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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.7 / AdvancedCopy Manager 16.7 運用ガイド VMware vSphere Virtual Volumes編
FUJITSU Storage

2.1.1 システム構成の事前設計

本製品を導入・運用するために必要なシステム構成について説明します。

参照

本書では、VMware vSphere Virtual Volumesの環境について記載しています。システム全体の運用設計の詳細は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「運用設計」を参照してください。

システム構成

図2.1 システム構成例

運用管理サーバ

VMware vSphere Virtual Volumesの運用環境を構築するには、運用管理サーバが必要です。運用管理サーバには、ETERNUS SF ManagerとETERNUS VASA Providerを導入します。

仮想マシン

作成したVirtual Volumeを接続する仮想マシンです。また、バックアップ機能においてはバックアップ対象となる仮想マシンです。仮想マシンには、VMware Toolsをインストールします。

VMware ESXホスト(VMホスト)

仮想マシンの実行環境を提供するサーバです。

VMware vCenter Server

仮想マシンの管理および操作を一元的に行うサーバです。

ポイント

1つのVMware vCenter Serverで、複数のETERNUS VASA Providerを管理できます。
複数のVMware vCenter Serverが1つのETERNUS VASA Providerを管理することもできます。

注意

  • 運用管理サーバ、VMware vCenter Server、およびVMホストは、それぞれDNSサービスでお互いにFQDNを確認できるようにしてください。

  • 運用管理サーバ、VMware vCenter Server、VMホスト、およびETERNUS ディスクアレイは、それぞれNTPサービスで時刻を合わせてください。

  • 複数のVMware vCenter Serverが1つのETERNUS VASA Providerを管理するには、Multi vCenter Server対応版のETERNUS VASA Providerが必要です。Multi vCenter Serverの詳細は、ETERNUS VASA Providerのマニュアルを参照してください。

  • 複数のVMware vCenter Serverが1つのETERNUS VASA Providerを管理する構成では、複数のVMware vCenter Serverに同じVVOLデータストアを登録しないでください。

  • 運用管理サーバのホスト名は、ETERNUS VASA ProviderがFQDN名として指定可能な名前である必要があります。ETERNUS VASA Providerで指定可能なFQDN名は、ETERNUS VASA Providerのマニュアルを参照してください。

運用管理環境の冗長化

VMware vSphere Virtual Volumes環境では、運用管理環境の異常時に以下の運用に影響があります。このため、運用管理環境の冗長化を強く推奨します。

ポイント

運用管理環境の異常時でも、運用中の仮想マシンは継続して運用できます。

VMware vCenter Serverの冗長化

VMware vCenter Serverに付属のドキュメントを参照してください。

運用管理サーバの冗長化

VMware vSphere High Availability(vSphere HA)による冗長化が可能です。

図2.2 vSphere HA構成の例

vSphere HAでは、仮想マシン上に運用管理サーバを構築することで冗長化を実現します。業務用のVMware環境と運用管理用のVMware環境は、1つのVMware vCenter Serverで管理できます。
上記例では、VMホストを4台使用して、運用管理サーバ用のVMホストと業務用のVMホストを分けています。運用管理サーバ用と業務用を共用し、2台のVMホストだけで構成することも可能です。

ポイント

運用管理サーバと業務サーバが同時にフェイルオーバした場合、業務サーバを正常に起動できない可能性があります。運用管理サーバと業務サーバを同じVMホストに構築すると、両サーバが同時にフェイルオーバするリスクが増えます。このため、「図2.2 vSphere HA構成の例」のように運用管理サーバと業務サーバを異なるVMホストに構築する構成を推奨します。

参照

vSphere HAの環境構築方法は、VMware vSphereに付属のドキュメントを参照してください。

ネットワークの冗長化

業務LANと管理LANの冗長化を推奨します。

運用管理サーバおよび業務サーバは、NICのチーミングで冗長化します。ETERNUS ディスクアレイにはCMに管理LANがあるので、CMを冗長化することで管理LANが冗長化されます。

参照

  • VMホストに対するNICチーミングの設定方法は、VMware vSphereに付属のドキュメントを参照してください。

  • ETERNUS ディスクアレイに接続する管理LANを冗長化するための設定方法は、ETERNUS ディスクアレイに付属のドキュメントを参照してください。