利用料金は、すべてのリソースに対して、<リソース使用量>×<単価>で算出されます。
利用料金計算方法は、定額課金と従量課金の2種類の種別があります。
定額課金では、リソースの使用時間にかかわらず、固定の利用料金で計算されます。
従量課金では、リソースの使用時間に比例して利用料金計算されます。
利用料金計算方法の種別はリソースごとに決まっています。
各リソースに対する使用量および利用料金計算種別を以下の表で示します。
リソース | 使用量 | 種別 |
---|---|---|
基本料金 | 業務システムが登録されてから削除されるまで、毎月"1"とします。 | 定額課金 |
初期費用 | 業務システムの登録月のみ"1"とします。 | 定額課金 |
運用オプション | 運用情報オプションファイルに指定された使用量種別により使用量が設定されます。使用量種別については"2.11.3 運用オプション情報"を参照してください。 | 定額課金 |
仮想マシン | 仮想マシンが稼働している間の時間とします。仮想マシンが停止している間の時間は加算されません。 | 従量課金 |
システムディスクイメージ | システムディスクイメージを選択している仮想マシンが、配備されてから削除されるまでの時間とします。 | 従量課金 |
追加データディスク | "<追加データディスクの使用時間>×<追加データディスク数>"とします。
| 従量課金 |
スナップショット | "<スナップショットの使用時間>×<スナップショットサイズの合計値>"とします。
| 従量課金 |
SLB | SLBの台数とします。 月度内で最大の利用料金となるSLB構成が採用されます。 | 定額課金 |
RDB | RDBの台数とします。 月度内で最大の利用料金となる構成が採用されます。 | 定額課金 |
使用量の各時間は、1日の合計値をミリ秒単位で集計し、集計結果を分単位に換算したものです。
端数が30秒以上の場合は1分に切り上げ、30秒未満の場合は0分に切り捨てます。
ポイント
プロジェクト、業務システムを削除、異動または移管させた場合、利用料金計算対象の組織と利用料金は以下のとおりです。
プロジェクト、業務システムを削除した場合
定額課金のリソースは定額の利用料金で計算されます。
従量課金のリソースは削除した時点までの使用時間で利用料金計算されます。
削除した業務システムで発生した利用料金は、業務システムの削除後も[利用料金]画面に表示されます。
業務システムを別のプロジェクトに異動させた場合
定額課金のリソースは、異動先のプロジェクトの費用負担元コードに紐づく組織に定額の利用料金が計算されます。異動元のプロジェクトの費用負担元コードに紐づく組織には利用料金はかかりません。
従量課金のリソースは、異動先のプロジェクトの費用負担元コードに紐づく組織に、異動後の使用時間に比例した利用料金が加算されます。異動元のプロジェクトの費用負担元コードに紐づく組織には、異動前までの使用時間に比例した利用料金が加算されます。
また、異動前と異動後で別の業務システムとして[利用料金]画面に表示されます。
利用料金調整は、異動元のプロジェクトの費用負担元コードに紐づく組織に計算されます。移動先のプロジェクトの費用負担元コードに紐づく組織には利用料金はかかりません。
プロジェクトの費用負担元コードを変更した場合(移管)
定額課金のリソースは、変更先の費用負担元コードに紐づく組織に利用料金が加算されます。変更元の費用負担コードに紐づく組織には加算されません。
従量課金のリソースは、変更先の費用負担元コードに紐づく組織には変更後の使用時間に比例した利用料金が加算されます。変更元の費用負担元コードに紐づく組織には変更前までの使用時間に比例した利用料金が加算されます。
また、プロジェクトの費用負担元コードを変更した場合には、変更前と変更後で別のプロジェクトとして[利用料金]画面に表示されます。
メニューを変更した場合、変更後の単価はメニューの変更申請が承認された時点から、利用料金計算へ反映されます。
定額課金の場合
利用料金には、月度内で最大の利用料金となる単価が採用されます。つまり、メニューを変更して単価を値下げした場合、変更した月度では変更前の単価が採用される場合があります。
従量課金の場合
[利用料金]画面において、単価変更後の料金として新たな行が追加されます。システムデータディスク、追加データディスク、スナップショットの料金計算では、メニューで指定した月額を1時間あたりの単価に変換して計算します。
買い切り課金
利用料金には、月度内で最大の利用料金となる単価が採用されます。つまり、メニューを変更して単価を値下げした場合、変更前の単価が採用される場合があります。
1時間あたりの単価は以下の計算式で算出します。
1時間あたりの単価=指定した月額/(24[時間]×30[日])
※1か月を30日として計算します。小数第5位を四捨五入します。
使用時間は単位を[時間]に変換して計算します。小数第3位を切り上げます。
追加データディスク数の変更・スナップショットの追加/削除を行った場合、[利用料金]画面において、変更後の料金は変更前と同一の行に加算されます。
例
追加データディスク、スナップショットの構成が運用中に変更された場合、利用料金の計算式と利用料金表示は以下のとおりです。
追加データディスクの本数が"1"の仮想マシンを配備。100分後に本数を"2"に変更し、さらに50分経過した場合
単価の計算
メニューで指定した追加データディスクタイプ1本の月額を10000[円]とする。
追加データディスクタイプ1本[/時間]
=指定した月額[/月]/(24[時間]×30[日])
=10000[/月]/(24[時間]×30[日])
=13.88888…
結果: 13.8889[円/時間] (小数第5位四捨五入)
数量の計算
追加データディスク使用量[時間]
=変更前の構成での使用量+変更後の構成での使用量
=((1[本]×100[分])+(2[本]×50[分]))/60[分]
=(100+100)/60[分]
=200[分]/60[分]
=3.333…
結果: 3.34[時間] (小数第3位切り上げ)
利用料金の計算
利用料金
=追加データディスクの使用量[時間]×1時間あたりの単価[円/時間]
=3.34[時間]×13.8889[円/時間]
=46.388926
結果: 46[円] (小数点以下切り捨て)
利用料金表示画面
明細 | 単価[\] | 単価単位 | 数量 | 数量単位 | 金額[\] |
---|---|---|---|---|---|
データディスク | 13.8889 | /(本数×時間) | 3.34 | 本数×時間 | 46 |
スナップショットサイズが50GB(システムディスク:"40GB"、追加データディスク:"10GB")のスナップショットを採取(1世代目)。180分後に再度スナップショットを採取(2世代目)し、さらに600分経過した場合
単価の計算
メニューで指定したスナップショットサイズ1GBの月額を500[円]とする。
スナップショットサイズ1GB[/時間]
=指定した月額[/月]/(24[時間]×30[日])
=500[/月]/(24[時間]×30[日])
=0.69444…
結果: 0.6944[円/時間] (小数第5位四捨五入)
数量の計算
スナップショットサイズ使用量[時間]
=1世代分での使用量+2世代分での使用量
=((50[GB]×180[分])+(100[GB]×600[分]))/60[分]
=(9000+60000)/60
=1150
結果: 1150.00[時間] (小数第3位切り上げ)
利用料金の計算
利用料金
=スナップショットサイズ使用量[時間]×1時間あたりの単価[円/時間]
=1150.00[時間]×0.6944[円/時間]
=798.56
結果: 798[円] (小数点以下切り捨て)
利用料金表示画面
明細 | 単価[\] | 単価単位 | 数量 | 数量単位 | 金額[\] |
---|---|---|---|---|---|
スナップショット | 0.6944 | /(GB×時間) | 1150.00 | GB×時間 | 798 |