以下に該当する場合は、それぞれに記載されている対処を行ってください。
(1) GDSのボリュームに対するACMのバックアップまたはレプリケーションの操作が失敗する。
説明
Linuxのudev機能が管理するby-idファイル(/dev/disk/by-idディレクトリに作成されるシンボリックリンクファイル)は、再作成されることがあるため、一時的に存在しなくなる場合があります。この場合に、ACMのバックアップまたはレプリケーションの操作を行うと、以下のいずれかのエラーメッセージが出力され、操作が失敗します。
swst0642 Mirror volume cannot be set up in Backup Volume.
swst0740 The advanced copy function cannot be used. Error=2 (invalid logical volume name.)
swsrp0740 The advanced copy function cannot be used. Error=2 (invalid logical volume name.)
swsrp3682 The device information could not be acquired. Device Name=<DeviceName>, Error=2560, Detail=STX error occurred.[2 (invalid logical volume name.)]
対処
GDSのログファイル /var/opt/FJSVsdx/msglog/sdxbyid_link.log を参照し、操作が失敗した時刻より後に、by-idファイルが存在することを示すメッセージ(INFO: by-id exists)が出力されたことを確認してから、操作を再実行してください。
例
バックアップ操作が失敗
# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名:/dev/disk/by-id/XXXX -Xdevmap Device-Map-File swst0740 The advanced copy function cannot be used. Error=2(invalid logical volume name.) |
手順1.で指定したby-idファイルの作成時刻を抽出
# grep "/dev/disk/by-id/XXXX" /var/opt/FJSVsdx/msglog/sdxbyid_link.log 12/12/31 23:45:00: INFO: /dev/disk/by-id/XXXX exists : 13/01/01 12:34:00: INFO: /dev/disk/by-id/XXXX exists |
手順1.の実行時刻とby-idファイルの再作成時刻を比較
手順2.の出力結果のうち、"INFO: by-id exists"が最後に出力された時刻(上記の例では 13/01/01 12:34:00)が、手順1.の実行時刻より遅いことを確認してから、手順4.を実行します。
バックアップ操作を再実行
# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名:/dev/disk/by-id/XXXX -Xdevmap Device-Map-File /dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名:/dev/disk/by-id/XXXX swstbackup completed |
(2) GDSのボリュームに対するACMのバックアップまたはレプリケーションの実行状況を確認すると、Status欄に"?????"と表示される。
説明
Linuxのudev機能が管理するby-idファイル(/dev/disk/by-idディレクトリに作成されるシンボリックリンクファイル)は、再作成されることがあるため、一時的に存在しなくなる場合があります。この場合に、ACMのバックアップまたはレプリケーションの実行状況を確認すると、Status欄に"?????"と表示されます。
対処
GDSのログファイル /var/opt/FJSVsdx/msglog/sdxbyid_link.log を参照し、現象が発生した時刻より後に、by-idファイルが存在することを示すメッセージ(INFO: by-id exists)が出力されたことを確認してから、実行状況の表示を再実行してください。
(3) ACMの「管理対象サーバ配下のデバイス情報の取込み」を行うと、SDXオブジェクトのデバイス形式がby-id名から、by-path名または互換デバイス名(sdX)に変更される。
説明
Linuxのudev機能が管理するby-idファイル(/dev/disk/by-idディレクトリに作成されるシンボリックリンクファイル)は、再作成されることがあるため、一時的に存在しなくなる場合があります。この場合に、ACMのWebコンソールまたはデバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev)による「管理対象サーバ配下のデバイス情報の取込み」を行うと、SDXオブジェクトのデバイス形式がby-id名から、by-path名または互換デバイス名(sdX)に変更されます。
正常時のデバイス形式
/dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名:/dev/disk/by-id/XXXX
現象発生時のデバイス形式
/dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名:/dev/disk/by-path/XXXX
または
/dev/sfdsk/クラス名/dsk/ボリューム名:sdX
対処
GDSのログファイル /var/opt/FJSVsdx/msglog/sdxbyid_link.log を参照し、現象が発生した時刻より後に、by-idファイルが存在することを示すメッセージ(INFO: by-id exists)が出力されたことを確認してから、「管理対象サーバ配下のデバイス情報の取込み」を再実行してください。