場合でも、モジュールの種類をDLLにすることによって作成できます。ただし、以下のような制限がありますので、ActiveXコントロールを作成する場合は、[新規プロジェクトの作成]ダイアログボックスで"ActiveX"を選択し、作成していくことをお勧めします。

    • モジュールのスクリプト言語が"COBOL85言語仕様"の場合、EXTERNALデータやEXTERNALファイルを利用できますが、ActiveXコントロールの利用者が同じ名前のデータやファイルを使用した場合、実行時エラーやデータ破壊などが発生する可能性があります。したがって、不特定多数の利用者に提供するActiveXコントロールを作成する場合は、EXTERNALデータやEXTERNALファイルを使わないようにしてください。

    • モジュールのスクリプト言語が"COBOL85言語仕様"の場合、フォームのプロパティ設定ダイアログボックスの[多重生成]をチェックすることはできません。したがって、作成したActiveXコントロールを、同一プロセス内で複数個利用することはできません。

  • ActiveXコントロールをWeb上で利用する場合は、[新規プロジェクトの作成]ダイアログボックスで"ActiveX"を選択し、作成してください。ActiveXコントロールをWeb上で利用する方法については、「9.6 PowerCOBOLで作成したActiveXコントロールをWeb上で利用する」を参照してください。

モジュールのプロパティを設定する

モジュールのプロパティ設定ダイアログボックスの[バージョン情報]タブで、これから作成するActiveXコントロールのバージョンや説明を入力します。ここで設定された情報は、他のアプリケーションでこのActiveXコントロールを利用する場合に参照されます。

このサンプルプログラムでは、以下の情報を設定します。