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PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.5
FUJITSU Software

A.2.7 ディスクサイズ

ディスクの有効サイズ

物理ディスクの領域のうち、ボリュームを作成する領域として使用できる容量は、物理ディスクのサイズをシリンダ境界に切り捨てて、占有スライスのサイズを引いたサイズとなります。このサイズのことを、ディスクの有効サイズと呼びます。


占有スライスのサイズ

占有スライスとは、GDS が、構成情報や高速等価性回復機構 (JRM) 用のログなどを格納するために、各ディスクに確保する領域のことです。

占有スライスは、物理ディスクをクラスに登録した際に確保されます。同じクラス内の各ディスクに確保される占有スライスは、同じサイズです。共用クラスおよびローカルクラスの場合、クラスの占有スライスのサイズは、クラスに最初に登録されたディスクのサイズによって決まります。

占有スライスのサイズは、以下のように見積ることができます。以下の見積り値は、物理ディスク内に確保される占有スライスの最大サイズです。占有スライスのサイズが、見積り値を超えることはありません。

JRM 用のログのサイズは、ボリュームのサイズによって決まります。そのため、クラスに最初に登録されたディスクより大きなサイズのディスクをクラスに登録してミラーボリュームを作成すると、占有スライスのサイズが不足して JRM 用のログ領域が獲得できない場合があります。この場合、そのボリュームでは JRM が使用できません。したがって、クラスに登録する最大のディスクを最初に登録することを推奨します。

なお、物理ディスクをシャドウクラスに登録する場合、占有スライスのサイズは、物理ディスクのディスクラベルに記録されている占有スライスのサイズによって決まります。このため、物理ディスクをシャドウクラスに登録する順序によらず、シャドウクラスと対応するディスククラスの占有スライスのサイズは同じになります。したがって、物理ディスクをシャドウクラスに登録する順序を気にする必要はありません。


シリンダサイズ

ローカルクラスまたは共用クラスに登録されたディスクのシリンダサイズは、32768 ブロック (=16MB) になります。ローカルクラスまたは共用クラスに登録するディスクの容量を見積もる場合は、シリンダサイズを 16MB として計算してください。


1TB 以上の容量のディスク

1TB 以上の容量のディスクをクラスに登録して管理する場合、ディスクラベルを EFI 形式にする必要があります。ディスクラベル形式が VTOC 形式の場合やディスクラベルが作成されていない場合は、クラスに登録する前に format(1M)コマンドを使用して EFI ラベルを作成してください。ディスクラベル形式の詳細は、「A.2.5 ディスクラベル」を参照してください。


大容量の EFI ラベル付きディスクの登録/削除

容量の大きい EFI ラベル付きディスクを使用する場合、ディスクの登録や削除に時間がかかることがあります。実行時間はシステムによって異なりますが、以下が目安になります。(どちらの方法で計算しても値は同じになります。計算しやすい方で計算してください。)