秘匿化形式とは、秘匿化条件が成立した時の改訂する方法と表示される文字の組み合わせです。秘匿化形式は秘匿化種別ごとに異なっています。秘匿化形式については以下に示します。
全秘匿化
全秘匿化では、すべての文字をデータベースで決められた値に改訂します。改訂後の文字はpgx_confidential_valuesテーブルを参照することで確認できます。また、改訂後の文字はpgx_update_confidential_valuesシステム管理関数で変更可能です。
参照
秘匿化が可能なデータ型は、“6.3 データ秘匿化が可能なデータ型”を参照してください。
部分秘匿化
部分秘匿化では、データをfunction_parametersの内容に従って改訂します。function_parametersはデータ型によって指定方法が異なります。
カテゴリ | function_parametersの指定方法 |
---|---|
数値型 | '改訂文字, 開始位置, 終了位置'
例 1桁目から5桁目までを9に秘匿化する場合は以下を指定します。 function_parameters := '9, 1, 5' この場合、元データが“123456789”の場合は、“999996789”に改訂されます。 |
文字型 | '入力形式, 出力形式, 改訂文字, 開始位置, 終了位置'
例 電話番号の始めの3桁を除いて*に秘匿化する場合は以下を指定します。 function_parameters := 'VVVFVVVVFVVVV, VVV-VVVV-VVVV, *, 4, 11' この場合、元データが“012-3456-7890”の場合は、“012-****-****”に改訂されます。 |
日付/タイムスタンプ型 | 'MDYHMS'
例 時間、分、秒を0時0分0秒に秘匿化する場合は以下を指定します。 function_parameters := 'MDYh0m0s0' この場合、元データが“2010-10-10 10:10:10”の場合は、“2010-10-10 00:00:00”に改訂されます。 |
参照
function_parametersについては、“B.3.2 pgx_create_confidential_policy”を参照してください。
秘匿化が可能なデータ型は、“6.3 データ秘匿化が可能なデータ型”を参照してください。
正規表現秘匿化
正規表現秘匿化では、データをregexp_pattern、regexp_replacement、regexp_flagsの内容に従って改訂します。regexp_patternには、正規表現による改訂方法を指定します。regexp_replacementには、正規表現の改訂後の文字を指定します。regexp_flagsには、正規表現のフラグを指定します。
例
bから始まる3文字をすべてXに改訂する場合は以下を指定します。
regexp_pattern := 'b..'
regexp_replacement:= 'X'
regexp_flags := 'g'
この場合、元データが“foobarbaz”の場合は、“fooXX”に改訂されます。
参照
regexp_pattern、regexp_replacement、regexp_flagsに指定できる値は、“PostgreSQL Documentation”の“POSIX Regular Expressions”のpattern、replacement、flagsを参照してください。
秘匿化が可能なデータ型は、“6.3 データ秘匿化が可能なデータ型”を参照してください。
注意
列のデータ型がcharacter(n)、char(n)の場合、改訂後の文字列長が列の長さ(n)を超えると、列の長さまで切り詰められて表示されます。
列のデータ型がcharacter varying(n)、varchar(n)の場合、改訂後の文字列長が改訂前の文字列長の長さを超えると、改訂前の文字列長まで切り詰められて表示されます。