本製品に登録されているサーバノードのHBA交換に必要な手順を示します。
注意
作業の前に、Webコンソールのグローバルナビゲーションタブの[ネットワーク]を選択して、アクセスパス設定に関連するファイバーチャネルスイッチにカスケードされているすべてのファイバーチャネルスイッチが正しく認識されていることを確認してください。
一時的にカスケードから外れているファイバーチャネルスイッチが存在している状態でアクセスパスが変更されると、以前のカスケード接続を簡単に復旧できない状態となります。この場合、一時的にカスケードから外れていたファイバーチャネルのゾーニング情報を、ファイバーチャネルスイッチのcfgClearコマンドなどで削除することで、再度カスケード接続が可能となります。
本製品がサーバノードのHBA交換を認識できる基本条件は、以下のとおりです。
サーバノードにエージェントがインストールされている
サーバノードの同一スロット(物理ポート番号)上でHBAを交換する
サーバノードが、本製品に登録されている
交換元のHBAに対して、アクセスパスが設定されている
本製品でHBAのアクセスパス継承を行う場合、以下に注意してください。
ゾーニングの設定は、1対1のWWPNゾーニングである必要があります。
以下のゾーニング設定を使用している環境ではアクセスパスの継承は行えません。
ポートゾーニング
1対1でないWWPNゾーニング
ポートゾーニングを利用している場合は、HBAのアクセスパス継承の作業を行う前に、一時的に、1対1のWWPNゾーニングに変更してください。変更手順は、「6.2.6 すでにポートゾーニングで設定されているファイバーチャネルスイッチの対処について」を参照してください。アクセスパス継承の作業が完了したあとは、スイッチに直接設定して、ポートゾーニングに戻してください。そのあと、一時的に設定したWWPNゾーニングを削除し、Webコンソール上でスイッチおよびサーバに対して[設定の再読み込み]を実施してください。
以下の装置に対するゾーニングの設定は引き継ぐことができません。
テープライブラリ装置
ETERNUS ディスクアレイ以外のストレージ装置
ホスト登録情報のホスト番号を引き継ぐことができません。ホスト名は引継ぎ可能です。
ゾーニングが設定されていないアクセスパスに対して継承を実施した場合は、ゾーニングの作成をスキップして、ホスト登録およびホストアフィニティ設定だけを実施します。
FCルーティング機能を使用している環境でのアクセスパス継承について、FCルーティング機能で必要なLSANゾーンは、本製品で正しく設定変更できません。
アクセスパス継承を行う場合は、事前に、サーバノード/ファイバーチャネルスイッチ/ストレージの各装置で、必要なLSAN設定を手動で変更してください。
VMware vSphereの場合は、アクセスパス継承後に以下のどちらかを実行してください。
VMホストの再起動
アクセスパス継承を行ったHBAに対して、VMware vCenter ServerまたはVMware vSphere Clientから再スキャンを実行
本製品に登録している装置(スイッチ、サーバ)にログインしてアクセスパス設定操作などの設定変更を直接実施した場合は、HBAを交換する前に、その装置に対して[設定の再読み込み]を実施して装置の設定内容を本製品に反映してください。
ETERNUS DX S2 series, DX60, DX400 series, DX8000 seriesの場合、ETERNUS Web GUIにログインしていないことが条件となります。本作業は、必ず、ETERNUS Web GUIからログオフしたあとに実施してください。
サーバノードのHBAを交換する場合は、OSに応じて、作業を実施してください。
SolarisサーバノードでHBAを交換する場合、以下の手順で実施してください。
HBAを非活性で交換する場合
活性交換機能をサポートしていないサーバノードでのHBAの交換は、サーバノードをシャットダウンして行います。この交換手順中に、再構成(reconfigure)モードでサーバノードの再起動またはシャットダウンをしないでください。reboot -rコマンドやboot -rコマンドなどを実行すると、特殊ファイル名が変更されます。
サーバノードのシャットダウン
以下のコマンドを実行して、/reconfigureファイルが存在しないことを確認し、サーバノードをシャットダウンします。
# ls /reconfigure /reconfigure: No such file or directory
/reconfigureファイルが存在する場合は、以下の手順を実施してください。
以下のコマンドを実行して、/reconfigureファイルを削除します。
# rm /reconfigure
lsコマンドを実行して、/reconfigureファイルの存在を再確認します。
再構成(reconfigure)を行わずにシャットダウンします。
# /usr/sbin/shutdown -y -i0 -g0
/reconfigureファイルは、交換作業後に再作成してください。その後、サーバノードを再起動します。
HBAの交換
故障部品の交換は、当社技術員(CE)に連絡してください。
サーバノードの起動
サーバノードを起動します。
ここではアクセスパスは復旧しません。ストレージおよびファイバーチャネルスイッチに前のHBAの情報を基にしたゾーニングが定義されているためです。
本製品からサーバノードに対して[設定の再読み込み]を実施
アクセスパスの継承(セキュリティの再設定)
本製品で「10.3.1.2 HBA交換後のアクセスパス継承」を実行し、新しいHBA情報を基に、前のアクセスパスと同等にアクセスできるゾーニング設定を、ストレージおよびファイバーチャネルスイッチに定義します。
サーバノードの再起動
再構成なし(reboot -r、boot -rなどは禁止)で、サーバノードを再起動してください。
# /usr/sbin/shutdown -i6
アクセスパスとマルチパスディスク制御のパスが復旧します。
HBAを活性で交換する場合
活性交換機能をサポートしているサーバノードでは、サーバノードをシャットダウンすることなく、HBAを交換できます。活性交換方法は、装置のマニュアルを参照してください。
HBAの活性交換
装置のマニュアルを参照してHBAの活性交換を実施してください。
故障部品の交換は、当社技術員(CE)に連絡してください。
本製品からサーバノードに対して[設定の再読み込み]を実施
アクセスパスの継承(セキュリティの再設定)
本製品で「10.3.1.2 HBA交換後のアクセスパス継承」を実行し、新しいHBA情報を基に、前のアクセスパスと同等にアクセスできるゾーニング設定を、ストレージおよびファイバーチャネルスイッチに定義します。
Solarisサーバノード以外でHBAを交換する場合、以下の手順で実施してください。
HBAを非活性で交換する場合
活性交換機能をサポートしていないサーバノードでのHBAの交換は、サーバノードをシャットダウンして行います。
サーバノードシャットダウン
HBAの交換
サーバノードの起動
ここではアクセスパスは復旧しません。ストレージおよびファイバーチャネルスイッチに前のHBAの情報を基にしたゾーニングが定義されているためです。
本製品からサーバノードに対して[設定の再読み込み]を実施
アクセスパスの継承(セキュリティの再設定)
本製品で「10.3.1.2 HBA交換後のアクセスパス継承」を実行し、新しいHBA情報を基に、前のアクセスパスと同等にアクセスできるゾーニング設定を、ストレージおよびファイバーチャネルスイッチに定義します。
サーバノードの再起動
HBAを活性で交換する場合
活性交換機能をサポートしているサーバノードでは、サーバノードをシャットダウンすることなく、HBAを交換できます。活性交換方法は、装置のマニュアルを参照してください。
HBAの活性交換
装置のマニュアルを参照してHBAの活性交換を実施してください。
故障部品の交換は、当社技術員(CE)に連絡してください。
本製品からサーバノードに対して[設定の再読み込み]を実施
アクセスパスの継承(セキュリティの再設定)
本製品で「10.3.1.2 HBA交換後のアクセスパス継承」を実行し、新しいHBA情報を基に、前のアクセスパスと同等にアクセスできるゾーニング設定を、ストレージおよびファイバーチャネルスイッチに定義します。
HBA状態に応じてアクセスパス継承作業を実施します。
なお、HBAのアクセスパス継承を行う前に、「10.3.1.1 サーバノードのHBA交換」の各手順の、「本製品からサーバノードに対して[設定の再読み込み]を実施」までの作業が完了している必要があります。
HBAの状態が"Changed"になった場合
「10.3.1.2.1 HBA交換後のHBA状態がChangedのとき」を実施
HBAの状態が"Changed"にならなかった場合
「10.3.1.2.2 HBA交換後のHBA状態がChangedでないとき」を実施
注意
HBAの状態が"Changed"になるかどうかは、HBA交換後にWebコンソールから[設定の再読み込み]を実施するまで特定できません。
本製品は、エージェントがインストールされているサーバノードのHBAの交換を行った後、サーバノードに対して[設定の再読み込み]を実行するとHBA交換を認識し、サーバ詳細画面のメインペインに表示されているHBAの状態を"Changed"に変更します。HBA交換の自動認識は、ホストの同一スロット(物理ポート番号)に異なったWWPNのHBAが搭載されていることで検出します。
このときのアクセスパス継承方法の流れを以下に示します。
ポイント
以下の操作を行う前に、「10.3.1 サーバノードの部品交換」の注意事項をお読みください。
継承状態のHBAの確認
グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
メインペインで、サーバ名をクリックします。
メインペインで、HBAの状態が"Changed"になっていることを確認します。
アクセスパス継承
グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
メインペインで、サーバの「名前」部分をクリックします。
メインペインで、状態が"Changed"になっているHBAのチェックボックスをチェックします。
アクションペインで、[アクセスパス]の下にある[継承]をクリックします。
アクセスパスの継承確認
グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
カテゴリーペインで、[アクセスパス]をクリックします。
交換先のHBAを使用して、アクセスパスが設定されていることを確認します。
本製品は、HBAの状態を"Changed"にできない場合があります。以下の状況に応じて、作業を実施してください。
手動組込みサーバノードのHBA交換時
「10.3.3 手動組込み装置の部品交換」を参照してください。
上記以外の場合
以下の手順でアクセスパスを変更します。
サーバノード側の設定が必要な装置の場合は、手動でこの設定を実施する必要があります。
ポイント
操作を行う前に、「10.3.1 サーバノードの部品交換」の注意事項をお読みください。
交換先HBAの検出
対象サーバの設定を再読み込みして交換先HBAの検出を行います。
グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
メインペインで、対象サーバのチェックボックスをチェックします。
アクションペインで、[サーバ]の下にある[設定の再読込み]をクリックします。
交換先HBAの確認
グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
メインペインで、サーバ名をクリックします。
メインペインで、交換元と交換先のHBAが表示されていることを確認します。
アクセスパス変更
グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
カテゴリーペインで、[アクセスパス]をクリックします。
メインペインで、変更対象のアクセスパスのチェックボックスをチェックします。
アクションペインで、[アクセスパス]の下にある[変更]をクリックします。
アクセスパス設定を変更します。
アクセスパスの変更確認
グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
カテゴリーペインで、[アクセスパス]をクリックします。
交換先のHBAを使用して、アクセスパスが設定されていることを確認します。
後作業
設定変更後、活性構成変更をサポートしていないサーバノードを再起動してください。