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PRIMECLUSTER  Cluster Foundation 導入運用手引書 4.5
FUJITSU Software

第6章 CFトポロジテーブル

本章では、Cluster Admin GUIのCFトポロジテーブルについて説明します。

CFトポロジテーブルはCluster Admin GUIのCF部分の一部です。トポロジテーブルは、GUIの [ツール] - [トポロジ] メニューから呼び出せます (“4.6 トポロジテーブルの表示”を参照)。GUIのCFウィザードによるCF構成設定中にも使用可能です。

トポロジテーブルは、CFの観点からネットワーク構成を表示するために用意されています。どのデバイスとどのデバイスが同じインタコネクト上にあり、通信が可能であるかを示します。

トポロジテーブルは、イーサネットデバイスのみを扱います。IPインタコネクトについては、CFで使用され、CF over IPの設定がなされていてもトポロジテーブルには含まれません。

表示されるデバイス

トポロジテーブルは、全ノードに対してCF pingを実行し、その結果を解析することにより生成されます。PRIMECLUSTER 4.0より前のシステムでは、CFドライバがロードされると、すべてのイーサネットデバイスに対して、CF構成設定の有無を問わずに、ドライバのモジュールがプッシュされていました。これにより、クラスタの全ノード上の全イーサネットデバイスにCF pingを行うことが可能になっていました。こうして、すべてのイーサネットデバイスがトポロジテーブルに表示されていました。

PRIMECLUSTER 4.0から、この処理が変更されました。4.0から、CF製品では2種類のドライバのロード方式が用意されています。cfconfig -lでは、4.0より前のシステムと同じ方法でドライバがロードされます。CFモジュールはシステム上のすべてのイーサネットデバイスにプッシュされます。これに対し、新たに用意されたオプションcfconfig -Lを使用すると、CFモジュールはCFで使用するように設定されたイーサネットデバイスのみにプッシュされます。

-Lオプションにはいくつかの利点があります。大きなディスクアレイを備えたシステムでは、CFドライバのロード時間が大幅に短縮されます。ハードウェアの動的再構成機能を備えたSPARC Enterprise Mシリーズのシステムでは、CFモジュールが使用していないイーサネットコントローラは、より簡単に他のパーティションに移すことができるようになります。これらの利点により、CFのロードを行うrcスクリプトでは-Lオプションを使用します。

しかし、-Lオプションでは、CF pingの送受信ができるデバイスは、構成済みのデバイスに限定されます。CFは、システムに存在する他のイーサネットデバイスについての情報を持っていません。したがって、トポロジテーブルでデバイスを表示すると、-LオプションでCFがロードされたノードの場合、CFに構成設定済みのデバイスのみが表示されます。

稼動中のクラスタでは、-lでロードされたノードと-Lでロードされたノードが混在する可能性があります。この場合、-lでロードされたノードのイーサネットデバイスはトポロジテーブルにすべて表示されますが、-Lでロードされたノードの場合は、CF構成済みのデバイスしか表示されません。トポロジテーブルでは、-Lオプションでロードされたノードの後ろには、アスタリスクが表示されます。

クラスタが全く構成されていない場合、CFウィザードは、-lを使ってCFドライバを各ノードにロードします。これによりすべてのノード上の、すべてのデバイスが表示されます。構成が完了すると、CFウィザードが、新しく構成されたノードからCFドライバをアンロードし、-Lオプションを使って再びロードします。これにより、これ以降にトポロジテーブルが稼動中のクラスタで起動されると、通常は構成済みのデバイスのみが表示されます。

CFがすでにロードされている既存のクラスタに対し、CFウィザードを使用してCFノードを追加すると、CFウィザードは、新しいノードに-lオプションでCFドライバを追加するため、すべてのデバイスが表示されます。しかし、すでに構成済みのノードでは、-LオプションでCFドライバをロードする可能性があるため、これらのノードについては構成済みのデバイスのみが表示されます。

ここからは、トポロジテーブルのフォーマットについて説明します。以下に挙げる例では、特に明示しない限り、各ノードのすべてのデバイスが表示可能であるとします。これは、CFクラスタを最初に構成設定したときの状態です。