ここでは、以下の変更手順について説明します。
ExpressまたはWebコンソールで使用しているポート番号の変更
運用管理サーバのIPアドレスの変更
Expressで使用するポート番号を変更する場合
Expressで使用しているポート番号を変更します。
ポート番号はシステムのサービスファイルで定義されており、Expressでは、以下のポート番号を使用しています。
なお、説明中のポート番号はデフォルト値です。インストール時や運用中にポート番号を変更しているときは、変更後の番号に置き換えてお読みください。
ポート番号 | サービス名 | プロトコル | 説明 |
---|---|---|---|
9855 | esfmanagerweb | tcp | Webコンソールで使用するポート番号です。 |
1226 | stgxfws | tcp | 構成管理およびポーリング監視で使用するポート番号です。 |
24916 | sscruiserm | tcp | Expressの内部で使用するポート番号です。 |
参考
手順内では、ディレクトリを以下のように表記しています。
$INS_DIR: ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
$ENV_DIR: ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「環境設定ディレクトリ」です。
以下の手順に従って、Expressで使用するポート番号を変更してください。
テキストエディタなどで、"%SystemRoot%\system32\drivers\etc\services"ファイルを開きます。
変更するサービス名のエントリーを抽出し、ポート番号を変更します。
ポート番号は、1024~65535の範囲で入力できます。なお、ポート番号を変更する場合は、5001~32768の範囲の値を推奨します。
# <service name> <port number>/<protocol> [aliases...] [#<comment>] # stgxfws 1226/tcp esfmanagerweb 9855/tcp sscruiserm 24916/tcp
"%SystemRoot%\system32\drivers\etc\services"ファイルを保存し、閉じます。
Webコンソールで使用するポート番号を変更した場合は、httpd.confファイルを編集します。
テキストエディタなどで、"$INS_DIR\Common\sys\apache\conf\httpd.conf"ファイルを開きます。
Listenディレクティブに記載されている、下記に赤字で記載したポート番号(9855)を別の番号に置き換えます。
Listen 9855
"$INS_DIR\Common\sys\apache\conf\httpd.conf"ファイルを保存し、閉じます。
サービスを再起動します。
運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを停止します。
> $INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat
運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを開始します。
> $INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat
運用管理サーバで、サーバ情報変更指示ファイルを作成します。作成したサーバ情報変更指示ファイルを-fオプションに指定し、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してポート番号を変更します。
以下は、サーバ情報変更指示ファイル名が"c:\acm\modfile"の場合の実行例です。
> $INS_DIR\ACM\bin\stgxfwcmmodsrv -f c:\acm\modfile
運用管理サーバを再起動します。
参照
stgxfwcmmodsrvコマンドおよびサーバ情報変更指示ファイルの詳細は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。
Webコンソールで使用するポート番号を変更する場合
Webコンソールでは、下記のポートも内部的に利用しています。
ポート番号 | プロトコル | 説明 |
---|---|---|
28005 | tcp | Expressが内部的に利用するポート番号です。 |
28009 | tcp | Expressが内部的に利用するポート番号です。 |
28443 | tcp | Expressが内部的に利用するポート番号です。 |
15432 | tcp | Expressが内部的に利用するポート番号です。 |
上記のポートが他のアプリケーションで利用されている場合、Webコンソールの動作に影響を与えます。
その場合、下記の手順に従って、ポートを変更してください。
運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを停止します。
> $INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat
テキストエディタなどで、下記のファイルを開きます。
$INS_DIR\Common\sys\tomcat\conf\server.xml
$INS_DIR\Common\sys\apache\conf\httpd.conf
$ENV_DIR\Common\etc\db\data\postgresql.conf
$INS_DIR\Common\sys\tomcat\webapps\esf\WEB-INF\config\database.yml
下記の部分で、赤字で記載したポート番号(28005、28009、28443、15432)を別の番号に置き換えます。
server.xml
Serverタグのportに記載されているポート番号を変更します。
<Server port="28005" shutdown="SHUTDOWN">
ConnectorタグのportおよびredirectPortに記載されているポート番号を変更します。
<Connector port="28009" address="127.0.0.1" enableLookups="false" redirectPort="28443" protocol="AJP/1.3" />
httpd.conf
ProxyPassおよびProxyPassReverseディレクティブに記載されているポート番号を変更します。
ProxyPass / ajp://localhost:28009/ timeout=900 ProxyPassReverse / ajp://localhost:28009/
postgresql.conf
portディレクティブに記載されているポート番号を変更します。
port = 15432 # (change requires restart)
database.yml
portディレクティブに記載されているポート番号を、postgresql.confに記述したポート番号と同じ番号に変更します。
port: 15432
変更後、これらのファイルを保存し、閉じます。
運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを開始します。
> $INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat
ETERNUS SF SNMP Trap Serviceで使用するポート番号を変更する場合
SNMPv3プロトコルを使用してSNMPトラップ監視を行う場合に使用するETERNUS SF SNMP Trap Serviceは、通常は162/udpポートを使用しますが、変更する場合は下記の手順で実施してください。
%SystemRoot%\system32\drivers\etc\servicesファイルを編集して、ETERNUS SF SNMP Trap Serviceで使用するポート番号を変更します。
以下の行のポート番号を、変更したいポート番号に編集します(この行が記載されていない場合は、行ごと追加してください)。
escwksttr-trap 28162/udp
ETERNUS SF Managerを停止します。
停止方法は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「マネージャーの起動と停止」を参照してください。
また、ETERNUS SF SNMP Trap Serviceも停止してください。
ETERNUS SF Managerを起動します。
起動方法は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「マネージャーの起動と停止」を参照してください。
また、ETERNUS SF SNMP Trap Serviceも起動してください。
運用管理サーバのIPアドレスを変更します。
参考
手順内では、ディレクトリを以下のように表記しています。
$INS_DIR: ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
以下の手順に従って、運用管理サーバのIPアドレスを変更してください。
運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを停止します。
> $INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat
運用管理サーバのIPアドレスを変更します。
運用管理サーバで以下のバッチを実行して、サービスを開始します。
> $INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat
運用管理サーバで、サーバ情報変更指示ファイルを作成します。作成したサーバ情報変更指示ファイルを-fオプションに指定し、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行してIPアドレスを変更します。
以下は、サーバ情報変更指示ファイル名が"c:\acm\modfile"の場合の実行例です。
> $INS_DIR\ACM\bin\stgxfwcmmodsrv -f c:\acm\modfile
SNMPトラップの送信先に運用管理サーバのIPアドレスを設定している場合は、設定されている運用管理サーバのIPアドレスをETERNUS Web GUIを使って変更します。
詳細は、ETERNUS Web GUIのマニュアルを参照してください。
運用管理サーバを再起動します。
Webコンソールを起動し、IPアドレスを変更した運用管理サーバで動作しているExpressマネージャーに接続します。
参照
stgxfwcmmodsrvコマンドおよびサーバ情報変更指示ファイルの詳細は、運用管理サーバのOSに対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。
装置の障害監視をSNMPv1プロトコルだけで運用している運用管理サーバにおいて、以下の運用環境変更を行う場合は、運用管理サーバでSNMPトラップデーモンの設定変更が必要です。
SNMPv3プロトコルで障害監視を行う装置を追加する場合
障害監視を行っている装置の通信プロトコルをSNMPv1からSNMPv3へ変更する場合
以下の手順でExpressマネージャーを停止します。
サービス画面を開きます。
Windows Server 2012以降の場合
[コントロールパネル]-[システムとセキュリティ]-[管理ツール]-[サービス]をクリックします。
上記以外のWindows環境の場合
[コントロールパネル]-[管理ツール]-[サービス]をクリックします。
"ETERNUS SF Manager Tomcat Service"を選択し、[停止]ボタンをクリックします。
以下の手順でトラップ監視サービスを停止します。
サービス画面を開きます。
"SNMPトラップ監視サービス"を選択し、[停止]ボタンをクリックします。
『ETERNUS SF 導入ガイド』の「Expressマネージャーのセットアップ」の「SNMPトラップ設定(Windows環境の場合)」の「SNMPv3プロトコルだけを利用して装置を監視する場合、またはSNMPv1プロトコルおよびSNMPv3プロトコルを利用して装置を監視する場合」にある以下のどちらかの箇所を参照して、環境を設定してください。
「SNMPトラップを利用する他アプリケーション(Systemwalker Centric Manager、ServerView Resource Orchestratorなど)が同居しないとき」の手順2以降
「SNMPトラップを利用する他アプリケーション(Systemwalker Centric Manager、ServerView Resource Orchestratorなど)が同居するとき」の手順2以降
SNMPトラップデーモンの設定を変更したあとは、SNMPv3用のユーザー情報の登録、管理対象装置へのSNMPv3用の設定が必要です。設定方法は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「SNMP通信の認証」の「SNMPv3」を参照してください。
本製品に登録している以下の装置の通信におけるSSLバージョンの設定変更で、プロトコルMaintenance-SecureのTLSv1.2を無効化した場合、またはTLSv1.2とTLSv1.1を無効化した場合は、ETERNUS SF Managerの再起動を実施してください。
ETERNUS DX60 S4/DX100 S4/DX200 S4
ETERNUS DX60 S3/DX100 S3/DX200 S3
ETERNUS AF250 S2
ETERNUS AF250
ETERNUS DX200F