リモートコピー機能には同期モードと非同期モードの2つの方式があり、Active DB Guardでは、利用者業務の運用の実行性能やデータロストの許容量などの要件にあわせて、どちらかを選択します。
以下にリモートコピー機能の2つの方式について説明します。
同期モード
複写元システムで実行したRERUNログのトランザクションのRLCファイルへの書き込み処理の延長で、複写先システムのRLCファイルへのRERUNログ書き込み処理を実行し、両システムの書き込み処理の同期を取ります。
以下に同期モードの概要を示します。
図B.1 同期モードのディスク書き込み処理の概要
非同期モード
複写元システムで実行したRERUNログのトランザクションのRLCファイルへの書き込み処理が終わると、書き込み処理が復帰します。複写先システムのRLCファイルへのRERUNログ書き込み処理は、非同期で行います。
以下に非同期モードの概要を示します。
図B.2 非同期モードのディスク書き込み処理の概要
同期・非同期モードの選択方法
以下に同期・非同期モードの選択方法を説明します。
設定モード | 特徴 | 説明 | |||
---|---|---|---|---|---|
RERUNログ取得 | ストレージ | 利用者業務への影響 | データ ロスト量 | ||
同期 | 同期 | 同期 | あり | なし | データロストが許されない場合に選択します。トラフィックが高い場合やネットワーク性能が低い場合のオンライン性能への影響について特に注意が必要です。 |
非同期モード | 非同期 | 非同期 | なし | RERUNログ取得時のロスト量+ストレージのロスト量 (注1) | 若干のロストよりもオンライン性能を優先させる場合に設定します。トランザクション内でRLCへのRERUNログ書き込みを非同期処理するため、業務への影響はほとんどありません。(注2) |
注1)目安として、RERUNログのロスト量は1秒未満の範囲で書き込まれたデータ量です。
注2)ネットワークのトラフィックが高負荷になる場合は、運用の要件にあわせた設計が必要です。設計については、“Active DB Guard 設計・セットアップガイド”を参照してください。