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NetCOBOL V12.2 PowerCOBOL ユーザーズガイド
FUJITSU Software

7.2.4 プロパティの設定(変更)方法

プロパティの値は、MOVE、ADD、SUBTRACTおよびCOMPUTE文の4つの文を使用して設定(変更)できます。各文の記述形式を次に示します。

MOVE文

別のデータまたはプロパティから、プロパティへ値を転記して、取り出すときに使用します。

書き方
  MOVE  送り出し側項目  TO  プロパティ
記述規則
  • 送り出し側項目は、定数、一意名またはプロパティでなければなりません。

  • 受け取り側項目を複数指定する場合には、すべての項目がプロパティでなければなりません。

  • CORRESPONDINGを指定することはできません。

  • その他の規則については『COBOL 文法書』を参照してください。

使用例

スタティックテキストコントロール(Static1)のフォントのサイズを設定する場合、以下のように記述します

    DATA            DIVISION.
    WORKING-STORAGE SECTION.
    PROCEDURE       DIVISION.
        ・
        MOVE 16 TO "Size" OF "Font" OF Static1.

ADD文

数値をもつプロパティの値に、別のデータの値を加算するときに使用します。

書き方
  ADD  {定数  |  一意名}  TO  プロパティ
          [END-ADD]
記述規則
  • TOの前に、作用対象を複数記述することはできません。

  • TOの後に、作用対象を複数記述することはできません。

  • ON SIZE ERRORおよびNOT ON SIZE ERRORを指定することはできません。

  • GIVINGを指定することはできません。

  • CORRESPONDINGを指定することはできません。

  • その他の規則については『COBOL 文法書』を参照してください。

使用例

スタティックテキストコントロール(Static1)に表示されている文字列のフォントの大きさを、2だけ大きくする場合、以下のように記述します。

    DATA            DIVISION.
    WORKING-STORAGE SECTION.
    PROCEDURE       DIVISION.
        ・
        ADD 2 TO "Size" OF "Font" OF Static1.

SUBTRACT文

数値をもつプロパティの値から、別のデータの値を減算するときに使用します。

書き方
  SUBTRACT  一意名  FROM  プロパティ
                  [END-SUBTRACT]
記述規則
  • FROMの前に、作用対象を複数記述することはできません。

  • ON SIZE ERRORおよびNOT ON SIZE ERRORを指定することはできません。

  • GIVINGを指定することはできません。

  • CORRESPONDINGを指定することはできません。

  • その他の規則については『COBOL 文法書』を参照してください。

使用例

スタティックテキストコントロール(Static1)に表示されている文字列のフォントの大きさを、2だけ小さくする場合、以下のように記述します。

    DATA            DIVISION.
    WORKING-STORAGE SECTION.
    PROCEDURE       DIVISION.
        ・
        ADD 2 TO "Size" OF "Font" OF Static1.

COMPUTE文

数値をもつプロパティに、演算結果を設定するときに使用します。

書き方
  COMPUTE  プロパティ  =  算術式-1
記述規則
  • 算術式-1の中にもプロパティを書くことができます。

  • 受け取り側項目は1つのプロパティでなければなりません。

  • その他の規則については『COBOL 文法書』を参照してください。

使用例

スタティックテキストコントロール(Static1)のフォントのサイズを、コマンドボタンコントロール(Command1)のフォントのサイズより2だけ小さくする場合、以下のように記述します。

    DATA            DIVISION.
    WORKING-STORAGE SECTION.
    PROCEDURE       DIVISION.
        ・
        COMPUTE "Size" OF "Font" OF Static1
          = "Size" OF "Font" OF Command1 - 2.