J2EEアプリケーションの配備と、プログラミング方法について説明します。
EJBアプリケーションでIPCOMと連携する場合に必要な、環境設定について説明します。
アプリケーションサーバの環境設定
アプリケーションサーバのIJServerワークユニットのタイプは「Webアプリケーションのみを運用する」を選択して作成してください。
負荷分散対象サーバの環境設定
負荷分散対象サーバのIJServerワークユニットのタイプは「EJBアプリケーションのみを運用する」を選択し、仮想ホスト名と代表ポートを指定します。
注意
IJServerワークユニットのタイプが「EJBアプリケーションのみを運用する」の場合のみ負荷分散を使用することができます。
IJServerワークユニットを作成したときに、負荷分散ポリシーに設定した仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名と代表ポートを指定すると、作成したIJServerワークユニットに配備されたEJBアプリケーションの設定を自動的にIPCOMと連携可能な状態にセットアップします。
また、IJServerワークユニットの環境設定から仮想ホスト名と代表ポートを指定したあとに更新すると、環境設定の変更ができます。
IJServerワークユニットの作成
Interstage管理コンソールの[ワークユニット]の新規作成画面で、EJBコンテナ設定の以下の項目を設定してください。
EJBコンテナ設定は、isj2eeadminコマンドでも設定できます。詳細は、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。
項目 | 説明 | |
---|---|---|
IPCOMのメソッド負荷分散設定 | する | 「する」を選択して、仮想ホスト名と代表ポートを設定してください。 |
仮想ホスト名 | IPCOMのサイト負荷分散ポリシーに設定した、仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名を設定してください。 | |
代表ポート | IPCOMのCORBAサービスに設定した代表ポートの値を設定してください。 |
Interstage管理コンソールについて詳細は、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。
EJBアプリケーションの配備、IJServerワークユニットの更新が失敗したときには、Interstage管理コンソールに詳細なメッセージが出力されます。「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」の「EJBサービス使用時の異常」を参照して対処してください。
注意
IJServerワークユニットのEJBアプリケーションに対する負荷分散においては、メソッド呼び出し単位の負荷分散のみ実施できます。
Webアプリケーション、EJBアプリケーションともに留意点はありません。
配備手順
Interstage管理コンソールの[ワークユニット] > [ワークユニットごとの操作] > [IJServer]の[IJServer:配備]の画面で行います。詳細は、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。
サーバ側の設計
特に留意点はありません。
クライアント側の設計
負荷分散方式ごとに説明します。
メソッド呼出し単位の負荷分散
EJBアプリケーションでメソッド呼出し単位の負荷分散を使用する場合において、負荷分散されるタイミングと、クライアント側のプログラミングの留意点について説明します。
負荷分散されるタイミング
負荷分散対象サーバは、Homeインタフェースのメソッドが実行されたタイミングで決定されます。HomeインタフェースのメソッドでEJB objectを取得し、EJB objectに対して処理を実行すると、Homeインタフェースのメソッドが割り振られたサーバで処理が実行されます。
Session Beanを呼び出す場合の処理において、createメソッドを実行後、Remoteインタフェースのremoveメソッドを実行するまで、同一のサーバに振り分けることが保証されます。createメソッドからremoveメソッド間に発行されるビジネスメソッドは常に同一のサーバに割り振られます。
プログラミングの留意点
「負荷分散されるタイミング」で説明したように、以下のようにプログラミングされたクライアントアプリケーションでは負荷分散されません。
createメソッドを1回実行して、その後の処理は同一EJB objectに対して処理を実行する。
したがって、新規に処理を実行する場合は、createメソッドから再実行し、処理が分散されるようにプログラミングしてください。