通信基盤がクライアントアプリケーションから受け付けるコネクション数の上限設定値(可変情報%s1)を超過し、リクエストを受信した場合に出力されるメッセージです。
エラーメッセージ
OD: ERROR: od10918:The number of connections from clients exceeded the maximum limit. (limit_of_max_IIOP_resp_con = %s1) |
シスログ、またはイベントログ(アプリケーション)に出力されます。
[可変情報]
%s1:configファイルのlimit_of_max_IIOP_resp_conの値
対象バージョンレベル
Systemwalker Centric Manager
Windows版:V5.0L10以降
Solaris版:5.0以降
Linux版:V11.0L10以降
原因
通信基盤がクライアントアプリケーションから受け付けるコネクション数の上限設定値(可変情報%s1)を超過し、リクエストを受信した場合に本現象が発生します。なお、Systemwalkerの通常運用において、コネクション数上限に達することは稀であり、正常に終了されなかったコネクションが残留した結果、上限に達するケースがほとんどです。
コネクション残留の原因として、以下があります。
Systemwalkerコンソールを起動した状態で運用管理クライアントのOSを終了させた。
運用管理サーバ-運用管理クライアント間のコネクショが何らかの理由で切断された。(プロセスの強制停止等)
ファイアウォールの設定により運用管理クライアントからの接続が切断された。
対処方法
Windows版
以下手順で復旧してください。
コネクションの残留を抑止する場合は、以下のファイルを編集します。
[編集対象ファイル]
Systemwalkerインストールディレクトリ%\MPWALKER.DM\mpobjdsv\etc\config |
[編集項目]
period_idle_con_timeout = 0 |
[編集内容]
以下の関係が成立するように、値を設定します。
60 < period_client_idle_con_timeout < period_idle_con_timeout < ファイアウォールのコネクション維持時間 |
設定例)
period_idle_con_timeout = 180 |
※コネクション抑止は、以下の環境の場合のみ実施可能です。条件に合致しない場合は、設定不可となります。
条件1:Interstageとの共存環境でないこと。
条件2:製品VLがV10.0L20以降であること。
残留コネクションを解放するため、システムを再起動します。
Solaris版
以下手順で復旧してください。
コネクションの残留を抑止する場合は、以下のファイルを編集します。
[編集対象ファイル]
/opt/FSUNod/etc/config |
[編集項目]
period_idle_con_timeout = 0 |
[編集内容]
以下の関係が成立するように、値を設定します。
60 < period_client_idle_con_timeout < period_idle_con_timeout < ファイアウォールのコネクション維持時間 |
設定例)
period_idle_con_timeout = 180 |
※コネクション抑止は、以下の環境の場合のみ実施可能です。条件に合致しない場合は、設定不可となります。
条件1:Interstageとの共存環境でないこと。
条件2:製品VLがV10.1以降であること。
残留コネクションを解放するため、システムを再起動します。
Linux版
以下手順で復旧してください。
コネクションの残留を抑止する場合は、以下のファイルを編集します。
[編集対象ファイル]
/opt/FJSVod/etc/config |
[編集項目]
period_idle_con_timeout = 0 |
[編集内容]
以下の関係が成立するように、値を設定します。
60 < period_client_idle_con_timeout < period_idle_con_timeout < ファイアウォールのコネクション維持時間 |
設定例)
period_idle_con_timeout = 180 |
※コネクション抑止は、以下の環境の場合のみ実施可能です。条件に合致しない場合は、設定不可となります。
条件1:Interstageとの共存環境でないこと。
条件2:製品VLがV11.0L10以降であること。
残留コネクションを解放するため、システムを再起動します。
コネクションの残留を抑止する場合の設定値について
period_idle_con_timeout
サーバにおける、無通信状態(クライアントからのリクエスト送信なし)の監視時間を意味します。この値に5を乗じた値が実際の時間(秒)となります。設定例)の通り設定した場合、15分(180×5秒=900秒)以上無通信のコネクションは、自動回収(リクエスト処理に使用したメモリ資源の解放)が行われます。"0"を設定した場合は、無通信監視機能を使用しない設定となります。
period_client_idle_con_timeout
クライアントにおける、無通信状態(サーバへのリクエスト送信なし)の監視時間を意味します。この値に5を乗じた値が実際の時間(秒)となります。設定例)の通り設定した場合、12.5分(150×5秒=750秒)を超えてもサーバへのリクエスト送信がない場合、次回のリクエスト送信時には、サーバとのコネクション切断・再接続後にリクエストを送信します。
当設定後、"od10926"や"od10941"という情報メッセージが出力される場合がありますが、対処不要のメッセージとなります。当メッセージは無通信監視機能が動作し、メモリの開放処理が行われたことを示すインフォメーションとなります。