運用システムのハードウェアを復旧した後、災害対策システムのデータを用いて運用システムを復旧する場合の手順について説明します。
復旧手順の概要は以下のとおりです。
ストレージのコピー処理を停止します。
運用システムで、システムバックアップからのリストアを行います。
運用システムにローカルクラスまたは共用クラスのオブジェクトが存在する場合、オブジェクト構成情報を削除します。(sdxconfig Remove コマンド)
共用クラスはsdxattr -Cコマンドによりローカルクラスに変更してから削除します。
ストレージ装置の交換などによりオブジェクト構成情報が削除できない場合、構成情報の強制削除が必要です。強制削除方法については、当社の技術員にお問合せください。
「I.1 災害対策システムの構築」の手順1でバックアップした構成ファイルを変換します。各ミラーグループから、ストレージのコピー処理のコピー先以外のディスクを削除します。(sdxconfig Convert -e remove コマンド)
ストレージのスライス単位のコピー機能(ETERNUS ディスクアレイの REC など)を使用する場合は、運用システムでオブジェクト構成情報をリストアします。(sdxconfig Restore コマンド)
sdxconfig Restore コマンド実行後、コマンドを実行したサーバを再起動します。
サーバが再起動された後、共用クラスの設定 (ローカルから共用へのタイプ変更) (sdxattr -C コマンド)、および、共用クラスをクラスタアプリケーションで使用するための設定 (hvgdsetup -a コマンド) を行います。
ストレージのコピー機能を使用して、災害対策システムの1筐体から運用システムの1筐体にローカルクラスと共用クラスのデータをコピーします。
ストレージのコピー処理が等価性維持状態になったら、ストレージのコピー処理を停止します。
ストレージのLUN単位のコピー機能(ACM CCMなど)を使用した場合は、運用システムでオブジェクト構成情報をリストアします。(sdxconfig Restore コマンド)
sdxconfig Restore コマンドでは、-e chkps オプションを指定してください。
sdxconfig Restore コマンド実行後、コマンドを実行したサーバを再起動します。
サーバが再起動された後、共用クラスの設定 (ローカルから共用へのタイプ変更) (sdxattr -C コマンド)、および、共用クラスをクラスタアプリケーションで使用するための設定 (hvgdsetup -a コマンド) を行います。
運用システムでストレージをミラーリングする場合は、運用システムでミラーグループにディスクを追加します。(sdxdisk -M コマンド、sdxdisk -C コマンド)