OS のメッセージについて、以下に該当する場合は、それぞれに記載されている対処を行ってください。
(1) ノード起動時にメッセージが出力される。
説明
ノード起動時に以下のメッセージが出力されることがあります。
sfdsksys: no version for "sfdskd_event_exist" found: kernel tainted.
RHEL7 環境で、ノード起動時にコンソールとシステムログに以下のメッセージの一部またはすべてが出力されることがあります。XXXXXXXX は 40桁の16進数です。
kernel: Request for unknown module key 'FUJITSU Software: Fujitsu BIOS DB FJMW Certificate: XXXXXXXX' err -11
kernel: sfdsk_lib: loading out-of-tree module taints kernel.
kernel: sfdsk_lib: module verification failed: signature and/or required key missing - tainting kernel
対処
本メッセージが出力されても、システムへの影響はありません。対処は不要です。
(2) ノード起動時やコマンド実行時に SCSI ioctl に関するメッセージが出力される。
説明
以下のいずれかの条件のとき、"program sdxservd is using a deprecated SCSI ioctl, please convert it to SG_IO" というメッセージが出力されることがあります。
ノードを起動したとき
ディスクをクラスに登録したとき
物理ディスクの交換 (sdxswap -O コマンド) を実行したとき
物理ディスクの復旧 (sdxswap -I コマンド) を実行したとき
トラブル調査資料の採取 (pclsnap コマンドまたは sdxsnap.sh コマンド) を実行したとき
対処
本メッセージが出力されても、システムへの影響はありません。対処は不要です。
(3) ノード起動時やコマンド実行時にスタック情報が出力される。
説明
以下のいずれかの操作を行うと、"Call Trace:" のメッセージを先頭とするスタック情報がコンソールとシステムログに出力されることがあります。
ボリュームの削除 (sdxvolume -R コマンド)
スライスの再組込み (sdxslice -R コマンド)
システム起動
対処
本メッセージが出力されても、システムへの影響はありません。対処は不要です。
(4) ノード起動時またはトラブル調査資料の採取時に devlabel のメッセージが出力される。
説明
ノード起動時またはトラブル調査資料の採取時 (pclsnap、sdxsnap.sh、または FJQSS 実行時) に以下のメッセージが出力されることがあります。
devlabel: devlabel's temporary ignore list /etc/sysconfig/devlabel.d/ignore_list has been emptied due to a change in device configuration.
devlabel: The device /dev/sdXX is being put in devlabel's temporary ignore list /etc/sysconfig/devlabel.d/ignore_list to avoid errors.
devlabel: The device old_device is now known as new_device./etc/opt/FJSVsdx/.devlabel/class/sdx_dev_999_999 now points to the new name.
devlabel: The symlink /etc/opt/FJSVsdx/.devlabel/class/sdx_dev_999_999 -> device is being ignored in /etc/sysconfig/devlabel because the correct device cannot be found.
devlabel: devlabel service started/restarted
対処
本メッセージが出力されても、システムへの影響はありません。対処は不要です。
(5) errata カーネル適用時に sfdsksys モジュールに関するメッセージが出力される。【RHEL7】
説明
システムディスクをミラーリングしている環境で errata カーネルを適用すると、コンソールに以下の OS のエラーメッセージが出力されることがあります。
Failed to install module sfdsksys
対処
以下のコマンドを実行し、インストールした errata カーネルの版数が表示されるか確認してください。
# rpm -q kernel
インストールした errata カーネルの版数が表示された場合、errata カーネルは正常に適用されており、対処は必要ありません。
インストールした errata カーネルの版数が表示されない場合、当社の技術員に連絡してください。
(6) ノード起動時にメッセージが出力され、GDS が起動しない。【RHEL7】
説明
Secure Boot に対応していない環境で Secure Boot を有効にした場合、ノード起動時に以下のメッセージがコンソールやシステムログに出力され、GDS が起動しないことがあります。XXXXXXXX は 40桁の16進数です。
kernel: Request for unknown module key 'FUJITSU Software: Fujitsu BIOS DB FJMW Certificate: XXXXXXXX' err -11
bash: modprobe: ERROR: could not insert 'sfdsk_lib': Required key not available
bash: modprobe: ERROR: could not insert 'sfdsksys': Required key not available
bash: modprobe: ERROR: could not insert 'sfdsk': Required key not available
systemd: Failed to start PRIMECLUSTER Global Disk Services (fjsvsdx) service.
対処
Secure Boot に対応していない環境で Secure Boot を有効にしている場合は、Secure Boot を無効にしてください。
(7) ノード起動時にメッセージが出力され、システムが起動しない。【RHEL7】
説明
Secure Boot に対応していない環境でシステムディスクミラーリングの設定を行い、Secure Boot を有効にした場合、ノード起動時に以下のメッセージがコンソールやシステムログに出力され、システムが起動しないことがあります。
bash: modprobe: ERROR: could not insert 'sfdsksys': Required key not available
対処
Secure Boot に対応していない環境で Secure Boot を 有効にしている場合は、Secure Boot を無効にしてください。
(8) ノード停止時に ext4 ファイルシステムのエラーメッセージが出力される。
説明
ノード停止時にコンソールに以下のメッセージに出力されることがあります。
end_request: I/O error, dev dev, sector NNNNNNNN EXT4-fs error (device device):
ext4_find_entry: reading directory #inode offset N
dev はシステムディスクのデバイス名、N は数字、device は/etc/opt ディレクトリが含まれるファイルシステムのマウントデバイス、inode はエラーが発生したディレクトリの i ノード番号です。
対処
以下のコマンドを実行し、/etc/opt/FJSVsdx ディレクトリの i ノード番号を確認してください。
# ls -ldi /etc/opt/FJSVsdx 41391133 drwxr-xr-x. 4 root root 4096 Oct 2 14:03 /etc/opt/FJSVsdx iノード番号
i ノード番号が inode と一致する場合、本メッセージはノード停止時に GDS のsdxmond デーモンが /etc/opt/FJSVsdx ディレクトリ配下のファイルを参照しているために出力されたと判断できます。この場合、システムへの影響はないため、対処は不要です。
i ノード番号が inode と一致しない場合、本メッセージは GDS とは無関係のメッセージである可能性が高いです。当社の技術員にお問合せください。
(9) システム起動時または GDS の操作実行時に、 systemd や systemd-udevd のメッセージが出力される。【RHEL7】
説明
システム起動時または GDS の操作実行時に、以下の systemd や systemd-udevd のメッセージがコンソールおよび /var/log/messages ファイルに出力されます。
device は共用クラスまたはローカルクラスに登録されているディスクの物理ディスクです(例: /dev/sdf )。
RHEL7.2 以降のシステムにおいて、以下の場合に出力されます。
共用クラスまたはローカルクラスへのディスク登録時
システム起動時
device は共用クラスまたはローカルクラスに登録されているディスクの物理ディスク上のパーティションです(例: /dev/sdf2 )。
RHEL7.2 以降のシステムにおいて、以下の場合に出力されます。
共用クラスまたはローカルクラスのボリューム作成時
システム起動時
device は GDS のボリュームのデバイスです(例: /dev/sfdsk32, /dev/sfdsk/gdssys2 )。
RHEL7.2 以降のシステムにおいて、以下の場合に出力されます。
任意のタイプのクラスのボリューム作成時
システム起動時
device はルートクラスのボリュームに対応するパーティションです(例: /dev/sdd5 )。
N および M は数値です。
RHEL7 以降のシステムにおいて、以下の場合に出力されます。
「システムディスク設定」実行時
「システムディスク解除」実行時
システムディスクに対する「物理ディスク交換」実行時
システムディスクに対する「物理ディスク復旧」実行時
device, device1, device2 はパーティションを表す文字列です。
device1, device2 はボリュームに対応するパーティション、または、ボリュームのデバイスです。
[例1]
systemd: Device dev-disk-by\x2duuid-0028c72b\x2dad94\x2d4b27\x2d912b\x2dbe389de83cd2.device appeared twice with different sysfs paths /sys/devices/pci0000:00/0000:00:10.0/host2/target2:0:0/2:0:0:0/block/sda/sda2 and /sys/devices/pci0000:00/0000:00:10.0/host2/target2:0:1/2:0:1:0/block/sdb/sdb2
[例2]
systemd: Device dev-disk-by\x2duuid-75C6\x2d77DC.device appeared twice with different sysfs paths /sys/devices/virtual/block/sfdsk!gdssys6 and /sys/devices/pci0000:00/0000:00:15.0/0000:03:00.0/host2/target2:0:1/2:0:1:0/block/sdb/sdb1
RHEL7.2 以降のシステムにおいて、以下の場合に出力されます。
システム起動時
対処
本メッセージが出力されても、システムへの影響はありません。対処は不要です。
(10) ボリューム作成時に multipathd のメッセージが出力される。
説明
ボリューム作成時に、以下のメッセージがコンソールやシステムログに出力されることがあります。X は数値です。
multipathd: sfdskX: add path (uevent)
multipathd: sfdskX: failed to get path uid
multipathd: uevent trigger error
対処
本メッセージが出力されても、システムへの影響はありません。対処は不要です。
メッセージ出力を抑止したい場合は、DM-MP の設定ファイル /etc/multipath.conf のブラックリストに、以下の記述を追加してください。
devnode "^sfdsk[0-9]+$"
記述例:
blacklist { devnode "^sfdsk[0-9]+$" }
(11) SELinux に関するメッセージが出力される。
説明
サーバ間ミラーリング機能を使用している場合、ノードの再起動後やネットワーク異常の復旧後に、以下の SELinux に関するメッセージが出力されることがあります。
setroubleshoot: failed to retrieve rpm info for /var/opt/FJSVsdx/log/ファイル名
setroubleshoot: Plugin Exception restorecon_source
setroubleshoot: SELinux is preventing /usr/sbin/iscsiadm from read access on the file /var/opt/FJSVsdx/log/ファイル名. For complete SELinux messages. run sealert -l ID
python: SELinux is preventing /usr/sbin/iscsiadm from read access on the file /var/opt/FJSVsdx/log/ファイル名.
・・・
対処
本メッセージが出力されても、システムへの影響はありません。対処は不要です。
(12) システム起動時に modprobe と systemd のエラーメッセージが出力され、GDS が起動しない。【RHEL7】
説明
システム起動時にメジャ番号 234 がすでに使用中の場合、システムログに以下のエラーメッセージが出力されることがあります。
modprobe: ERROR: could not insert 'sfdsklog': Device or resource busy
...
systemd: fjsvsdx.service: main process exited, code=exited, status=1/FAILURE
systemd: Failed to start PRIMECLUSTER Global Disk Services (fjsvsdx) service.
systemd: Unit fjsvsdx.service entered failed state.
systemd: fjsvsdx.service failed.
...
このとき、GDS の sfdsklog ドライバのロードが失敗し、GDS が起動されないため、共用ディスク装置のリソース登録 (clautoconfig コマンド)、GDS の操作、および、GDS のボリュームへのアクセスは失敗します。
対処
sfdsklog ドライバのメジャ番号を 300 以上に変更してください。
sfdsklog ドライバのメジャ番号の変更方法は、「8.8.2 sfdsklog ドライバのメジャ番号の変更方法」を参照してください。
(13) GDS のボリュームのデバイス名が sfdskX の形式で表示され、どのボリュームについてのメッセージなのかわからない。
説明
OS のメッセージに、GDS のボリュームのデバイス名が sfdskX の形式で表示されることがあります。
例) kernel: XFS (sfdsk33): Internal error ...
対処
OSのメッセージに表示された sfdskX の形式のデバイスに対応する GDS のボリュームは、以下の方法で確認できます。
sfdskX の形式のデバイスのメジャ番号とマイナ番号を確認します。
以下の例では、sfdsk33 のメジャ番号は 487、マイナ番号は 33 です。
例) sfdsk33 のメジャ番号とマイナ番号を確認する場合
# ls -l /dev/sfdsk33
brw-rw----. 1 root disk 487, 33 Feb 21 16:32 /dev/sfdsk33 |
メジャ番号とマイナ番号が手順1 で確認した値と一致するボリュームを探します。
以下の例では、メジャ番号が 487、マイナ番号が 33 のボリュームは /dev/sfdsk/class0001/dsk/volume2 であるため、sfdsk33 に対応するボリュームは /dev/sfdsk/class0001/dsk/volume2 であることがわかります。
例)
# ls -l /dev/sfdsk/*/dsk
/dev/sfdsk/class0001/dsk:
total 0
brw-------. 1 root root 487, 32 Feb 21 16:31 volume1
brw-------. 1 root root 487, 33 Feb 21 16:32 volume2
brw-------. 1 root root 487, 34 Feb 21 16:32 volume3
... |