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NetCOBOL V12.1 NetCOBOL ユーザーズガイド(他社COBOL資産移行支援編)
FUJITSU Software

3.1.5 変換仕様

ここでは、MF COBOLファイル移行ツールの変換仕様について説明します。

3.1.5.1 変換内容

MF形式のファイルからFJ形式のファイルへの変換については、大きく分けて次の2つがあります。

データ形式の変換

MFのデータ形式とFJのデータ形式の非互換について、以下に示す場合は本ツールで変換できます。

データ形式/属性

非互換の内容

MF

FJ

符号付き外部10進(TRAILING SEPARATE/LEADING SEPARATEの指定がない場合)

符号部の内部表現が異なる

符号部の値

正数:X'3x'

負数:X'7x'

符号部の値

正数:X'4x'

負数:X'5x'

指標データ項目

属性が異なる

COMP形式

COMP-5形式

上記のデータ項目がファイル(レコード)内に含まれている場合、FJ形式への変換が必要です。変換をするには、「変換情報ファイル」にその旨を指定してください。指定がない場合には変換しません。

ファイル形式の変換

MFとFJのファイル形式の互換性について、以下にファイル種別ごとに示します。

ファイル種別

レコード形式

互換

変換

備考

行順ファイル

不要

*1、*2

順ファイル

固定長

不要

*1、*3

可変長

×

相対ファイル

固定長

×

可変長

×

索引ファイル

固定長

×

索引ファイルについては、ツールは中間ファイル(可変長順ファイル)に変換します。さらに、この中間ファイルから索引ファイルに変換する必要があります。詳細については“3.1.4 使用方法”を参照してくだい。

可変長

×

*1: 符号付き外部10進項目で、TRAILING SEPARATE およびLEADING SEPARATE形式のない場合には変換が必要です。

*2: 実行時スイッチ「-N」の指定が必要なファイル(LEVEL II COBOL バージョン 2.1以前の行順ファイル)の場合、変換処理(可変長順ファイルと同様)が必要です。

*3: 指標データ項目がある場合は、変換が必要です。


ファイルを変換するには、ファイルの情報を「変換情報ファイル」に指定してください。詳細については、“3.1.4.2 変換情報ファイル”を参照してください。

3.1.5.2 変換結果情報リスト

ツールは、変換したファイルの情報を「変換結果情報リスト」に出力します。また、変換時にエラーが発生した場合も、その情報を「変換結果情報リスト」に出力します。

変換結果の情報について以下に示します。

変換結果情報リストの出力例

MF COBOLファイル移行ツール   V12.1.0      DATE 2018-02-29  TIME 11:22:33
                                                                          
  <エラー情報>                                                          
    エラーメッセージ                                  …  *1              
                                                                          
  <ファイル名>                                                          
    変換元ファイル名    =C:\MFDATA\SEQFIL01.FIL      …  *2              
    変換後ファイル名    =C:\FJDATA\SEQFIL01.FIL      …  *3              
    変換情報ファイル名  =C:\MFDATA\SEQFIL01.INF      …  *4              
    変換結果情報リスト名=C:\FJDATA\SEQFIL01.LST      …  *5              
                                                                          
  <ファイル情報>                                                        
    ファイル種別=順ファイル                          …  *6              
    レコード形式=可変長                              …  *7              
    最大レコード長=100                               …  *8              
    最小レコード長=30                                …  *9              
                                                                          
  <データ変換>                                                          
    符号付き外部10進の変換:有り                      … *10              
    指標データ項目の変換  :無し                      … *11              
                                                                          
  <入出力件数>                                                          
    入力レコード件数=100000                          … *12              
    出力レコード件数=100000                          … *13              
                                                                          
  変換開始時刻:11時22分33秒                          … *14              
  変換終了時刻:11時25分00秒                          … *15              
  変換所要時間:00時02分27秒                          … *16              
                                                                          
  最大重大度コード:00                                … *17              

【説明】

    *1:エラーメッセージ      …  変換時にエラーを検出した場合、メッセージを出力します。
                                  ※エラーの場合、*3、*6~*16の内容は出力しません。
    *2:変換元ファイル名      …  変換元ファイル名を示します。
    *3:変換後ファイル名      …  変換後ファイル名を示します。
    *4:変換情報ファイル名    …  変換情報ファイル名を示します。
    *5:変換結果情報リスト名  …  変換結果情報リスト名を示します。
    *6:ファイル種別          …  ファイルの種別を示します。
                                  ・行順ファイル
                                  ・順ファイル
                                  ・相対ファイル
                                  ・索引ファイル
    *7:レコード形式          …  レコードの形式を示します。
                                  ・固定長
                                  ・可変長
                                    ※順、相対または索引ファイルの場合に出力します。
    *8:最大レコード長        …  最大レコード長を示します。
    *9:最小レコード長        …  最小レコード長を示します。
                                    ※可変長ファイルの場合に出力します。
    *10:符号付き外部10進の変換…  符号付き外部10進の変換をしたかどうかを示します。
    *11:指標データ項目の変換  …  指標データ項目の変換をしたかどうかを示します。
    *12:入力レコード件数      …  ツールが入力したレコード件数を示します。
    *13:出力レコード件数      …  ツールが出力したレコード件数を示します。
    *14:変換開始時刻          …  ツールが変換を開始した時刻を示します。
    *15:変換終了時刻          …  ツールが変換を終了した時刻を示します。
    *16:変換所要時間          …  変換に要した時間を示します。
    *17:最大重大度コード      …  復帰値を示します。
                                  ・00:正常終了した
                                  ・04:正常終了した(変換に影響はない)
                                  ・12:異常終了した(変換情報誤り/矛盾等)
                                  ・16:異常終了した(ファイルの入出力エラー等の致命的なエラー)