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Enterprise Postgres 10 解説書
FUJITSU Software

1.1 データベースの柔軟な復旧

データベースを利用したシステムでは、ディスク障害や、誤操作によるデータ破損などの危険を避けられません。このようなトラブルが発生しても利用者に多大な損害を与えず、破壊されたデータベースを確実に復旧できることが、データベースシステムに求められる要件です。

FUJITSU Enterprise Postgresでは、これらの要件に柔軟に対応したリカバリ機能を提供します。

最新時刻まで復旧するメディアリカバリ

メディアリカバリでは、ディスク障害が発生した場合に、障害発生直前の状態へデータを復旧することができます。

FUJITSU Enterprise Postgresでは、データベースを復旧するために、データの追加・削除などのデータベース更新操作の履歴を更新ログとして蓄積しています。また、バックアップ実行後の更新ログを、データ格納先のディスクとバックアップデータ格納先のディスクに二重化して保持しています。このため、一方のディスクに障害が発生した場合にも、もう一方のディスクのデータを使用して、データベースを最新状態に復旧することができます。

メディアリカバリは、FUJITSU Enterprise Postgresが提供するGUIツール(WebAdmin)、またはサーバコマンドから実行します。

参考

WebAdminを利用したリカバリでは、WebAdminがリカバリの範囲を自動的に決定するため、復旧の手間と時間が短縮できます。

指定時刻まで復旧できるポイントインタイムリカバリ

ポイントインタイムリカバリでは、誤操作などにより更新されてしまったデータベースを、バックアップ実施完了の日時を指定して復旧することができます。

ポイントインタイムリカバリは、FUJITSU Enterprise Postgresのサーバコマンドから実行します。

多様なコピー技術と連携可能なバックアップ/リカバリ

バックアップデータ格納先へのバックアップだけでなく、ユーザー出口で実装した任意のコピー技術による任意のバックアップ先へのバックアップができます。

Linuxまた、ストレージ装置の高速コピー機能を利用することで、大規模データベースのバックアップの処理時間を大幅に削減することができます。

参照

ユーザー出口を使用したバックアップ/リカバリについては、“運用ガイド”の“コピーコマンドを使用したバックアップ/リカバリ”を参照してください。